第14次三島緑の協力隊に参加して
山村 誠
昨年に続き、今年も恩格貝へ植樹に行って来た。
今年の三島隊は、4名の少数精鋭での参加。
他に、名古屋からの1名、東京からの2名が加わり7名が羽田空港から飛び立ち、また、大阪からの親子孫の3世代6名の一家と鳥取からの大学生4名が関空から飛び立ち、北京で合流。17名で恩格貝の地に向かった。
今年は例年になく雨が降ったようで、貯水池は水を満々と蓄え、賓閣の噴水も勢いよく水を噴き上げ私たちを迎えてくれた。木々の緑も強い陽射しの下で青々と光輝いて見えた。
今回、新たな植樹地ができていた。新しい井戸が掘られ、ポンプ小屋もできていた。
子供達や学生たちと共に、穴の掘り方や苗木の上付け方などの指導を受け植樹に汗を流す。当日は、秋の気配を感ずる曇空で、砂にも湿り気があり穴を掘る作業は比較的楽であったとはいうものの1メートル近くの穴を掘る作業はかなりの重労働である。しかも、子供たちが楽しそうにまた一生懸命に作業をしている姿を見ると、「まだまだ」と老骨に打ち、額に玉の汗を流しながら作業する自分がいた。
作業の後は、ビールで喉を潤す。これがまた至福の時である。
これに加え、各地から参加した人たちと酒を酌み交わしながらの交流もこのツァーの楽しみの一つである。これがあるから自分は緑の協力隊のツァーに参加しているのである。という、いささか不純な動機も禁じ得ないのである。
恩格貝を後にする日、砂漠博物館を見学した。沙漠の紹介の緑化活動の紹介、遠山先生の功績をたたえる写真などが展示されていた。その中に、1枚のパネルがあった。恩格貝賓館から見た1990年と、2013年の景色である。片や茫漠たる砂漠地帯、片や木々に覆われた緑の大地。20有余年のたゆまぬ活動が景色を変えたのである。千里の道も一歩から。
まさしく「やればできる。やらねばできない。」である。
緑の向こうには、クブチ砂漠が果てしなく拡がる。今回は、200本のポプラを植えた。沙漠の広さに比べれば雀の涙ほどのものかもしれないが、このポプラが根を張り、大きく育つことにより沙漠が緑豊かな大地に代わることを、そしてこの緑の会の活動の輪がさらに拡がり、次の時代に引き継がれていくことを願わずにはいられない。
大家来一起种树吧
岩達 讓
恩格貝に新しい植林場所が出来ました。
場所は三島の森がある五里明沙の手前、第一次三島隊が植えた所との中間当たりです。
昨年、駐在所長の間瀬さんが結婚を機に辞められたため、現在は娜仁さんが所長となり、地元スタッフ1名と協会常任理事の小川さんが長期滞在されて植林の指導をされています。
恩格貝管理委員会も非常に協力的で、幹線道路から400メートル奥の植林場所まで道を作り、80メートルの井戸も掘ってくれました。
滞在2日目に協会222次隊、鳥取市緑の協力隊と合わせて18名の合同で200本のポプラを植えました。
三島隊の参加者は4名、五里明沙の「三島の森」の剪定を行うにも少人数であり、独自の行動することに躊躇していたところ、他の隊全員が協力して頂き、3日目の午前に剪定することができました。本当に多謝多謝です。ムダ枝を剪定し、スッキリしたポプラの成長が楽しみです。
今年の恩格貝は雨が多かったようで、ダム湖の水は満々となり、植林地のポプラの葉の緑が一段と鮮やかでした。
恩格貝の中心部は、松や柳など多様な樹種が増え、年々環境が良くなって行くことが実感できます。植林のすすめ方として、先ず沙漠に成長の早いポプラを植えて砂の移動を止め、草が生えて地面がフラットになって土壌が良くなってきたら他の樹種を植える。更に土壌が改善し、最終的には極相として自然の森が完成する。これで良いのだと思います。
第14次緑の協力隊へ参加して
勝山純一
このツアーは、沙漠緑化活動のツアーであり、とても有意義なツアーだと思い、今回で12~13回参加させていただきましたが、回を重ねるごとに参加者が減り、今回、三島隊は4名に止まり、さみしい思いもありました。
しかし、関西から6名、東京3名、鳥取隊4名の併せて17名となり、初めて、顔を合わせる方々ばかりで、かえって新鮮さがあり、とても楽しい6日間となりました。
植樹の時には、北京大学の女性の教授が、一緒にポプラを植えて帰られましたが、その翌日にガイドのナランさんが、その先生が書いた17枚の絵ハガキを持ってきました。その絵ハガキには「一緒に木を植えていただきありがとう」と日本語で書いてありました。
聞くところによると、日本語が分からないので、辞書を引きながら、一晩掛かって書いて下さったそうで、感動しました。
その他にもいろいろと楽しい体験や、関りができ、とても良かったと思います。そうして、初め感じていたさみしさもどこかになくなりました。
このツアーは、単なる観光ツアーではなく、楽しく緑化活動ができる旅なので、ぜひ、もっと若者にも呼び掛け、少しでも沙漠を緑化することによって、自分も何とか社会に貢献できるという実感を味わってもらいたいと思います。
それにしても、恩格貝で飲んだパイ中はいつも最高ですね。これも忘れられない思い出の1つです。
取り留めのないことを書きましたが、今後もよろしくお願いいたします。(おわり)
8月23日に出発した当会第14次緑の協力隊4人は、日本沙漠緑化実践協会第222次隊として、関西隊6名、東京隊3名、鳥取隊4名の17名で、中国内モンゴル自治区恩格貝クブチ沙漠でポプラの苗約200本を植え、8月28日に無事帰国しました。隊員の感想文、写真などは、逐一ブログに掲載します。