保健福祉の現場から

感じるままに

中国でペスト発生

2014年07月25日 | Weblog
産経新聞「ペストで死者、道路封鎖し3万人隔離 中国甘粛省」(http://sankei.jp.msn.com/world/news/140723/chn14072323050010-n1.htm)。<以下引用>
<中国甘粛省政府によると、同省玉門市で23日までに男性がペストに罹患して死亡した。地元からの報道によると、当局は同市に通じる高速道路や幹線道路を封鎖するなどして、市民ら約3万人を事実上隔離した。北京の日本大使館はペスト流行地域に立ち入らないよう邦人に注意を呼び掛けた。男性は15日にペストの症状が出て、16日に死亡した。大型のリスのような野生動物の死骸をさばいて飼い犬に与えていたという。当局は男性と密接な接触があった約150人に対して予防薬を投与するなどした。>

国際化社会では要警戒である。WHO「Global Alert and Response」(http://www.who.int/csr/don/archive/year/2014/en/)では、Ebola virus diseaseの更新も続いている。ペストもエボラも一類感染症(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01.html)であり、感染症法に基づく建物封鎖、交通遮断も可能になる。平成18年7月の総務省勧告(http://www.soumu.go.jp/kanku/okinawa/pdf/060905_02.pdf)で、第一種感染症指定医療機関の整備が進んでいないことが問題視されていたが、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2014/03/dl/140313-01_01.pdf)p75に感染症指定医療機関の指定状況が出ており、p74では平成25年4月1日現在、第一種感染症指定医療機関は12県で未指定、p76では「これまでの一類感染症等予防・診断・治療研修事業への参加は31都道府県」に留まっている。感染症法(http://www.ron.gr.jp/law/law/kansensy.htm)第十九条一項、第二十条一項に基づく対応ができないわけではないが、未指定の自治体では、実際に一類感染症患者(疑い)が発生した場合は、どうするか、確認が必要であろう。
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医療番号制度の行方

2014年07月25日 | Weblog
キャリアブレイン「医療分野の番号制度の利用場面を紹介- 厚労省研究会、諸外国のID活用も比較」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43358.html)。<以下引用>
<厚生労働省は24日、3回目となる「医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会」(会長=金子郁容・慶大政策・メディア研究科教授)を開催した。今回は番号の具体的な利用場面や諸外国における医療IDの活用状況などが報告された。研究会では、調査を担当した日本電気が、想定される利用場面や課題を紹介した。医療機関の窓口業務では、被保険者証の資格が有効かどうかの確認がその場でできないため、審査支払機関に診療報酬を請求し、返戻されて初めて資格不備が明らかになることがある。番号制度を活用し、オンラインで保険資格の有効性が確認できれば、資格不備による返戻を削減できる可能性があるという。地域医療情報連携では、それぞれの医療機関が個別に管理している患者番号などを名寄せする必要があるが、現在は手作業のため負担も大きい。番号制度を用いて複数の医療機関に散在している情報をひも付けすることで、名寄せ作業を簡略化でき、情報も的確に管理できる可能性があるという。前向きコホート研究を行う場合、調査対象者の氏名や住所が変わり、登録データの突合が困難となって、調査対象から外さなければならないこともある。番号制度を利用して、登録データの識別が可能になれば、調査対象の属性が変化しても、突合が比較的容易になり、研究精度も維持できる可能性があるという。このほか、がん患者届出票の重複を確認する照合作業は、ユニークな識別子が存在しないため、番号を利用すれば作業の効率化につながるという指摘もあった。その一方、番号制度を活用するには、新たなシステムの構築・運営が必要だったり、医療機関に端末を設置したりするなどコストの問題があるほか、マイナンバー法との関係において規制や罰則を考える必要もあることが挙げられた。委員からは、番号を使えば作業効率が上がるといった点だけを主張するのではなく、ユニークな番号がなければ、本当に実現できないことなのかもう一度検討すべきといった意見のほか、番号制度の導入・運営にかかるコストと得られる効果を比較しながら議論を進めてはどうかといった提案もあった。研究会ではまた、医療分野におけるID(番号)制度について、英国、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、フランス、韓国の6か国の状況を日立コンサルティングが報告した。英独仏が医療分野に独自のIDを持つ一方で、スウェーデン、デンマーク、韓国では、国民IDを医療分野にも用いていた。ただし、国民IDを医療にも利用しているデンマークや韓国においても、医療情報と他の情報とを連携させることは限定的だという。また、英国、スウェーデン、デンマークでは、患者IDによる地域医療連携を推進しているほか、ドイツを除く5か国では、EHR(電子健康記録)において患者IDを活用しているという。次回の研究会は9月30日に開催される予定だ。>

医療等分野における番号制度の活用等に関する研究会資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000052003.html)が出ている。6月24日の政府「世界最先端IT国家創造宣言改訂版」(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/pdf/20140624/siryou1.pdf)p13~「医療・介護・健康情報を、医療機関の他、遠隔医療、在宅医療・介護及び生活支援サービスを担う主体を含む多様な主体が共有・連携する仕組みを構築し、効果的・効率的な医療・介護等を提供する体制を整備する。このため、地域を超えた国民への医療サービス提供等を可能とする医療情報利活用基盤の構築を目指し、医療情報連携ネットワークについて、データやシステム仕様の標準化、運用ルールの検討やシステム関連コストの大幅な低廉化等による費用対効果の向上を図りつつ、2018年度までに全国への普及・展開を図る。また、利用者の実態に即した適切な医療・介護や生活支援サービスを提供するため、地域包括ケアに関わる多様な主体が情報共有・連携を行うとともに、適切な介護サービスの提供が利用者の要介護状態の改善につながることを考慮し、これらサービスの客観的な評価とサービス内容の向上に資する取組を推進し、効果の検証及び普及・発展させるための具体的な方策を検討し、確立する。さらに、高齢者の自立支援・社会参加を促進し、生活の質の向上に資する、医療・介護や生活支援サービスに関するセンサー技術やロボット技術等の開発実証・実用化等を行う。あわせて、電子版お薬手帳や生活習慣病の個人疾病管理など患者・個人が自らの医療・健康情報を一元的、継続的に管理し利活用する仕組みを推進する。」「保険者、地方自治体及び企業が健診データやレセプトデータ等から加入者や地域住民、社員の健康状況等を把握・分析し、データに基づく具体的な保健指導や本人の参加も含む健康づくり、医療情報データベースを活用した医薬品等の安全対策に関する取組を推進できるようにするなど、2016 年度までに、地域や企業における国民の健康増進・健康管理に有効な方策を確立し、それを踏まえて、全国展開を図る。また、レセプト審査における更なるIT の利活用により、レセプト審査の効率化や実効性の向上を図るとともに、レセプト情報等の保険者や地方自治体等での利活用拡大により、適切な医療の提供のための取組等を推進する。これらの取組に寄与する医療・健康情報等の各種データを収集、蓄積し、分析及び活用する仕組みの構築を行う。あわせて、高齢者の就農による健康増進効果の実証や、食を通じた健康増進に関する既存の取組などで、運動と食が健康増進に多大な影響を与えることが示されていることを踏まえ、地域における多様な働き方や日本独自の食生活と健康増進などの健康増進モデルの検討も併せて実施し、普及促進を積極的に検討する。」とある。IT技術が、①医療介護連携、②健康増進、③レセプト分析などで、今後大きな進展がみられそうである。そういえば、一昨年9月に「医療等分野における情報の利活用と保護のための環境整備のあり方に関する報告書」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002k0gy.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002k0gy-att/2r9852000002k0la.pdf)p3の「医療等情報の法制措置と情報連携の基盤整備で期待される効果の例」では「乳幼児の健康管理の充実や居住地以外の出産の実態把握等に資する周産期情報の収集・活用」もあった。「今後の予防接種施策に関する課題等について」(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000036323.pdf)では「予防接種歴(母子健康手帳)の成人後の活用」「社会保障・税番号制度(マイナンバー、マイポータル)の導入を見据えた準備」も挙げられていることは知っておきたい。
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