◎ 三十一文字のレシピ ◎

     自作短歌の解説や製作秘話?などを紹介しています。

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『アルファベあそび』

2006-12-10 23:27:32 | Weblog

詠んだ短歌についての解説です。
あくまで私がネタにしたものの覚え書きなので、
これが正しい読み方だ!というものではないです。
読者さまの想像におまかせするために広がりのある言葉を
選んでいる場合もありますし、その想像の方がずっと素敵な情景だと
いうことも多いと思いますので、基本的にはみなさまの感じたままを
味わっていただけると幸いです。
ただ、やっぱり初心者ですし、私の書き方の問題でわからなくて
「何コレ?理解不能でもやもやする~!」と思ってしまう方も
いらっしゃるはずなので、よろしければ参考にどうぞ。
「まだここがわからん!」「こっちの方がいいんじゃない?」
「私はこんな風に解釈しました」などの
質問・アドバイス・コメントがあれば遠慮なく書き込んでください。


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横文字が並んでるのに苦しくてUのすき間にうずくまってる

横文字が並んでるのが切なくてSのしっぽにしがみついてる

横文字が並んでるのが嬉しくてそれでも今はAの頂点

横文字が並んでたのももう昔Eにきっちり片付いている


並ぶ文字中身なんてさ見ちゃいない独りぐるぐるアルファベあそび



この歌たちは珍しいことに視覚的刺激から生まれました。
私は左脳インプット⇒右脳アウトプット人間なので
情景を目に焼き付けたりするのは得意ではなく、
基本的に絵を見ても「彩度が高い」「細かい感じ」などと
言葉で頭に入れていっている感覚なのです。
なので、私の短歌はほとんど『思索』『出来事』『語感』から
できています。(というほど作品はありませんが……)

直接のきっかけは、姉がゲームのサウンドトラックを
メディアプレイヤーで再生していてそれをとなりから
覗き込んでいたときに見えたパソコンの画面です。
英語タイトルばかりのアルバムで、しかも全て大文字表記でした。
私は語学(フランス語)を専攻しているので、基本的には
アルファベットが並んでいても一応「言語」として入ってきますが
まったく英語のできない母にとっては記号にしか見えないように、
やっぱり日本人にとっては仮名・漢字の方が圧倒的に
瞬時に「文字」として捉えることができると思います。
大文字ばかりの表記に慣れないのもあってそんなことを考えました。
NIHONGO DE KAITATTE JYUBUN WAKARINIKKUI DESUYONE ?

そこで、ちょっとアルファベットの形で遊んでみたくなったのです。
U・S・A・E 4つのアルファベットの形から想像するものは
凡庸どころか視覚的な表現力としてはゼロに近いと思っています。
そこで描写が苦手な私はもちろん『感情』と『言葉』に頼ります。

とりあえず大文字表記のアルファベットたちの少し不思議な感じ
残したいな、と思ってそんな雰囲気の作品にしようと決めました。
パソコンで流れてる音楽のタイトル、というだけではストーリー性に
欠けるので、何か物語を想像できるもの……と考えて、
音楽のタイトルではなく誰かからの手紙(またはメール)と
いうことにします。
国際恋愛をしている相手の母国語で書かれた手紙でもいいでしょう。
海外にいる遠距離恋愛の恋人が日本語入力のできないパソコンを
使ってローマ字で書いたメールでもいいでしょう。
別に恋人でなくても、元恋人や好きな人、家族や友人知人など
思い入れのある人なら誰でもいいと思います。
ストーリーとしてはその手紙に一喜一憂して、いろいろあったけれど
それももう昔のことだなあ、というごくごく単純なものが基本です。
そして、ちょっと不気味な書き方によってその単純なストーリーを
それぞれ想像を膨らませて作っていただけたら本望なのですが……。

最後の歌はこの作品のタイトル的(タイトルにも使っていますが)
なものになります。

 並ぶ文字中身なんてさ見ちゃいない独りぐるぐるアルファベあそび

基本的に私はあまり推敲して言葉を選んでおらず、ぱっと浮かんだ
言葉に理由を後付けして「こう受け取れるから、いいよね?」と
いうやり方でやっています。
そうすると、ぱっと浮かんだ言葉に自分の考えや心理状態が
見えてきて自分でもびっくりすることが多いです。
ちなみに、この歌については私的にはふたつの解釈ができるのです。

1.もう終わったことだから、自分の中で整理できていて
  今ではその手紙で、懐かしさと少しの悲しさとともに
  中身にくぎづけにならず、アルファベットの文字の形を見て
  言葉遊びなんかしてしまえるようになった。

2.何かすごく大きな衝撃を受けたとき、脳みそが固まって
  しまうみたいに、手紙を読んで強すぎる感情にあたってしまい
  混乱状態の中で頭が勝手に言葉遊びをはじめてしまっている。
  私はこういう乖離状態のときに勝手に文の中から文字を拾って
  「ごみの中でけんたをあしらっている」とかいう文章を
  作ってしまったりするのです。
  (割と分かりやすい例です。2.の中で探してみてください。)

一番今の自分の自分の感情として近いものは
2.の状況を思い出しながら1.である、かなあ?
もちろん無限にストーリーはあって、正解はないのですが。

ちなみにタイトルにもなっている『アルファベ』。
これはフランス語で『アルファベット』です。
本文中のアルファベットは英語読み(U…ユー、E…イー)ですが
最後の歌では語呂がいいので『アルファベ』を使いました。
ちょっと、統一性に欠けるかな?

でもAとかUとか、イタリア人の彼氏を思い浮かべてる人なら
イタリア読みだろうし、ドイツ人の好きな人を思い浮かべてるなら
ドイツ語読みになるんだろうから、仕方ないのです。
多分その人にとってそれは語呂の悪さや字あまりを超える意味が
あるから別に良いのです。
ただ漠然とイメージでは英語読みすると、おさまりがよくて
入っていきやすいですよ、という程度のモノです。

どうしても『アルファベ』と読んでほしかった結句はちゃんと
カタカナにしてあります。(『alphabet』の綴りは同じ)
この歌はこの言葉を思いついたから出来た、という
キーワードなのでこれだけは『アルファベットあそび』でも
『アルファベートあそび』でもなく、表記するのは
『アルファベあそび』でどうかよろしくお願いします。
イタリア語で読んでた人はちょっと現実に引き戻されちゃったかな。
すみません。ちょっとだけ我慢して、たまにはくずして
『アルファベートあそび』と読んでてください。


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初めて『連作』に挑戦してみました。
AからZまでできたらすごいなーなんて思ってもみますが
さすがにそれはこのリズムでは間延びするのでやめときます。
ある程度テーマを持たせてつくるのもいいな、と感じました。
私はそのときの気分がモロに出る方なので同じときに詠んだのは
雰囲気が似てくると思いますし。そんなことを考えていました。

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