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血生臭い戦の中で (自閑)
2016-09-23 21:43:53
sakura様
平家物語の不思議な所は、血生臭い戦の描写の中で、雅な表現が挿入されている事です。
萌黄緋威赤威色々の鎧の浮きぬ沈みぬ揺られけるは神南備山の紅葉葉の峰の嵐に誘はれて龍田川の秋の暮れ井堰にかかりて流れも敢へぬ
に異ならず
これは漢文の大家の行長には無理な表現です。これを和歌にするとしたら、
神南備の山の紅葉は風さそひ井堰にかかる秋の夕暮
とでもなるかと。これは鴨長明クラスの歌人でないと出来ない表現です。
平家物語鴨長明関与説を主張している私としてはとても重要な部分です。
 
 
 
Re:血生臭い戦の中で (sakura)
2016-09-26 00:36:07
平家物語は、多くの人が関与して成立した作品といわれています。
私は平家物語さえ最後まで読んでいませんし、方丈記も一通り読んだだけです。
長明についても深く知らないので、コメントのお返事には困ってしまいますが、
「方丈記」の序文「行く河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。
淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。」と

平家物語の序文「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響あり
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の浬を顕わす。」と同様やはり無常を美しく詠いあげ、
平家物語とともに古典の序文の双璧といわれています。

「萌黄緋威赤威色々の鎧の浮きぬ沈みぬ揺られけるは
神南備山の紅葉葉の峰の嵐に誘はれて云々」こんな雅な表現をできるのは長明である。
と仰る自閑さま(長明を研究のテーマとされている)の
ご意見になるほどと思うばかりです。

 
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