保健福祉の現場から

感じるままに

外来での連携パスの評価を

2019年01月04日 | Weblog
メディウォッチ「糖尿病性腎症の重症化予防、「自治体と医師会・薬剤師会の連携強化」「再度の受診勧奨」など重要―厚労省」(https://www.medwatch.jp/?p=24199)。<以下引用>
<「糖尿病性腎症のハイリスク者を抽出し、医療機関の未受診者・受診中断者に受診勧奨を行う」ことが自治体において非常に重要なテーマとなるが、その際には、地域の特性を十分に踏まえるとともに、医師会との連携などを強化する必要がある―。厚生労働省が12月28日に公表した「自覚症状のない糖尿病の重症化を防ぐために。―国民健康保険における糖尿病性腎症重症化予防の取組に関する調査―」から、こういった状況が再確認できます。医療機関と薬局薬剤師が共同して生活習慣改善支援(長野県松本市) 最新の国民健康栄養調査によれば、男性の18.1%、女性の10.5%で「糖尿病が強く疑われる」状況ですが、そのうち治療薬を服薬している人は、男性では56.2%、女性では51.1%にとどまります。厚労省では「糖尿病の初期段階では自覚症状が乏しく、医療機関を受診していなかったり、受診しても治療を中断してしまう傾向がある」と分析しています。適切な治療を行わなければ糖尿病は進行し、重度化、最終的には「人工透析」が必要となります。こうなれば患者本人のQOLが著しく低下するとともに、医療費も高額になります。厚労省では、人工透析の医療費を「1人当たり月額で約40万円」「国民全体では年間で約1兆5800万円」にのぼると推計しています。こうした状況を放置することはできず、これまでに糖尿病性腎症の重症化を予防するために、厚労省では、例えば▼「糖尿病性腎症重症化予防プログラム」の策定▼日本医師会および日本糖尿病対策推進会議との「重症化予防に係る連携協定」の締結▼「腎疾患対策検討会報告書—腎疾患対策の更なる推進を目指して―」の取りまとめ―などを実施。さらに今般、国民健康保険における糖尿病性腎症重症化予防の先進的な次の3自治体の取り組みを調査し、その結果をまとめたものです。(1)長野県松本市(2)埼玉県および埼玉県所沢市・志木市(3)東京都足立区 まず(1)「長野県松本市」では、2015年から主治医と薬局薬剤師などが連携した「患者自己管理支援プログラム」を推進しています。具体的には、松本市が、国保被保険者の特定健康診査(40-74歳を対象とした、いわゆるメタボ健診)結果や国保レセプトデータから「糖尿病性腎症の第2期・第3期ステージが疑われるハイリスク者」を抽出し、主治医と個別協議を行い、主治医の推薦する患者に支援プログラムへの参加を勧奨。同意した患者には、薬局薬剤師が支援窓口となって、主治医の指示に基づき、▼服薬▼食事▼運動―などの生活習慣改善目標(毎日20分間のウォーキング実施、目標体重など)を定めた上で、自己管理支援が6か月間提供されます(患者は無償で参加)。もっとも、長年の生活習慣などを改善するのは容易ではありません。薬剤師は、指導の際に「目標達成できなかった要因」を探り、次回の指導日までに「本人が自発的に行動するにはどうすれば良いか」を本人とともに考え、さらに「生活習慣を改善しないで放置した場合のリスク」などを粘り強く説明しています。現時点では、修了者全員(累計41名)が、スタート前と同じ腎症ステージを維持しており、ステージ悪化による人工透析移行者は出ていません。また修了者からは「生活習慣の改善」に前向きに取り組む姿勢が伺えます。さらに2017年からは修了者を対象とした「フォローアップ」も実施されています。プログラム参加医療機関等数は、▼2015年:3医院・5薬局 → ▼2016年:6医院・7薬局 → ▼2017年:6医院・10薬局―と増加しており、さらなる拡充とともに、成果の蓄積が期待されます。都道府県と基礎自治体が連携し、重層的な受診勧奨等(埼玉県) 一方(2)「埼玉県」では、県全体での広域的な取り組み(県・県医師会・埼玉糖尿病対策推進会議が連携した県レベルでの「糖尿病性腎症重症化予防プログラム」を策定)と同時に、所沢市や志木市といった基礎自治体での取り組みも行うという、「重層的」な対策が採られています。志木市の取り組みを見ると、県国保連と共同して、2014年度から▼特定健診によりHbA1c値からハイリスク者を抽出する▼そのうち未受診者・受診中断者に対して、医師と協議のうえで「医療機関受診」を勧奨する―ものです(民間事業者に委託)。その際、近隣の朝霞市・新座市・和光市とも連携して作成した「朝霞地区協力医療機関一覧」のチラシを受診勧奨リーフレットとともに郵送しています。患者の受診行動(流出・流入)を十分に勘案したもので、都市部やその近隣地区では非常に参考になる取り組みと言えます。自治体保健師が主導して「医師会との連携強化」「受診再勧奨」(東京都足立区) 一方、(3)「東京都足立区」では、「区の保健師」(自治体保健師)が▼重症化予防のための受診勧奨▼保健指導の対象者抽出▼実施手法検討▼参加勧奨▼医師会との連携―などの重要な役割を担っています。未受診者・治療中断者に対する医療機関の受診勧奨効果を見ると、受診率(医療機関受診者/受診勧奨者)は、▼2014年度:55.8% → ▼2015年度:61.7% → ▼2016年度:50.5% → ▼2017年度:86.1%―と向上傾向が伺えます。とくに2017年度は、1306人の未受診者等のうち1124人が医療機関を受診するという、驚きの成果を上げています。厚労省では、「区自らが受診勧奨を行うことで強いインパクトがある」「自治体(区)と地域医師会(足立区医師会)との連携が十分になされている」「受診勧奨通知送付後、区の保健師が、訪問・電話による再勧奨を実施している」といった点が、高い成果の背景にあると分析。「通知を郵送等する」だけでは、見過ごされてしまいがちですが、その後に訪問・電話で「改めての受診勧奨を行う」という取り組みは、非常に参考になると言えます。マンパワーが確保できる自治体では、こうした取り組みを検討することが期待されます。>

保険者による健診・保健指導等に関する検討会(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-hoken_129197.html)の資料「2016年度特定健診・保健指導の実績に基づく2017年度の後期高齢者支援金の加算・減算」(https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000464525.pdf)p14~15「健保組合・共済の保険者機能の総合評価の指標・配点(インセンティブ)」では「糖尿病性腎症等の重症化予防の取組;重症化予防プログラム等を参考に重症化予防の取組の実施(治療中の者に対し医療機関と連携して重症化を予防するための保健指導を実施する、またはレセプトを確認して治療中断者に受診勧奨する)」は4点(全体の2%)で小さすぎるように感じる。NDBオープンデータ(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000177182.html)では、特定健診結果について都道府県別の性・年齢階級別のデータが出ており、HbA1c数値がかなり悪い勤務世代が少なくない(特に男性)。「「自覚症状のない糖尿病の重症化を防ぐために。-国民健康保険における糖尿病性腎症重症化予防の取組に関する調査-」」(https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000199434_00007.html)のような市町村国保だけではいけない。「治療と職業生活の両立」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000115267.html)(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000199224.html)(http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/30.html)(https://www.johas.go.jp/sangyouhoken/ryoritsushien/tabid/1055/Default.aspx)に関して、平成30年度診療報酬改定(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411.html)の平成30年度診療報酬改定説明会(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000196352.html)の医科資料(http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000198532.pdf)p125「がん患者の治療と仕事の両立の推進等の観点から、主治医が産業医から助言を得て、患者の就労の状況を踏まえて治療計画の見直し・再検討を行う等の医学管理を行った場合の評価を新設する。;療養・就労両立支援指導料1,000点」「専任の看護師等が、がん患者に対し、就労を含む療養環境の調整等に係る相談窓口を設置した場合の評価を設ける。;相談体制充実加算500点」が注目されているが、がんだけに限定しない方がよいであろう。勤務世代の血糖コントロール不良者に対しては、必要に応じて教育入院や毎週通院等の対応がなされるようにすべきである。最近では、インスリン導入は外来でも行われているが、大病院は土日休診が多く、やはり、かかりつけ医療機関との連携が必要であろう。そういえば、「A246 入退院支援加算(退院時1回)」で「地域連携診療計画加算;あらかじめ地域連携診療計画を作成し、当該計画に係る疾患の治療等を担う他の保険医療機関又は介護サービス事業者等と共有するとともに、 当該患者の同意を得た上で、入院時に当該計画に基づく当該患者の診療計画を 作成及び説明し、文書により提供」が評価されているが、外来での連携パスの評価が必要と感じる。平成29年度全国医政関係主管課長会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000197363.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000197362.pdf)p1~12「医療法及び医師法の一部を改正する法律」p4「<外来医療提供体制の確保>① 医療計画に、新たに外来医療に係る医療提供体制の確保に関する事項を記載することとする。(2019年4月1日施行) <外来医療提供体制の協議の場>② 都道府県知事は、二次医療圏ごとに外来医療の提供体制に関する事項(地域の外来医療機能の状況や、救急医療体制構築、グループ診療の推進、医療設備・機器等の共同利用等の方針)について協議する場を設け、協議を行い、その結果を取りまとめて公表するものとする。(2019年4月1日施行)」とあり、外来医療の確保・機能分化・連携が協議されることになっており、今後、外来での連携パスの評価が期待される。
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