友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

元号が変わっただけなのに

2019年05月11日 17時50分24秒 | Weblog

 元号が変わっただけなのに、まるで新しい時代が到来したような熱狂ぶりの報道には驚いた。平成から令和へそして東京オリンピックというだけで、お祭り騒ぎである。おまけに、新札の図案まで発表され、時代が一新されるような「印象操作」だ。次の選挙で安定多数となれば、「新憲法」の制定へと突き進むことだろう。

 「天皇制の歴史は、天皇の利用者の歴史」と評論家の林達夫氏は指摘したが、その通りである。他の国では、王を倒した者が次の王となるのに、日本では王の権威を利用して権力を保持してきた。藤原氏も武家も明治政府も変わることなく、天皇制を維持し利用した。それは日本人の体質であって、皇室を敬ってきたこととは違う気がする。

 前政権を倒しても、新政権の力を見せつけようとすれば、莫大な力と金をつぎ込まなくてはならない。「虎の威をかる狐」の方が手っ取り早いし、国民も「また政権争いか」くらいにしか思わないので、新政権に反旗を翻すこともない。ズルズルといく伝統的な日本型政治スタイルなのだろう。

 明治新政権を革命政権という人もいるけど、私には下級武士が天皇制を利用したもので、江戸政権が豊臣政権にとって代わったのと変わらない気がする。もちろん、明治政権は時代の要請に対応しなくてはならなかったから、革命的な制度を次々に打ち出したが、そんな革命思想を持っていたとは思えない。

 安倍政権は、「令和元年という新たな時代の始まり」を土壌にして、念願の「現憲法の9条に自衛隊を明記する」だろう。「国民に寄り添い」「丁寧に、真摯に説明し」「納得していただく」ことになるのだ。私が子どもの頃、素晴らしい憲法だと思った「9条」は「ウサギの顔をしたオオカミ」となってしまう。


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