「六郷のカマクラ」は2月11日から2月15日までの4日間にわたって行われます。この行事は、11日の蔵開き・天筆書初めから、15日の竹うち・天筆焼きまでの一連の催しを指し、昭和57年に国の重要無形民俗文化財に指定されました。各地の小正月行事が失われつつある中にあって、今なお本来の姿を保ち、住民の伝承意識が高いことから、貴重なものとされています。
この行事は、京都御所で行われていた正月の火祭“左義長(さぎちょう)”の吉書焼きの遺風をうつしたものであり、鎌倉初期に二階堂氏が六郷の地頭となり、鎌倉幕府の“吉書初め”の行事をもたらしたものといわれています。豊作祈願の火祭として700年余りも続く、貴重な小正月行事です。