友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

雪雲が近づいて来ている

2012年12月09日 17時12分34秒 | Weblog

 今晩はこの地方でも雪が降るらしい。私の部屋からは真横に伊吹山が、その右手の奥の方には白山連峰が見えるのだが、今日は全く見えない。午後4時を過ぎた頃からは、黒い雲が強い風に乗ってこちらに押し寄せて来ている。嫌だなー、明日は井戸掘りなのに。寒い時が苦手な高齢者集団なのでいつもなら、この辺りから2月末までは活動を休むのに、どうしても年内に掘って欲しいと言われている。「施主さんの要望に応えることが大事」となった以上、頑張らなくてはならないだろう。

 今年の冬は寒さが厳しいようだ。先日は滋賀県の余呉でも大雪になったとニュースで報じていた。白山連峰の麓に当たるこの地域は、昔からの豪雪地帯である。まだ、子どもたちが小さな時だったけれど、私は大雪を見せてやりたくて、余呉湖にあった民宿を予約して年末に出かけたことがある。

 名神高速は通れたけれど、国道8号線に出ると既に雪が積もっていた。チェーンを装着しなければ通行できない。私は車を道路脇に止めて、雪の中でチェーンを巻いた。子どもたちは車の中から私が雪の中で必死になっている姿を不思議そうに見ていた。

 やっと宿に着いたけれど、辺りはもう真っ白で何も見えない。せっかく雪だるま作りか、雪合戦でもと思っていたけれど、吹雪いていてそれどころではなかった。「寒いからお部屋に入ろう」とばかり言う。民宿のお風呂に子どもたちと入ったけれど、昔風の薄明かりで、ホテルや大浴場には慣れている子どもたちには不評だった。

 翌朝、目が覚めるとどこも雪、雪、雪の世界だった。子どもが「ぱぱ、車がないよ」と言う。雪に埋もれてどこにあるのか、見分けがつかないほどの大雪になっていた。雪を掻き出して車を動かすまで随分時間がかかったように思う。

 何年か前に、夏であったが、余呉湖に行ってみた。売店の人に雪のことを尋ねると、「最近は大雪になったことがないね」と言う。なんだかちょっと寂しい気がした。その売店には、大雪の時の余呉湖の写真が何枚も飾ってあったのに。けれども今年は大雪に見舞われてきっと大変な思いをしているだろう。

 雪深い風景を子どもたちに見せてやろうなどという人はいないのだろうか。子どもたちに余呉湖の話を聞いても何も覚えていない。いよいよ黒い雪雲がせり出してきた。寒い。明日は井戸掘りが出来るだろうか。神様、どうか明日は井戸掘りをさせてください。

コメント
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