みさと歯科 コラム

宮城県遠田郡美里町 みさと歯科のメンバーが綴るブログです

検査の結果は?

2010-09-28 | 歯科治療
みさと歯科の久保です


今週木曜日(9月30日)は、当院職員の健康診断受診のため
休診となります。よろしくお願い致します。




もちろん当院でも歯の「健康診断」を日常的に行っているわけですが、
医科の健康診断を自分が受けるとなるといつも考えることがあります
(もちろん「個人的な見解」ではありますが…)

それは、
「歯科の検査結果には数値化できるものが少ない」
ということです
医科の検査結果は、数値化されて説明のしやすいものが比較的多いと思います




なじみの深い具体例としては、たとえば「血圧」などでしょうか


「前回140/98だった血圧が、今回は120/80に改善されましたね」

とか、


「血圧が160をこえましたので、お薬を使った治療を始めることにしましょう」

など…


「数字を使えれば治療の説明が楽になるのに」と思うことは
けっこうあります。治療の計画を立てるのも楽になると思います。

患者さんとしても、検査値を教えられた方がシンプルで分かりやすいのではないでしょうか



ですが、歯の症状を全て検査値で表すことは今のところできません。

「むし歯指数が70をこえてしまっているので、削って治療しましょう」
などという説明はできないのが現状です。

数字での説明は中々できませんが、患者さんには現状を伝えなければなりません。

口頭のみでお伝えしようとしても、患者さんの印象には残りにくいと思います。
現状が納得できないうちに治療を進められても、
患者さんの満足や不安解消には繋がりにくいと思います。



患者さんに現状を伝えたい
だけど、説明に便利な検査値は今のところ存在しない

…となると、直接ご自分の目で見ていただくことが最も効果的だと考えるわけです




上の写真は、当院で使用している説明用の機材です。

写真左の小型カメラで写された画像が、写真右のモニターに表示されます。
この機材を使用すればその場ですぐに、ご自分の歯の状態を
実際にご自分の目で確認することができます。


このように、結果を数値でご説明できない内容に関しては
「言葉だけ」にならないよう、写真やイラストを使ってご説明するようにしています。


患者さんには、受けた検査の結果をきちんと知る権利があると思います


いろいろと工夫を凝らして、分かりづらい歯科の検査結果を
少しでも患者さんにご理解してもらえるように努めております



はじめまして!

2010-09-27 | 日記
みさと歯科の衛生士 佐藤と大友です

私たちもこのコラムを担当させていただくことになりました。
最近の近況や、口の中に関することなどを、
できるだけわかり易く書いていければと思いますのでどうぞよろしくお願いします。



みさと歯科では3ヶ月に1回ほどのペースで、院内勉強会
他の歯科医院と合同で行う院外勉強会を行っています。

先日23日には仙台の歯科医院で院外勉強会が行われ、
院長と私たち衛生士2名で参加してきました。



同じ歯科医院とはいえど、それぞれ先生によって
お持ちの考えや治療の進め方は違っているものです。

各先生方で治療方針や考え方の違いはあるとはいっても、
患者さんにより良い治療を提供したいと思う気持ちは
各先生方共通の思いなのだと思います。

それぞれの医院ではどのように治療を進めているか情報交換したり、
なかなか見かけないような珍しいケースを発表し、意見を出しあったり…
そのようなかたちで勉強会は進んでいきます。

他院の先生のお話を聞くということはなかなかない事でとても新鮮ですし、
また今まで知らなかったことを知る機会にもなり、よい刺激になりました。
これからも、自分自身のモチベーションアップのためにも、
積極的に勉強会や講習会に参加し視野を広げていきたいと思います。



日々勉強だな、と思う毎日です。



はじめにもお話しましたが、
これから少しずつ私たちも交替で更新していきますので、
よろしくお願いします!!

台風一過

2010-09-26 | 日記
きょうは朝からよく晴れて暖かく、
とても爽やかな一日でした





残念ながら明日からはまた天気が崩れるようですが、
この休日で充電したエネルギーをもとに
週明けからも少しでもいい仕事ができるよう、頑張ろうと思います


かぶせものができるまで (1)

2010-09-21 | 歯科治療
みさと歯科の久保です


何十年も前から続いている歯の治療法として、
「型採りをしてかぶせものをつくる」という方法があります


今回はその手法についてお話を…







上の写真は、一連の治療の流れを並べたものです
それぞれの写真中央あたりに治療対象の歯が写っているのですが、お分かりになるでしょうか?


左側の写真から順に、治療の順序としては

① 歯の形を削って整える(その後に、型採りをする)
② 歯の模型を作って、その上でかぶせものを製作する
③ 完成したかぶせものを、歯に接着剤(セメント)でつける

といった流れになります




まず本日は①について、少しご説明をさせて頂きます



「歯を削る」となると、やはり患者さんとして一番気になるのは
「痛くないかどうか」だと思います


確かにそれは我々歯科医も十分に配慮しなければならない注意点です
しかしその他にも、かぶせものを作るうえで気を使う点があります

それは、「いかに綺麗な形に歯を削るか」ということです
かぶせものを作るために歯を削るとなれば、無視できないことだと思います

削るときに痛いかどうかだけではなく、患者さんの満足のためには
かぶせたものが取れたりせずに、なるべく長い期間機能することが
絶対に必要な条件です

いかにかぶせものが取れない、または壊れずにもつかが
接着剤の良し悪しで決まると思われている患者さんが割と多いと思いますが、
型採り前に整えられた歯の形の綺麗さが意外と大きなウエイトを占めると思います


この部分は、患者さんには非常に分かって頂きづらいところだと思います


痛いかどうかは患者さんご本人にもすぐに分かりますが、
削った歯の形が綺麗かどうかなんて見えることはほとんどありませんから

それに綺麗に削った歯も、かぶせものが入ってしまえば外からは見えません


しかし先述の通り、せっかくつくったかぶせものを
永く使用していただくためにはこだわらなくてはならない点だと思います
当院のドクターが共通の認識としているところです


むし歯をとるだけなら1回の処置で終わることがほとんどですが、
「形の綺麗さ」にこだわると何度か繰り返して歯の形を整え、修正する必要もでてきます


患者さんの直接見えない箇所にもこだわって、少しでもやり直しの少ない治療を目指しております









レントゲン写真

2010-09-16 | 歯科治療
みさと歯科の久保です


今回はレントゲン写真についてのお話を






歯医者で撮るレントゲン写真といえば、
お口の中に数cmのフィルムを入れて撮影する
比較的小さなものを想像する方が多いのではないでしょうか?
それは「デンタルX線写真」と呼ばれるものです


上の画像に示された写真は、それとは別で「パノラマX線写真」と呼ばれます


当院では初診時、それぞれの写真を別々に撮影させていただくことが多くあります
全体を見渡すパノラマX線写真1枚と、患者さんが気にされている部分のデンタルX線写真を撮影するといった要領です


なぜ両方の写真が必要なのでしょうか
パノラマX線写真で全ての歯が撮影されるなら、デンタルX線写真は不要と思われる方もいらっしゃるでしょう


実はこれらのレントゲン写真、撮影原理がそれぞれ違います
そのため、それぞれが異なった特長を持っているのです


デンタルX線写真は、狭い範囲を詳細に見るのに適しています
歯1本のむし歯の深さなどを確認する際に有用です


デンタルX線写真の方が個々の歯を詳細に見られるとなると、パノラマX線写真は何のために撮影するのでしょうか?
治療予定のすべての歯のデンタルX線写真を撮影すれば、パノラマX線写真は必要ないのでしょうか?



パノラマX線写真には、デンタルX線写真では見られない部分も描出されます
歯だけではなく上下両方の「顎骨」、また「顎関節」も確認できます
この写真で、顎骨の中にできたガンが発見されることも珍しくありません


ホームページにも書いてある通り、当院では
歯だけではなく、お口全体の治療を目指しております
そのためには、パノラマX線写真によるお口全体の診査が必要なのです


「なんでこんなに何枚もレントゲンを…」と思われている患者さんもいらっしゃるとは思いますが
このような理由でレントゲン撮影を行っております


ご理解のほど、よろしくお願い致します