友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

音楽の魅力

2016年01月12日 18時34分00秒 | Weblog

 ロック歌手のデビット・ボウイさんが亡くなった。私は彼の歌よりも大島渚監督の映画『戦場のメリークリスマス』での英国将校役の青年の印象が強い。ロック(Rock)と聞いても、岩石のことしか思い浮かばなかった。子どもの頃、アメリカのエルヴィス・プレスリーという歌手が、腰を振り振り歌っていたのを映画で見たことがある。そのスタイルを真似て、日本でもロカビリー歌手が生まれたが、ロカビリーもロックの流れと聞く。

 ロックは揺さぶるという意味らしく、それまでの音楽スタイルを変えていった。古典的な音楽がカトリックなら、ロックはプロテスタントなのかも知れない。社会への関心に留まらず、社会への抵抗・抗議の音楽へと向かった。ビートルズがヒットしたのは1960年代で、日本公演は66年だった。ものすごい数の女性たちが飛行場へ、そして演奏会場へと詰めかけたのをニュースで見た。

 ビートルズを聞いた時は新鮮な感じがした。ロカビリーはまだ未熟だが、ビートルズは本物だと思った。新しい音楽として完成されているような気がした。それから高校の教員になって、生徒のひとりが、「先生、ピンク・フロイドを知ってる?」と聞いてきた。「なに?それって、いやらしいものじゃーなの」って言いながら、彼と話していると、「最も新しい音楽」と言う。それで気になってレコードを買った。彼と一緒に聴いてみたが、「これはビートルズを超える」と思った。

 音楽といえば楽器で作るものと思い込んでいたが、ピンク・フロイドは機械音で、その代表作『原子心母』はまるで宇宙の音楽というイメージだった。人類が生まれ、言葉を獲得し、音楽も作り出した。言葉は意志を伝えたり考えたりすることに役立つ。日本モンキーセンターの松沢教授は「動物と人間の違いは想像力にある」と言う。想像力は言葉を持ったから生まれた。しかし、音楽は言葉を必要としない。それでも何かを伝えてくれるから不思議だ。

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