友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

トイレ掃除

2016年02月18日 17時29分00秒 | Weblog

 駅のような公共施設とか、大きなビルとかには公衆トイレがある。入ろうとしたら清掃中という時がある。「清掃中」の札がかかっていれば他を探すが、中に入って初めて清掃中と気付く時もある。そんな時は、「使っていいですか?」と許可をもらうようにしている。

 清掃をしているのは高齢の女性が多いけれど、時には若い人もいる。男性の清掃員に出会ったことはないが、NHKのドラマで主人公の父親がトイレを磨いていたから、数は少なくても従事している人はいるのだろう。誰だって汚い仕事に就きたくはない。けれど、誰かがやらなければトイレは汚れっぱなしになり、使えなくなってしまうだろう。

 日本の公衆トイレがきれいなことは世界中が認めている。小学校の時から清掃は自分たちで行ってきたおかげだ。学びの場所をきれいにすることは教育活動と位置付けている。小学校でも子どもたち自身の手でトイレ掃除をしている。当番制だから誰でも順番に回ってくる。

 中にはトイレ掃除をサボる子もいる。女の子が注意すると、サボってボール遊びをしていた男の子は「うるさい!」と言って、女の子にボールをぶつけてきた。そのことを帰りの反省会で女の子は話した。担任は男の子に「本当か?」と聞き、少し大きな声できつく叱った。翌日、男の子の母親が職員室に乗り込んで来て、「言葉の暴力は許さない。みんなの前できつく叱ったのは体罰と同じだ。我が子に謝ってほしい」と言った。

 PTAの役員でもあり、夫は街の有力者である。校長も担任もどう対処していいのかと迷った。その時、男の子にボールをぶつけられた女の子が、「トイレ掃除をしなかったのは悪いことではないのですか?ボールをぶつけてきたことは悪いことではないのですか?悪いことを注意した先生は何も悪いことをしていません。でも、悪いことをした○○君はごめんなさいと謝っていません」と母親に話した。母親は何も言わずに職員室を出て行った。

 この母親は家のトイレ掃除をしているのだろうか、ふと、そう思う話だった。

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