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井の外に出たい蛙です(^^)

「レオナルド・ダ・ヴィンチ-天才の実像」

2007年04月12日 12時42分02秒 | 日帰りのお出かけ

行って来ました、ダ・ヴィンチ展。
最近の私のアンテナときたら錆びまくりで、
特に惹かれるわけでもないのに、なんとなく行ってみたらハマった…という体たらく。
(いや、これはこれでいいのか?と書いてて思った。)


で、どうだったかと言うと。
近来稀に見るほど興奮してしまった、非っ常~~に興味深い展覧会でした。

平日に行ったせいもあるのでしょうが、思ったほど混んではおらず、ラッキー。
入場のために並ぶってことはありませんでした。
だけども「受胎告知」は、「進んでください~」「立ち止まらないでください~」という係員の方の声に押されて、ゆっくりじっくり見ることが出来なかったのはかえすがえすも残念。
人が並んでいるから、そりゃ立ち止まることは基本的に出来ないのですが、
歩けっていう声が聞こえると、それだけで集中力が阻害されるから(私の修行が足りないのか?)…。

しかし、世界の至宝ですから、それはもう甘んじて受けましょう。


私は「受胎告知」から見たのですが、これは失敗だった~!
第二会場(だったっけ、平成館の展示)において上映されていた映像作品で、
「受胎告知」というのは正面から見るように描かれているのではなく、
右斜め、少し下というポイントから見るということを想定して描かれているらしいというのを知りました。
ええええええっそんなこと知らなかった!!
それを知ってから「受胎告知」を見たかった!!!
と、激しく後悔してしまいました。
う~~~ くやし~い!

三次元のものを二次元に写し取るその技術やセンスだけでも脱帽なのに、
見る対象を作るだけでなく、
それをどうやって見るかという視点をも考慮に入れて作るなんて。
その視点自体が私には欠けていたので、そのことにまず衝撃を受けました。
(その手法はダ・ヴィンチ以外にも採用していたらしいけれど。
だから、その手法というか考え方自体にノックアウト。)

つまりは、自分がいかに平坦にしか物事を捉えていなかったか、
奥行に甚だしく欠けていたかを突きつけられた気がいたしました。
うわ~…(><)

せっかく三次元を楽しめる環境にいるのに、
二次元的視点でしか考えてなかったじゃん!
もっと物事を立体的に掴もうよ自分、という衝撃でございます…。


と、こんなことも、解説を見て初めてわかったわけで。
凡才が天才を少しでも理解するには、先達のガイドが必要なんだな~!
音声ガイドは普段見向きもしないのですが(今回も使わなかった)、
この展覧会は音声ガイドがあったほうが何倍も楽しめるに違いない、とここでも後悔。

というわけで、もしかしたらまた行っちゃうかも、ダ・ヴィンチ展…と思っています(^^)



あ~~~~~、それにしても。
私は、芸術家ではなく、科学者の系譜に連なりたいんだな~という自分の傾向に気付きました。
装飾性とか、突き詰めれば私はそこには興味がないらしい。
機能性というものに圧倒的に惹かれます。
要は、いくら美しくても使えないなら、あるいは使い心地がよくないなら要りませんって感じです。
なににつけても、です。

機能性を突き詰めていったところには、美しさも自然と備わってくると思うので、
そういう意味での両立が一番望ましいのですけれど。

いくらハンサムでも使えない男なら要らないわ~
才能のある人がやっぱりいいよね~
って感じかな(爆) ← 注:自分を棚に上げてますので(笑)



それはともかく。
というわけで、非常にインスパイアリングな展覧会でした。
終了が近くなるほど混むだろうから、行きたいかたは早めの方がいいかもしれませんね。
私もあまり時間をおかずにまた行こうかな…(^^)


☆ ☆ ☆

その他、雑多な感想。

●ダ・ヴィンチの時代って

ダ・ヴィンチ50歳のとき、チェーザレ・ボルジアの教皇軍の軍事技師としてイタリア各地を転戦したとのこと。
チェーザレ・ボルジアの時代の人だったんだ、ダ・ヴィンチって!!!!!!
歴史ってものは、点で捉えず線で繋げて見た方が圧倒的に楽しいですね…!
→ここでも、最近浮上してる「点と点を線で繋げる」が。 だから、立体的視点を持てってことか…。


●ミュージアム・ショップ

本館地下にあるやつじゃなくて、平成館の展示が終わったところにあるショップ。
ダ・ヴィンチに直接関係なさそうなんだけど、本場イタリアンなものが沢山並んでてびっくりしました。
スティピュラの万年筆とか、サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局も出店してたし、
他にチョコレートとか、なんだかいろいろありましたよ~~。
本気で商売に乗り出してる?な雰囲気が、これまでの国立博物館の展覧会とは違うノリで、ちょっと楽しかったです。


☆ ☆ ☆

話は変わるけど、サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局といえば、
映画「ハンニバル」でレクター博士が使っていたハンド・クリーム(?)を作ってるところ。
(そんな関連付けもどうかと思いますが…^^;)
どんどん話が逸れていくんですけど、「ハンニバル・ライジング」の予告編を見てびっくり。
レクター博士って、リトアニア出身で、ソ連の孤児院に収容され…っていう設定なんですね~。
レクター博士の生い立ち、気になる~!
もともとアンソニー・ホプキンスが好きなだけなのに、
ホプキンスが出てない「ハンニバル・ライジング」まで見たくなるなんてね~(笑)

☆ ☆ ☆




「レオナルド・ダ・ヴィンチ-天才の実像」 公式サイト
http://www.leonardo2007.jp/

東京国立博物館
http://www.tnm.jp/jp/servlet/Con?pageId=A01&processId=02&event_id=3859