南方熊楠をご存知ですか?和歌山県が生んだ奇才、生物学者でもあり、日本最初のエコロジストとも呼ばれます。生物学を専攻していた私にとっては、粘菌の研究者として興味を持ちました。粘菌って面白いんですよ。普段はバラバラにアメーバのように生活しているのですが、子孫を残す時になると集合するのです。ただ集まるなら驚かないのですが、集まった時にそれぞれ根・茎・胞子の役割に分化して、一つの植物のようになるのです。まさに自然の驚異!単細胞生物から多細胞へ移る進化の歴史を見るようです。
大学時代よく友人と話しました。生命が持つすごいメカニズムは本当に無作為に生まれたのかなあと。まるで何かの意思を受けているような正確さと緻密さで進化を遂げています。たとえばハナカマキリ。蘭の花と色も形もそっくりです。生物の進化は自然淘汰で説明されます。環境に適応して敵にやられなかったものが生き残ったという考えです。でも、それでそこまで美的な形が生まれるのでしょうか?これは永遠の疑問でもあります。
アメーバのような単細胞生物から運動性能や光合成など高度な単細胞へ移る際、細胞膜の中に様々な単細胞生物が入り込んで色々な機能が生まれたとの説があります。ミクロの小宇宙です。それがくっついて多細胞生物に進化します。動物の体もそういうシステムがうまく組み合わさって一つの完成された体になります。それを地球規模まで広げて地球を一つの生命体と考えることも出来ます。それがエコロジー。相互に関わり合いながら一つの宇宙を作り上げます。
森をフィールドに研究していた南方熊楠。そんな相互の関わりを大切なものとして守ろうとしたのだと思います。南方熊楠はまた、神社の存続にも多大な貢献をしています。明治から大正時代、神社の合祀の嵐が吹き荒れ、明治初年に全国で19万社あった神社が、昭和20年には11万社に激減しました。その合祀を体を張って阻止しようと働いたのです。神社と共に鎮守の森を守ろうとしたのだと思います。長い時間をかけてできた森。壊すのは一瞬です。大事にしたいものですね。
粘菌のサイクルについて
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熊楠は17ヶ国語がぺらぺらだったそうで、求聞持法でもやったか?とも思いましたね。でも天才は変人と紙一重というのは、私のようなとりえのない者から見ればある意味で救いです。苦笑するしかないかも~♪
白浜にも記念館を見に行きました。昭和天皇に見せたキャラメルの箱なんかも展示していて、「ふうむ、これかあ」なんて思ったものです。ただ、粘菌については良くわかりませんでした。お粗末(^^;)
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