みそっちょの日常 ~ 鳥よ花よ、息子達よ… ~

2019年春頃のUターンに向けて準備中です
つるし飾りや、動植物の観察が趣味です
目下の課題は「子離れ」ですが…

とても小さな出会いと別れ。

2017-07-28 15:00:00 | 子育て 教育 ( 過去の話 )
以前の勤め先は、自宅から歩いて20分くらいの場所にあった。
悪天候でも、他に交通手段が無かったので、
毎日同じ歩道を、ひたすら歩いて通勤していた。

そんなある日、側溝の蓋の隙間に一本の桜の木が生えて、
そこに、小さな毛虫が付いた。
それも一匹だけ。

最初は、その毛虫と目を合わさないように歩いた。
ところが次第に成長して来て、やたらと目立つようになる。

私は、毛虫は好きでは無いけれど・・・
否応なしに目に飛び込んで来る姿に、
いつしか馴染みの感情を抱き始めた。

「おはよう。 今日も元気かな?」

彼は、雨の日も風の日も桜の幼木にしがみ付いて、
必死で耐えているように見える。
身を守るような隙間も枝葉もなく、
降りかかる災難を、全身で受け止めるしかないようだ。

そのうち疑問を持つようになる。
彼は大人になるまでに、どのくらいの葉を食べるのだろうか。
段々不安になって来た。
どう考えても、彼の食欲に幼木は応えられない気がするからだ。

それからしばらくの間、夏の太陽が照りつける日が続き、
彼の姿は忽然と消えてしまう。
成虫になって何処かへ飛んで行ったのだろうか?
そんな期待は無残に打ち砕かれて終わる。

幼木の下で、小さな骸になっている彼の姿を見付けてしまう。

一寸の虫にも五分の魂・・・か。

彼が何の子供であるのかを知ることもなかった。
いや、 知ろうとさえもしなかった・・・。
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あの日、あの時。(人生最強の忘れ物)

2017-01-18 20:22:47 | 子育て 教育 ( 過去の話 )
忘れもしない、あの日、あの時。
この話をすると、次男はとても恥ずかしく思うらしく、
家族の中では長年のタブーになっていた。

息子2人がまだ小1と小4だったある朝のこと。

朝食を先に終えた次男が、
「行って来ます!」
と言って、勢いよく玄関を出た。
私は台所にいたので、声だけを聞いて、
「行ってらっしゃい。」
と答えた。

洗い物が終って、ふとリビングの隅を見てみると、
なぜだか次男のランドセルが 置いたままになっている。
あれ? 今さっき、玄関を出たのではなかったっけ?



長男も急いで玄関を出ようとしているので、

「ちょっと待って! Kは?」
「さっき、学校へ行ったでしょ!」
「そうなんだけど、ランドセルが家にあるのよ。」
「え? 何? ランドセル忘れたの?」
「そうみたい…。 あなた、学校の教室まで持って行ってあげてくれる?」
「え~? なんで俺が? こっちは、本当に遅刻しそうなんだよ!」
「いいから、いいから。」

長男をなだめて、次男のランドセルを持たせたものの、
長男はカンカンに怒って、ものすごい勢いで玄関を飛び出して行った。

そして学校の次男の教室で、

「こら! お前、ランドセル忘れただろ?」
「?」
「今度忘れたら、許さないからな!」

次男は思ったそうだ。
どうりで今日は、いつになく身が軽かったはずだと。

数日後、私は外でご近所の人にこう言われた。

「そういえば、この前、お宅のKちゃんがランドセルを背負わないで行った後を、
 お兄ちゃんが猛ダッシュで追いかけていたわよね。
 お兄ちゃんは、ランドセルを前と後ろに掛けて、すごい顔して走ってたわ。
 お隣さんと一緒に見て、お腹を抱えて笑ったのよ~ あはは。」

目撃者は、他にも大勢いたのだった。
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