中川輝光の眼

アトリエから見えてくる情景
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絵本「影ぼっこ」の紹介

2007-03-29 | 本の紹介

絵本「影ぼっこ」の紹介

絵本「影ぼっこ」は、サンドラールの詩にマーシャ・ブラウンが絵をつけて絵本にしたものです。アフリカのまじないや伝説をもとに、サンドラールが詩を書いた。激しく燃える炎を囲み、アフリカの子どもたちが踊る、「影」がさらに子どもたちを取り囲むように踊る。私たちの「影」は、その人にまとわりつくように表れては消える悪魔のように扱われます。不確かな存在に「おそれ」を感じてしまうのは、今も昔も変わりがありません。この絵本の魅力は、まさにそこにあります。日本の「祭りごと」もそうですが、儀式やまじないは理解を超えて伝えられます。目に見えない力が、そこにはあります。その力に、身をゆだねてみたり、惑わされないように目を見開いたりしながら、私たちは生きてきたのかも知れません。

 

 


 


鉱物は発想の源泉です

2007-03-29 | 美術を考える

鉱物は発想の源泉です

私のアトリエには、さまざまなコレクションがあります。これら鉱物も、そのコレクションのひとつです。岩や石のかけらは、色といい形といい見ていて飽きません。密かに絵の一部に取り入れたこともあります。取り入れたと言っても、削って入れたわけではありません。質感や色の変化(イメージ)を参考にしたのですが。もちろん、これらの鉱物は細かく(粒子)すれば、日本画の顔料になります。しかし、鉱物から顔料をつくれる人も少なくなりました。京都に数人いますが、天然の顔料はますます高価になります。鉱物にはエネルギーが潜んでいるように思います。美しいものです。