風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

69回目の夏・点描1

2014-08-19 00:07:17 | 日々の生活
 15日の日経夕刊によると、大東亜戦争中の本土以外の戦没者は約240万人(厚生労働省による)、この内、日本に送還された遺骨は約127万柱にとどまり、今もなお半数近い約113万柱が海外で眠ったままなのだそうです。この数字にはあらためて驚かされました。祖国に戻れない無念さは如何ばかりかと察するに余りあります。因みに2013年度に本土以外で収集された遺骨は僅か2521柱で、それでも前年度比倍増となったのはビスマーク・ソロモン諸島で集中的に収拾が行われたためで、現地の住民の記憶が薄れ、遺骨に関する情報収集は年々難しさを増しているのが実態だそうです。多くの戦没者にとってもその遺族にとっても、戦争は終わらない。
 因みにアメリカには、国防長官の直属組織で、国防総省が管轄する軍人軍属で捕虜や行方不明になった人々の捜索、遺骨回収、身元解明に関する事務全般を管理する部局があり、法医人類学、考古学、語学専門家、人命救助、爆発物処理、埋葬専門技師(シビリアン専門家・軍人)などの専門家を抱えて組織的に活動しているそうです。自由・民主主義の国らしい。日本でも、靖国参拝にあれほど拘るのであれば、祖国に帰れないまま外地に眠る遺骨の帰還を叶えるべく、アメリカ同様の取り組みを、手遅れにならない内に、是非、行って欲しいと思います(安倍さんは戦没者追悼式の式辞で触れられていたようですが)。
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