風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

テレビ番組広告

2017-04-01 10:51:07 | 日々の生活
 最近は齢のせいかテレビを進んでは見なくなった(つまりその番組のために自分の時間を合わせることはない)が、それでも茶の間にいてその時間になるとついチャンネルを合わせてしまう番組がある。
 一つは土曜の夕方6時半から30分の「満点☆青空レストラン」(日テレ)で、日本全国津々浦々を訪れるロケ番組だ。毎回一ヶ所、ご当地食材を一つ取り上げて、宮川大輔とゲストが自ら収穫を手伝うところから始まり、時に調理も手伝い、試食して「うまーい!」と叫ばせ、最後はメインディッシュとともに、スポンサーになっているサッポロビールで乾杯する、お決まりの流れになる。いろいろ調理に工夫があって興味深く、地方の農林水産業のプロモーション(地方創生!)と分かっていても、日本の豊かな自然の恵みを感じることができて幸せな気分になる、なんとものどかな番組だ。
 そう言えば、その昔、日曜昼前に「海ごはん山ごはん」(フジ)という僅か5分の番組があった。こちらは確かコカコーラが提供し、言わばコカコーラのCMを5分の番組にしてしまったようなシロモノで、毎回、若者たちがピクニックさながら、自然の中で楽しく調理し、コカコーラを飲みながら楽しく食べ、自然を満喫する、こちらも何とものどかな番組だった。今考えると、いずれも楽しく料理して楽しく食べる点で共通し、それがメインのようで、実はサッポロビールやコカコーラが陰の主役という点で共通する。逆に言うと、自然と料理を前面に押し出しながら(これ自体は誰もが抗えない永遠のテーマだ)、添え物のサッポロビールやコカコーラをうまく印象づける、なかなか巧妙な?イメージ戦略である。
 もう一つは、金曜夜11時半から30分のドラマ「ワカコ酒」(BSジャパン)だ。「酒飲みの舌を持って生まれたが故に、今宵も居場所を求めてさすらう、女ひとり酒」のナレーションのもと、若い女の子(村崎ワカコ26歳)が仕事帰りに一人、毎回、実在する名店を訪れては、美味しい料理を肴に、美味しそうに酒を飲む、ただそれだけの究極の番組だ。こちらは「うまーい!」ではなくて「ぷしゅ~」と感嘆の吐息を漏らす。グルメ漫画が原作(新久千映作)で、最近はこうした漫画を原作とするドラマ制作は一つの流行りとも言えそうだが(ややメルヘンチックではあるものの、日本の漫画のレベルの高さを示すものと言えよう)、最後に舞台装置としてのお店をさりげなく紹介する、これも一つのプロモーション番組のつくりになっている。とりわけ、サラリーマンの私にとってはゴールデンタイム(つまり、一週間の仕事のおわりで放心状態、しかし土・日丸々二日間の休みを控えてほっこりしている)で、何ともまったりしているところがいい(因みに来週4月7日からSeason3が始まる・・・これじゃあまるでブログ広告)。
 記事広告なるものがあるが、いずれも番組と広告との境界が曖昧な、と言うより端的に番組自体が広告そのものとも言える、プロモーション・ビデオだ。TVショッピングに慣れた私たちには違和感はない。押しつけがましくないわけでもないが、ただ紹介するだけだから、感情移入して、良いな、と思えば買ってみよう、行ってみようと思い、でもどうせすぐに忘れてしまう・・・まあ単に食い意地が張っているだけ、かな。
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