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大切なのは

2007-05-10 22:34:35 | FFCC小説
 あの日以来、プリアは食卓で一人、寂しく食べていた。ふと顔を上げれば、仲間達の幻影が、まるでプリアをあざ笑うかのように優しく、楽しく食べている。
「あーらー? 誰かいないの」
 ふと、馬車を呼び止める声がして、慌ててパパオを止める。外に出てみると穏やかな顔をした青年、女性含むが四人いた。
「どうしたの? 暗い顔をして」
「いや、ちょっと仲間割れを」
「仲間割れはよくないぞ。少し食事していくか? ルーリー」
「ええ。しましまリンゴ、どう?」
 勝手に決められていく条件に、軽く呆然としながらも、プリアはほほえみ、うなずいた。



「私はシューラ。とりあえずキャラバンのリーダーみたいなものよ」
「プリアです・・。よろしく」
 暗めに呟くと、シューラは笑っていた顔の表情を消した。
「プリア・・ちゃんよね。あの、成り行きを、よかったら話してくれない?」
「・・・」
「ちなみに、この優しそうな女性がルーリー。そこでのんびりまったりしているのがアンディ。あそこで目を光らせている人がジェイクよ」
「は、はぁ」
 いきなり自己紹介されても、あまりなじむことができない。
「はなしてくれる? 嫌なら、良いんだけど」
「ええと、ことの発端は・・」
 ぽつぽつ話し始めた。別にルダの村のキャラバンが原因だったわけではなかった。だから・・。
「ふうん」
 と言われたときは、少しほっとした。開口一言、ルダの村のキャラバンが悪口を言われたら、プリアとしても我慢ならなかった。
 沈黙があたりに立ちこめる。
「ねえプリアちゃん。植物は何が必要だと思う?」
「えっ? お水と・・空気・・。太陽? あと、肥料」
「そう。絶対必要不可欠なことでしょ? 無かったら、植物は生きていくことはできないわ」
 シューラが何を言いたいのか読み取れず、ぼけーっとする。
「・・。植物も人も同じ。人は、一人では生きていけないわ」
「!!」
 プリアは息をのむ。
「人は、孤独では寂しくて生きていけない。何かと、誰かが一緒で生きていけるのよ・・」
「そ、れ・・」
「頑張って。あとは、プリアちゃんでもわかることよ」
 最後にほほえむと、シューラは後かたづけをする。仲間達も軽く肩をすくめただけで、シューラのように片づけ始めた。
 呆然とそれを見つめていると、素早く片づけを追え、種を植え終えたファム大農場キャラバンが手を振る。
「がんばってーー!」
「・・・。なにを?」
 やはり呆然としながら、立ちつくしている。ふと、ぱたぱたとは音がした。
「お手紙くぽー」
 一言だけ言い捨てると、手紙をプリアめがけて放り投げる。呼び止めようとしたが、そのときにはもうモーグリはいなかった。
「え、エマリ・・?」
『プリアへ。
 旅は元気にやってる?? 風邪を引きやすいんだから、夜中はちゃんと暖かくするのよ。リリス達とも喧嘩してないでしょ?
 喧嘩したって、絶対仲がよくなるんだもの。仲間、じゃなくて、友達、としてみているあなたなら。喧嘩をしながら進んでいくのが、キャラバンでしょ?』
 文面に涙が落ち、インクで書かれた文字がにじみ始める。
「エマリ・・」
 馬車を振り返った。
「よーし・・」
 プリアは、木にとめられていた馬車に、歩き出した。
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