いろはにほへと

ちりぬるを

あなたに伝えなければならない 遠い 私達のこと

2020-03-18 05:52:09 | 日記

旅日記52

 

老婆と夢と鎮魂

 

老婆が

そんなことをしなければよかった

と言った。

 

第九を大きな四角い焼きそばにして

押し車の上に乗せてアパートの玄関まで

持ってきてくれたことから始まったのだった。

 

呼び鈴の音で 出てみると

焼きあがった焼きそばが廊下で待っていた。

 

赤と黄金色の焼きそばに

白いチーズをかけて絵柄を整え

直ぐに食べられるように切ってあった。

 

そのままを押して

教会まで運んだのが更にいけなかった。

詩人がその焼きそばを見て

事細かに蹴散らかしてしまった。

 

そんなことがあってから

教会から聞こえてくるのは

エリーゼのために

というピアノ曲だけで 其処にはいつも

ピアノに向かっている

老婆の背中がみえる。

 

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