風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

立場

2009-12-06 21:50:56 | 時事放談
 日曜日恒例、先週一週間のニュースを、とりわけ普天間基地を巡る鳩山さん発言の迷走ぶりや、亀井さん発言の傍若無人ぶりを振り返って、敢えてブログには書かないように我慢してきましたが、やっぱり書きたくなってしまいました。日本の政治家は自民だろうが民主だろうが目糞鼻糞(決して糞だとお下品に貶めて呼んでいるわけではなく、同じ穴の狢というようなニュアンスです、為念)だということと、政治主導で国民の皆様のためと、ことあるごとに耳障りの良いことを訴えながら、結局、誰のための政治なのかをあらためて考えさせられたからです。今日はそのあたりを「立場」というテーマで、疑問という形で提示したいと思います(ゆめゆめ批判ではありません)。
 鳩山さんが、友愛を理念として掲げるのは政治家個人としては勝手ですが、日本国の総理大臣としての「立場」を貫いているように見えないのが不満だと、これまでも述べて来ました。普天間基地移設問題に関連して、オバマ大統領が来日にした時にTrust me!と、まるでウソじゃないよボクのこと信じてよとオカアチャンに手を合わせる子供のようだったとは言いませんが、少なくともあの場面で俺に任せろ!と啖呵を切ったのに、現行案以外の新たな移設先検討を指示し、年越しも止む無し、報道によると、来夏の参院選まで決着が難しいことを非公式にアメリカ政府に伝えて、予想以上の反発を買って、岡田外相が慌てる事態に至っているのを見ると、政府内で相変わらず整合されていないことへの驚きもさることながら、やはり鳩山さんは日本人ではなくて宇宙人だったのかと納得させられます。
 また偽装献金問題では、鳩山さんは党首討論から逃げ回り、一方の自民党は審議拒否で応酬して、臨時国会は空転したまま空しく閉幕しました。自民も自民なら、民主も民主です。そして2002年の加藤紘一さんの献金問題の時、鳩山さんは政治家と秘書は同罪と主張し、加藤さんが辞職に追い込まれた当時の映像が流されるのを見ると、今回は一転、検察の捜査を待つと白を切る鳩山さんの豹変ぶりには些か驚かされます(母親から毎月1500円ならまだしも1500万円ものお小遣いを貰っていたことを知らない子供はいないと思います)。さらに、先ほどの普天間基地を巡る迷走は、県内移設に反対する社民党に配慮している(社民党が離脱して連立与党が参議院で過半数を割る事態になることを恐れている)と岡田外相が弁明している通りだとすれば、ねじれ国会であっさり政権を投げ出すに至った福田さんと、意識レベルが同等ではないかと思われます。結局、今年の流行語大賞まで受賞した「政権交代」は、攻守交替、つまり与党と野党の「立場」か変わっただけで、誰がなっても与党(野党)体質は変わらず、飽くまで国会というコップの中の争いに終始しているということでしょうか。
 最後に、亀井さんは、日本郵政グループの株式売却凍結法案が成立して、4年越しの小泉との戦いに決着がついたと口走りました。さぞ胸がスカッとしたことでしょう。さらにどのような文脈で言ったのか明らかではありませんが、私が政府だ!と啖呵を切ったようです。政治家は私怨・私情で動くべきではないなどと正論を吐くつもりはありませんが、ここまでおおっぴらに発言するのを見ると、開いた口が塞がりませんし、キャスティング・ボートを握っているとは言え、それは連立与党に参加しているだけの、決して国民が選んだわけでもない弱小政党の「立場」を理解せず、勘違いもここまで甚だしいと、返す言葉が見つかりません。さるテレビに出演していたさる著名人が、亀井さんは経済のことも金融のことも分からないと自ら豪語しているのを聞いたことがあると話していましたが、その真偽はともかくとして、果たして彼を政治家として野放しにしていてよいのか、私としては税金が遣われるのが甚だ不本意でなりません。
 上の写真はオーストラリアの国会議事堂です。モダンなつくりで美術館のようです。キャンベラにて。
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