保健福祉の現場から

感じるままに

管理栄養士への期待

2014年07月17日 | Weblog
既に特定保健指導では管理栄養士は保健師とともに主戦力になっている。通知「特定保健指導における情報通信技術を活用した面接による指導の実施について」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/dl/info03j-130822_01.pdf)、「ICTを活用した特定保健指導の実施の手引き」(http://www.mhlw.go.jp/bunya/shakaihosho/iryouseido01/dl/info03j-130822_04.pdf)が出ているが、特定保健指導でのネットによる指導は普遍的なもので、栄養士の方々の積極的な取り組みが期待される。しかし、保健指導は特定保健指導だけではない。例えば、厚労省「平成24年「国民健康・栄養調査」の結果」(http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000032074.html)(http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000032813.pdf)p9の「「糖尿病が強く疑われる者」における治療の状況」では、「過去から現在にかけて継続的に受けている」は約6割であるが、40代男性では38.7%に留まっている。以前、国立循環器病研究センターがプレスリリース「<糖尿病実態アンケート調査結果>約半数の患者さんが血糖管理目標に達していない」(http://www.ncvc.go.jp/pr/release/005581.html)を出しており、「①約半数が血糖管理目標に達していない、②特に50代後半から60代に血糖管理が悪い方が多い、③4割以上が眼科を定期受診していない、④8割以上が糖尿病連携手帳を所持していない」というひどい実態がある。「国保データベース(KDB)システム活用マニュアル」(http://www.kokuho.or.jp/hoken/public/lib/kdb_manual_ver.1.1.pdf)p87~「糖尿病の発症・重症化予防を重点課題に設定」が解説されており、普及・普遍化しなければならない。今年度からの保健事業指針改正(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12401000-Hokenkyoku-Soumuka/0000044053.pdf)は管理栄養士の方々も当然である。市町村・保健所栄養士は「国保データベース(KDB)システム活用マニュアル」(http://www.kokuho.or.jp/hoken/public/lib/kdb_manual_ver.1.1.pdf)を理解されているであろうか。厚労省「医療保険者による保健事業について」(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/hokenjigyou/index.html)には、データ分析に基づく保健事業事例集;データヘルス事例集(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/hokenjigyou/jirei.html)も出ており、参考にしたい。地域・職域連携推進事業(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000ahdf.html#shingi128579)等におけるデータヘルスや重症化予防の推進も期待される。そして、管理栄養士は高齢社会で差し迫った課題にも対応しなければならない。例えば、「地域包括ケア「見える化」システム」(http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/khf/ki/ki_v364.pdf)で分析できるようになる「日常生活圏域ニーズ調査」(http://www.mhlw.go.jp/topics/kaigo/osirase/hokenjigyou/05/dl/niizucyousa.pdf)での高齢者の口腔機能改善ニーズや栄養改善ニーズへの対応である。一昨年度からの「介護予防・日常生活支援総合事業」(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yobou/index.html)(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yobou/tebiki.html)では、手引き(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/yobou/dl/tebiki-1.pdf)p5に示すように、生活支援サービスとして、「栄養改善を目的とした配食」も組み込まれているが、それぞれの地域において、事業展開はどうであろうか。ほとんど対応されていない地域が少なくないであろう。また、3月19日の厚労省「医療法人の附帯業務の拡大について」通知(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/igyou/igyoukeiei/dl/140325-02.pdf)で、医療法人による配食サービスが可能になった。経済産業省の「健康寿命延伸産業分野における新事業活動のガイドライン」(http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140331008/20140331008.html)では、「医療法人が、配食等を通じた病院食の提供を行うケース」は類型の一つに位置付けられた。まずは、それぞれの地域において、配食サービスの実態や需要を把握しておく必要があるように感じる。病院の立入検査等の機会においても把握しておきたい。配食サービスの需要は潜在的に小さくないように感じるが、管理栄養士の方々の認識はどうであろうか。さらに、今後、期待したいのは、食品表示法への対応である。保健指導リソースガイド「食品表示基準の義務を強化 消費者庁が新たな基準案を発表」(http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2014/003650.php)に出ているように、来年6月に施行される「食品表示法」で、(1)栄養成分表示の義務化、(2)アレルギー表示の厳格化、(3)栄養強調表示のルール改善、(4)製造業者の表示の義務化、(5)「健康食品」の機能性表示の新制度を導入が行われる。食育(http://www8.cao.go.jp/syokuiku/index.html)の一環として、学校教育(http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/syokuiku/index.htm)での周知のほか、食品衛生監視での対応も考えられるであろう。食品衛生法施行令(http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S28/S28SE229.html)第九条第4項で、食品衛生監視員の資格として「栄養士で二年以上食品衛生行政に関する事務に従事した経験を有するもの」が規定されていることは意外に知られていないように感じる。そういえば、「「日本再興戦略」改訂2014-未来への挑戦」」(http://www.kantei.go.jp/jp/headline/seicho_senryaku2013.html)の本文(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/honbun2JP.pdf)p94~「個人に対するインセンティブ;医療保険各法における保険者の保健事業として、ICTを活用した健康づくりモデルの大規模実証成果も踏まえつつ、一定の基準を満たした加入者へのヘルスケアポイントの付与や現金給付等を保険者が選択して行うことができる旨を明示し、その普及を図る。あわせて、個人の健康・予防に向けた取組に応じて、保険者が財政上中立な形で各被保険者の保険料に差を設けるようにすることを可能とするなどのインセンティブの導入についても、公的医療保険制度の趣旨を踏まえつつ検討する。」「糖尿病が疑われる者等を対象として、ホテル・旅館などの地元観光資源等を活用して行う宿泊型新保健指導プログラム(仮称)を年度内に開発し、試行事業等を経た上で、その普及促進を図る。」「民間企業(コンビニ、飲食店等)による健康増進・生活支援・介護予防サービスの多機能拠点(総合相談、訪問・通所サービス、宅配・配食サービス、見守り等)を「街のワクワク(WAC WAC)プレイス」(仮称)として、市町村にその情報を一元的に集約して住民に提供する仕組みを来年度中に構築する。」等とある。管理栄養士は行政・医療機関・施設・学校・企業等に所属しており、ユニークな活動展開が期待されるであろう。地域における行政栄養士による健康づくり及び栄養・食生活の改善について(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/chiiki-gyousei.html)は、昨年3月に局長通知(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/eiyou_a.pdf)、基本指針(http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/eiyou_b.pdf)が出ているのであるが、果たして、どれほど対応されているであろうか。
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地域支援事業と自治体責任

2014年07月17日 | Weblog
朝日新聞「「老老介護」、自宅介護の半数超す 団塊世代が高齢化」(http://apital.asahi.com/article/news/2014071500020.html)、同「75歳、認知症の妻介護「自分の体力がもつかどうか」」(http://apital.asahi.com/article/news/2014071600001.html)をみると深刻である。平成25年国民生活基礎調査の概況(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/index.html)で、「世帯数と世帯人員数の状況」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/dl/02.pdf)、「各種世帯の所得等の状況」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/dl/03.pdf)、「世帯員の健康状況」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/dl/04.pdf)、「介護の状況」(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/dl/05.pdf)が出ているが、全国数値ではなく、それぞれの自治体でどうなのか、知りたいところである。厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/topics/2014/01/dl/tp0120-09-01p.pdf)p8「2025年を見据えた介護保険事業計画の策定」では、第6期計画以後の計画は「2025年までの中長期的なサービス・給付・保険料の水準も推計して記載すること」とある。平成22(2010)年10月1日から平成52(2040)年10月1日までの30年間(5年ごと)について、市区町村別の将来人口推計(http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson08/5-sai/shosai.html)が行われており、まずは、それぞれの地域において、2025年推計を踏まえた徹底した情報公開と議論が必要と感じる。介護予防の推進に係る全国担当者会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000000am0d.html#shingi191066)の4月25日会議(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000044838.html)の資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-Roukenkyoku-Soumuka/0000044833.pdf)のp29に新しい地域支援事業の全体像が出ているが、p8~9「在宅医療・介護の連携推進」、p10~11「認知症施策の推進」、p12「地域ケア会議」、p15~p18「生活支援サービスの充実」、p22・p26~37「新しい介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)」が平成27年度から介護保険地域支援事業で実施される予定である。今年度策定の各保険者「第6期介護保険事業計画」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000038295.html)において、地域支援事業がどのような記載になるか、注目である。まさに地域包括ケアは自治体の責任である。また、厚労省資料(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000039685.pdf)p2にあるように、地域医療ビジョンでは、「1.2025年の医療需要;入院・外来別・疾患別患者数等」「2.2025年に目指すべき医療提供体制;二次医療圏等(在宅医療・地域包括ケアについては市町村)ごとの医療機能別の必要量」「3.目指すべき医療提供体制を実現するための施策;例)医療機能の分化・連携を進めるための施設設備、医療従事者の確保・養成等」が示されることになっている。地域包括ケアにおいては医療介護連携は核であり、地域においては、市町村と保健所の連携・協働が不可欠と感じる。「地域支援事業は市町村主体」といっているだけではいけないであろう。
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疾患と運転免許

2014年07月17日 | Weblog
キャリアブレイン「法改正受け、患者の自動車運転でGL公開- 精神科医の行動規範示す、精神神経学会」(http://www.cabrain.net/news/article/newsId/43277.html)。<以下引用>
<日本精神神経学会は、「改正道路交通法」や「自動車運転死傷行為処罰法」の施行を受け、自動車運転能力が低下した状態にある統合失調症やてんかんなどの患者に対して精神科医が主治医としてかかわる際の行動規範を示した「患者の自動車運転に関する精神科医のためのガイドライン」を作成した。先月の理事会で決定し、今月、学会のホームページを通じて公開した。同学会がこのようなガイドラインを作成するのは初めて。今年6月に施行された改正道路交通法では、統合失調症、てんかん、そううつ病などで車の運転に支障を及ぼす恐れのある症状を呈する人が、症状を隠して免許を取得した場合の罰則規定が設けられ、症状がありながら運転を続けている人などを医師が診察した場合は、都道府県の公安委員会に任意で通報できる制度が新設された。また、今年5月に施行された新法である自動車運転死傷行為処罰法では、アルコールや薬物の影響下での運転と並んで、統合失調症やてんかんなどの病名を挙げ、過失による事故に通常より重い刑罰を科すことになった。同学会は、「この2法の精神疾患に係わる制限と刑罰には医学的根拠はなく、患者の社会生活や通院、職業選択に不当な制限を加える」として反対してきたが、これらの法が成立、施行されたことから、患者の自動車運転にかかわる権利を擁護し、リスクを回避するために、精神科医が関与する際の行動規範を示したガイドラインを作成した。ガイドラインは、▽一般的事項(主治医として念頭に置くべきこと、患者へのアドバイス、運転中止の指示、守秘義務と法的責任など) ▽道路交通法にかかわる問題 ▽自動車運転死傷行為処罰法にかかわる問題 ▽治療薬の添付文書記載内容との関係-の4項目で構成。患者からの質問を想定した「Q&A」も付記された。 ガイドラインでは、患者が交通事故の当事者となることを回避するよう努力すべきとしながらも、同時に運転の制限が社会生活や職業上の支障を来すことを意識し、不必要に行うことがないよう留意しなければならないとした。一方で、運転中止の指示や診断書の記載、任意の届け出が、症状の過少報告や治療中断などにつながる可能性があることに注意を払う必要があるとし、それは患者自身のみならず、交通安全の観点からも不利益であることを念頭に置くべきとした。また、交通事故を起こすことのないよう可能な限りアドバイスをしなければならないとし、「患者および家族と、運転に伴う危険に関して率直に話し合うことが最も重要」とした。さらに、患者の運動能力が低下し、交通事故を起こす危険性が明らかな場合には、家族に対して危険性を伝えることを躊躇すべきではないとした。同学会では、「法改正と新設により、患者の自動車運転をめぐる環境は大きく変化すると思われる。それに応じて本ガイドラインも改定を重ねていく」としている。>

日本精神神経学会が「患者の自動車運転に関する精神科医のためのガイドライン」(https://www.jspn.or.jp/activity/opinion/car_crash_penalty/guideline.html)を公開している。一昨年10月の警察庁「一定の症状を呈する病気等に係る運転免許制度の在り方に関する提言」(http://www.npa.go.jp/koutsuu/menkyo4/7/teigen.pdf)を踏まえ、6月から改正道交法が施行された(http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2014060100001)。障害保健福祉関係主管課長会議(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaigi_shiryou/)の平成26年3月7日資料(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/kaigi_shiryou/dl/20140307_01_05.pdf)p111~113「てんかんの方の運転免許の取得等について」が出ているので理解しておきたい。警察庁資料(http://www.npa.go.jp/koutsuu/menkyo4/7/teigen.pdf)p27の「平成23年中の一定の症状を呈する病気等による取消等処分件数」が出ているが、精神疾患だけではない。例えば「低血糖と運転免許」(http://www.hosp.pref.okinawa.jp/hokubu/dm/4-10.html)も理解しておきたい。
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