保健福祉の現場から

感じるままに

脳卒中対策への期待

2014年07月30日 | Weblog
「熊本県内の6医療機関、遠隔医療診断支援システム「XMIX」の運用を開始~脳卒中の急性期医療体制を強化~」(http://www.atpress.ne.jp/view/49174)が出ているのでみておきたい。しかし、脳卒中の急性期医療には患者・家族側の要因も大きいことを認識したい。平成22年の国民生活基礎調査(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/index.html)では、介護が必要となった主な原因の構成割合(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa10/4-2.html)をみると、脳卒中が21.5%を占め、第一位である。特に要介護4、5では脳卒中が3割以上を占めており、脳卒中対策が急務といえる。対策は急性期医療やリハビリテーション(急性期~維持期)の充実、リスク軽減による発症予防である。急性期は、何といっても虚血性脳血管障害患者に対するrt-PA(アルテプラーゼ)静注療法(http://www.jsts.gr.jp/jss48.html)が重要である。2005年にrt-PA静注療法が承認されたが、実際に投与される患者は虚血性脳血管障害患者の5%に留まっている(医事新報平成24年9月15日号)とされる。平成24年10月31日の中医協総会(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002mhww.html)で、「アルテプラーゼの保険適用の変更に伴う診療報酬上の取扱」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002mhww-att/2r9852000002mi20.pdf)が出て、超急性期脳卒中加算の対象患者は、「脳梗塞発症後4.5時間以内である患者」に変更になったが、適応にならない患者が少なくないであろう。医療計画の「脳卒中の医療体制構築に係る現状把握のための指標例」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei2.pdf)では、「脳梗塞に対するt-PAによる脳血栓溶解療法適用患者への同療法実施件数【NDB】」が推奨指標になっている。それぞれの地域の実態は認識されているであろうか。ネット資料(http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA02871_02)によると、発症3時間以内の超急性期脳梗塞症例に対するt-PA療法が脳梗塞患者全体の2-3%に留まっているのは、「(1)患者・家族自身の“遅れ”,(2)救急搬送の“遅れ”,(3)到着医療機関内の診療の“遅れ”,という3つの要因が指摘されている」というが、患者登録による正確な分析評価が必要と感じる。とにかく、病院の充実だけでは解決しないことは明白であり、rt-PA静注療法(http://www.jsts.gr.jp/jss19.html)に結びつくよう、地元マスコミの協力も得て、住民に対する普及啓発を徹底すべきと感じる。さて、例年5月25日から31日は脳卒中週間(http://www.jsa-web.org/week/index.html)であるが、従来あまり注目されてこなかったように感じるが、マスコミ・ネットを活用した盛り上がりが必要な気がしないでもない。国立循環病研究センターが、夏の脳梗塞を防ぐために、脱水や夏かぜに注意するよう、プレスリリース(http://www.ncvc.go.jp/pr/release/002619.html)しており、暑い夏は普及啓発のチャンスといえるかもしれない。国立がん研究センター「10年間で脳卒中を発症する確率について -リスク因子による個人の脳卒中発症の予測システム-」(http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3284.html)も出ている。以前あった「脳卒中対策基本法」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/31133.html)(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/31159.html)に向けた動きはどうなっているであろうか。
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