劇団どれみ

自称劇作家どれみ、夫はスイス人、NZ在住。3匹の猫の皆さんも作詞家等としてゆるく活躍中。その歌はラジオで流れたことも

家を買いに街に出る 後編

2009-12-17 | 家を探して三千里
いきなり接戦のオークションを見せつけられ
手に汗握っていたわたくしでしたが
その後は、ややダレ感のある競売が続きます。

最初の物件は、接戦の末とは言え比較的低額な
家というよりはユニット、つまり分譲可能なアパートとマンションの間
みたいな物件だったわけで、それなりに人気も高かった模様。

しかしながら、次なる物件はいきなり9500万からスタートだ、みたいな
大豪邸でしたのでね、まぁ、買える人もそれほど多くないでしょうし
この辺狙う人達って、やっぱり抜け目なさそうじゃないですか。
なので、途中思考タイムみたいな時間が設けられたりで
その間PC操作のお姉さんがやってるんだと思いますが
妙にファンキーな曲が流れ出したりします。
で、中ダレ。

結局、最高額がリザーブ・プライスに届かず
後日商談持ち越しみたいな家が続いたり
売り手が折れてリザーブプライス以下でSoldになったりと
それでも、6割方は売れてる様子。
中には、誰も希望者がいないかに見えても
オークションには参加できない購入希望者がおり
今希望者がいなければ、明日にでもその人が条件付オファーをするであろう
などという家もある様子です。

基本、オークションに参加できるのは、キャッシュオファーの人々のみ。
キャッシュオファーとは、つまり無条件で買うことのできる人。
キャッシュと言っても、別に現金で全額払うという意味ではありませんが
即金で1割の頭金を払わなければなりませんし
あとから四の五の言うのもご法度です。

要するに、これから家を売らなければならないので売れたら買うとか
これから銀行に相談に行かなければお金を借りれるか分からないとか
ビルダーズレポートを見てそれで納得いかなきゃ嫌だとか
そういう条件をつけたい人は、オークションには参加できないわけです。
一方、キャッシュオファーはやぶさかでない人でも
オークション会場に来ることができないという場合は
電話参戦も可。

で、我々の場合、家はもう一年以上前に売却しており
その時の蓄えが残っているので、頭金を払うことには問題ございませんし
残金を銀行に借りられるかも、銀行からのお墨付きをいただいていたので
こちらも問題なし。
さらに狙う家は、違法建築部分もなく、骨組みもしっかり
特に問題はないだろうということで
買うとなったら無条件のキャッシュオファーで結構ということで
オークション参戦と相成ったわけであります。

予告時間を大分過ぎても、中々狙う物件の番が来ず
すっかりリラックスしていたわたくしですが
あれ、そろそろかなと思った瞬間から、途端に緊張。
大きな声で「5000万」とか言わなきゃいけないのだろうかとか
舌がもつれたり声がふるえたり聞き取ってもらえなかったりしたら
相当恥ずかしいんじゃないかとか考えただけで、ドキドキです。

と、そこへ不動産エージェントのT氏が現れ、隣の空席に腰を下ろし
「さぁ、そろそろだよ」と教えてくれます。
そしていきなり作戦会議です。
「いいかい、今日は多分あの家のオークションに参加するのは
君だけだ。しかし、他にも希望者は2組いる。
今日家が売れなければ、明日にでも条件付オファーを出すつもりで
今日もここに来ているんだ。
その人たちのオファー額は、言うことはできないけど君達の言ってた額より
ちょっとだけ多いんだ。でもちょっとだけだよ。
だから、やつらを怯ませるために
この前言ってた額をまず提示しようと思うんだけど良い?」

わたくしども、前夜の夫婦会議において、その額以上は絶対に出さないと
決めておりましたので、そこからいきなりスタートというのは
「え?」という部分もあったのですけれど、なにぶん緊張しており
それよりなにより「ってことは、あなたがわたくしの代わりに
言ってくれるわけですね?わたくしは、何もしなくて良いんですね」
ということに、より重心が移行しておりましたので、出た言葉も
「え、じゃあ、わたくしは、何もしなくて良いんですね。
あなたが、やってくれるんですね?」みたいな。

まぁ、他に競売に参加する人がいないのなら、4900万円でスタートしないと
5100万円の順番が自分に回って来ないみたいな心配はないわけですしと
お任せして、いよいよスタート。
自分以外に参戦者はおりませんが、現在の家主も来ている様子で
その額で売るわけにはいかんと、首を縦に振りません。
家主側の使者みたいな人が来て、もう少し上げてくれみたいなことを
言っておりますが、わたくし、これ以上は出せませんので
無理ですと言いました。
しかしながら、T氏が横で「この額じゃ買えないけど、あとちょっと、
あとちょっとで君達の家になるんだ。今額を上げないなら
明日にでも、別の人があの家を買う。出せるだろ、あと50万なら」
とあまりにしつこくいうので、仕方なく「じゃあ夫に電話して良いですか?」
と聞いたところ「もちろんだよ!ちょっと待ってください。
今パートナーに電話しますから」
と、会場全体に響き渡る声で実況中継してくれたお陰で
会場中の人たちに注目されるわたくし。
仕事中の夫に携帯で電話し、何とか夫を説得。
この時、そのまま電話を繋いでいれば良かったのですが、夫が納得した途端
緊張のあまりブツリと電話を切ってしまいました。
そしてT氏が高らかにハーフと叫ぶと画面の文字が5150万に。
しかし、敵はまだ納得できない様子です。
しばらくすると、また家主の使者がやってきて紙に書かれた数字を見せます。
そこには5180万の文字。
「あと30万、あと30万出せば、あの家は君達のものだ」
好々爺キャラだったはずのT氏が、何故か脅しをかけるように
「あと30万出せ」と言って来ます。
しかしながら、もうこれ以上は出せません。
出せるだろ、30万だよ。
いえ、出せません。
みたいな会話が続き、またもや夫に電話することに。
夫には、自分が拒み続けた言葉を自ら言い放ちます。
「あと30万、あと30万であの家がわたくしたちのものになるのです」と。
しかしながら「どれみ、僕達は昨日話し合ったじゃないか」と
わたくしがしたような抵抗を続ける夫。
自分の力で説得することを早々に諦め、海千山千の偽好々爺に携帯を渡すと
30秒で夫を説得。
画面の文字が5180万円に代わると同時に
あの「Now Selling」の文字が点滅し始めます。

そして例の「ファーストコール、セカンドコール、ファイナルコール!」
で振り落とされるハンマー!
会場中の人が、とても温かな拍手をしてくれ
思わずT氏をハグしたいくらいでしたが
ここでハグすれば絶対泣くと思い、ガッチリ握手で
本当に家を買ってしまったのでした。

ちなみに「ハンマーチャーンス」という言葉は
一度も使われませんでした。
どうやら和製英語に10000点。
ってか、日本でも今や死語ですかね。






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※ここに出てくる数字は、全て架空です。
また、イメージしやすように1ドル100円のどれみ換算法にて
日本円にて表示されております。


家を買いに街に出る 前編

2009-12-11 | 家を探して三千里
家を買いに街へ出る。
他に何もすることはない。

上記、分かる人にしか分からない
原田宗典氏「メロンを買いに」のパロディーです。
原田氏の短編では、主人公はメロンを買うためだけに街に出て
結局お金を落としてメロンを買えずに家に帰って来るのですが
一方わたくしは、一応エコな主婦ですので
せっかくT区まで行くのだからと
途中ガソリンスタンドに寄ったりですとか
帰り道にスーパーマーケットに寄ったりして
家を買いに行ったついでに、食材をしっかり買い込んで帰って参りました。


それはそうと、オークション、行って参りました。
10時スタートとのことでしたが、
希望の物件は10番目以降に登場予定故
10時半過ぎに来ても間に合うとは言われていたんです。
でもですね、万が一道に迷ったらどうしようとか
渋滞していたら困るとか
車を近くに停められなかったら大変だとか
いろいろ考えまして、9時半には家を出る気満々だったわたくし。

なにせ、今回初オークションにして一人参加
夫はどうしても仕事に行かなければならないとのことで
わたくし、一人で家を買いに行ってきましたわけでございます。

ちなみに現地までは車で15分程度の距離
結局気合が足りず出発は予定より15分遅れたものの
10時ちょうど位に現地到着。

会場直ぐ近くのコインメーターに駐車したんですが
その時お財布の中身を見てビックリ、所持金わずか2ドル30セントです。
内2ドルを2時間分のパーキング料金に充てましたので
財布内全財産わずか30セント。

まぁ、カード社会ですしね、家の頭金は小切手で支払いですしね
お金を引き出しに行く時間もないしで
結局30セントだけ持って、某劇場のロビーへ。
オークションは、この劇場の中にある大きな会議室みたいな場所
で行われます。
正確な部屋の位置までは知らなかったんですが、不動産屋のT氏が
約束した覚えもないのに、ロビーで待っていてくれたお陰で
オークション開始直後に入室することができました。

会場に入りますと、ざっと70席分の椅子がずらり。
前列はかなり空いていますが、後ろの方には人がびっしりです。
わたくしの作戦のひとつは、後ろの方に座って
なるべく全体を見渡した上で様子を見るというのがあったんですが
物理的に不可。
仕方なく前から3列目に座り、途中人が席を立った隙を見て
4列目に移動。
幾分後ろになったものの、観察するにも自分より前には
殆ど人が座っていません。

会場の前面には、今まさにオークションに掛けられている
お家の映像が映し出されており、オークショニアーとかいう
オークションの専門家みたいな人がマイクを通し
この物件がいかにすばらしいか、どういう特徴があり
どういう人に向いているかなどを説明しています。
そしていよいよ、さぁ、いくら出しますかぁ?
3千万でスタートだ!みたいな感じでね、オークションが始まりました。

わたくしが最も懸念していたことのひとつに
買いたいわけでもない家の時に
偶然手で顔の一部であるとか耳などに触れてしまったあかつきに
「はい、そこのあなたに決定です」
と家を買わざるを得ない状況に追いやられるのではないか
ということがあったのですが、ええ、わたくしの場合
花粉症ですので、大変心を砕くところだったんですけれど
実際には、皆さんきちんと手を挙げて買いたい意思を伝えており
とても安心いたしました。

そして、最初の家は、かなりの希望者がおり
みるみるお値段が上がっていきます。
もう、最初の内は額の上がり方が1万ドルずつ
どれみ換算法(1ドル100円計算)で100万単位ですよ。
3000万が3100万、3200万~3600万となったあたりで
50万単位へ移行。
3650万からさらにハーフと叫ぶ者あり。
すると画面の数字が3655万円に。
どうやらハーフとは5万円(500ドル)のことのようです。

こちらの物件、最終的にはリザーブプライス(買い手の希望する額・非公開)
を超えた様子で画面にはNow Selling!の文字が点滅
「良いですか、他に希望者はいませんか?ファーストコール、セカンドコール
ファイナルコール!」
そしてオークショニアーによって振り落とされるハンマー
同時に画面に映し出されるSold!の文字。
手に汗握る瞬間です。ええ、この家が欲しかったわけではなかったのですが。

ちなみに、スクリーンに映し出される映像は
PC画面そのものという感じで、それを操作しているお姉さんは
舞台に例えるなら下手のテーブル席に、観客に向って座っています。
楽しそうな仕事ですな。っていうか、仕事っていろいろあるものですな。
上手で演説台みたいのに乗ってオークションを司る
オークショニアーとかも、なれるものならなってみたい。


続く


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初球見送り

2009-12-04 | Weblog
運命の家かもしれない家を、オークション前にゲットすべく
不動産屋を自宅へ呼びつけた我々。
過去の不動産売買並びに今回の家探しで
何度となく不動産屋を家に招いていた経験上
通常エージェント(不動産屋)は一人で来るものと思っておりましたが
今回は、男女一人ずつ計2名での登場です。
この二人、オープンホームにも揃っておりましたので
英国人女性の方が新人で
キウィ(NZ人)ベテラン男性に
トレーニングされているところと
お見受けしました。

しかしながら、新人とはいえ中年の域に入っている英国人女性
喋る度にその崇高なブリティッシュ・アクセントが
英国版「渡る世間は鬼ばかり」(なのか?)「コロネーション・ストリート」を
見ているようで、笑えます。

「まぁ、何てラブリーな場所にお住まいなの。
もう、お二人にピッタリ」と、言うことまでコロネーション・ストリート。
いえ、コロネーション・ストリートそんなに観てないんですけれどね。
っていうか、今家にテレビないんですが…

ええ、10年選手の今時珍しいくらい小さい14インチが
とうとう叩いても直らなくなって
(って、叩いて直してたんかい?はい、そうです。)
先日泣く泣く年に一度の不燃ごみの日にお別れしようとしましたところ
不燃ごみコレクター(不燃ごみからお宝を探す一般人)に
早速拾われて行きました。

まぁ、そんなこんなで、一通りお決まりのお世辞合戦の後
ベテラン男性が単刀直入に、で幾ら出すつもりですかと問うて来ました。

ここから先の数字は、そのまま書くのもあれなんでね
フィクションです。
あくまでイメージが伝わるよう具体的に数字に
しますけれど、架空の数字ですので、ご了承ください。

「5100万円で考えてます」
「それでは、無理でしょうな。
5300万円は出さないと。
私は、売り手と話してますんでね、
まぁ、その額では断られるのは
目に見えております」

ここまで断言されれば、金額を上げるのが筋でしょうけれども
もう、我々オファーを却下されることにはある意味慣れっ子です。
さらにオファー却下が目に見えているということであれば
する意味なし。

「致し方ないですな。
では、プレ・オファー(オークション前の事前申し出)は
なかったということで」
と余裕で初球見送りを決定。

夫婦揃って、あまりにあっさり引きましたので
ベテラン・エージェントさんもこれにはドッキリした模様。
あわてて止めに入ります。

「まぁ、しかしですな、これで完全に諦める手はないですぞ。
プレ・オファーというものは、まだ売り手にも心理的に余裕があって
当たり前ですからな。
これがオークション当日となれば、結局5300万以下で売らない
と言っていたのが、5100万で手放すとなる可能性だって
なきにしもあらず。
さらに、彼らは絶対に家を売らないわけにはいかない状況に
いるわけです。
それにですな、クリスマス前に家を買おうというのは
案外良い考えですよ。
今までは、物件数不足でしたけれど、多くのバイヤーが
年内諦めモードに入っておりますんで、ホリデー期間内は
逆に物件数が充実してくる。
つまり家探しを休暇明けまで保留にする人が多いんで
売り手の方は購入希望者が減少することによって心理的にも焦りが生じる。
しかしながら、ホリデーが終われば、再び立場は逆転、また物件不足の
売り手市場となることでしょうからな」

ベテランが語れば、英国人女性も負けていません。

「わたくしは、ぜひともあなたがたお二人にあの家を買っていただきたいの。
他にも興味をお持ちの方はいらしたけれど、あの古びたカーペットを
新しいカーペットに変えるという考えの方はいても
タイルに張り替えるという考えを持っているのは、あなた方だけですもの。
あの家が、あなた方のアイデアで生まれ変わるのを、ぜひとも拝見したいもの
ですわ。あの家はやり方次第で幾らでも価値が上がりますわよ。
それに、なにより、あなた方にお似合いの可愛い家だもの」

そんなこんなで、事前オファーは意味なしと判断したものの
来週の木曜日に人生初のオークション参加(購入希望側)を
予定している我々なのであります。

そう、決戦は木曜日。

続く











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運命の家?

2009-12-03 | 家を探して三千里
はてさて、勝手に運命の家と思って見学した家
見事及第点突破。
とはいえ、度重なるお家拝見に、及第点が低くなっている可能性
なきにしもあらず。

我々の今回の家探しの最重要ポイントは、便利な場所。
これは、大変揺れるところなんですけれど
なぜなら、少し郊外に出れば同じようなお値段
またはそれ以下で部屋数も土地もど~んと2倍という
お得感ある家はたくさんあるわけですよ。
しかしながら、以前住んでいた家(2軒目)は
確かに狭くはなかったですし
土地だって1000平米以上でしたけれど
はっきり言って無駄に広すぎましたしね
それに今の借家生活で、狭くても便利な場所で過ごす快適さを体得。
便利な場所なら、また売る時に楽っていう利点もございます。
手入れも掃除も小さい方が簡単なわけですし。

そして良い通り(Good Street)。
どんなにシティーから近くても、ギャングが住んでるような通りには
住みたくないですからな。
ええ、一番最初に夫と購入した小さな家は
実はギャング通りの近くだったらしくて
それまでまったく被害もなく楽しく生活していたんですけれど
いざ売ろうという時に、XXXストリートの側だからという理由で
家は気に入ったけど、ちょっとねぇ~という人々が続出。
最終的にはオークションで2件の購入希望者の争いとなり
幸運にも納得価格で売ることができたんですけれど
あの時みたいに場所のせいで難癖つけられるのは、屈辱ですからな。

その点、2軒目の家は、シティーからは若干離れておりましたが
エリア的には人気も高く、リサーチ中のあちこちの不動産屋から
うるさいくらい、家を売りたくないですかとスカウト(?)が来たものです。
つまり、家購入においてロケーションは大変重要。

実はね、今まで見学した家の中には、大変素敵なヴィラもあったんですよ。
もう、ステンドグラスとか洒落ててねぇ、家のあちこちがやたらと
凝ってて、お風呂なんて猫足ですよ、猫足。あれ?猫脚ですか?まぁ、いいや。

で、宣伝文句が、ビールの値段で、シャンペーン・テイスト!
ええ、家の値段も手ごろだったんですけれどね、
なにせね、場所が悪かったんですよ。
シティーから若干遠いだけでなく、メインストリートで交通量も多く
その家を囲む周りの家々が何となく寂れた感じ。
元々一面イチゴ畑だったところの昔ながらの家だそうですけれど
時代と共にイチゴ畑が住宅街に変貌したわけですな。
で、その家だけはもう本当に魅力的なんですけれど
周りの家の醜さは、我々の力ではどうにもできやしません。

昔から、不動産転売で資産を増やしたいのならば
良い通りの一番悪い家を買えというのが常識だそうでして
しかしながら、あのヴィラは、悪い通りの一番良い家。
そんなこんなで、泣く泣く諦めた一軒でございました。

そして、今回の家は、正に良い通りの、ひょっとしたら一番悪い家?
まぁ、悪いというのは、言葉が足りないですが
手を加えれば確実にバリューアップが約束されている
ちょっとくたびれた家という感じ。
ガレージもあるし、70年代の家ということで、割りにしっかりしております。
見た目は、スペイン系を狙ったちょっと個性派。
建築完成以来、何の手も加えられた形跡はなさそうでして
つまり、違法部分がないということ。
素人さんが許可なく勝手に作ったデッキだのサンルームだのが
ないというのは、はっきり言って大変ありがたいことです。
ええ、二件目において、前住民の違法建築では
大変痛い目にあっていますからな、我々は。

いえね、違法なデッキがあることは知っていたんですけれど
それ故家も安く買えましたしね、でもいつまでも違法っていうのは
嫌なんでね、市役所でも「事後承諾を申請しましょう」って
宣伝してたしで、申請したんですよ、事後承諾みたいのを。
そしたら、見事却下。
さらに、違法建築部分を取り壊す申請を何日以内にしろだの、
それにお金を払えだの、直ぐしないなら罰金最大20万ドルだのと
言われましてねぇ…あの時は、本当に大変でしたよ。
ってか、あれは市役所の罠ですな。
法律の力を借りて悪徳商法する市役所、みたいな。

まぁ、それはさておき、運命の家かもしれない家
難を申せば寝室は2つのみ。
さらに一見、一軒家に見えますが、実は壁の一部が裏の家と繋がっております。

とはいえ、この立地条件は捨てがたく、
またこのロケーションでも何とか予算内で収まるかもしれないのは、
このサイズ、このコンディションだからこそ。

で、この家はオークションで販売される予定でしたが
オークションを待たず、事前にオファーをと
不動産屋を家に呼びつけた我々ではあったのですが…

続く







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