赤の女王

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赤が審判に与える影響

2008-08-11 08:55:08 | イチオシニュウス
 以前から,サッカーなどでは赤いユニフォームを着るチームが強いということは知られていましたが,今回,赤いユニフォームを着ている選手を審判が無意識のうちにひいきしてしまう,ということがわかりました.Psychological Scienceの8月号に論文が掲載されたそうです.
 どんな実験デザインだったかといいますと,
1. テコンドーで,片方に赤,もう片方に青のユニフォームを着させてスパーリングをさせる.A,Bの二人がいて,Aが赤,Bが青を着ています.
2. その映像を42人の経験豊富なテコンドーの審判に見せ,どちらが勝つか判定してもらう.
3. もう一度まったく同じ映像を見せるが,今度は画像処理で,青いユニフォームだったのを赤に,赤いユニフォームだったのを青に変えて見てもらう.今度はAが青,Bが赤を着ていることに.
4. もういちど判定してもらう.

この実験で,審判たちは,どちらの場合も,赤いユニフォームを着ていた方が勝ったと判断しがちでした.つまり,1回目に見た時はAが勝ち,二回目に見た時はBが勝ったという審判が多かったのです.まったく同じ試合を見ているのに!
 というわけで,赤いユニフォームを着ていると,審判が優遇しがちであるという結論が得られたわけです.
 そのため著者らは,審判の主観が大きなウェイトを占める競技では,なんらかの補助器具(画像判定などでしょうか)を導入し,審判の判断だけにまかせない仕組みを考えるべきだろう,と締めくくっています.しかし,この審判の傾向は,実力が拮抗している場合に限られるそうです.力の差が歴然としている場合には審判のバイアスは大勢にほとんど影響がないのだとか.
あるいはそのうち,赤いユニフォームは禁止,とか,全チーム赤いユニフォームを着る,といった規則ができたりして.そうすると,赤っぽいオレンジとかピンクとか赤紫はどうなのよ,という議論も起こりそうで,考えるだけで頭がいたいです.

今回の報告から考えると,サッカーで青いユニフォームの日本が,赤いユニフォームの宿敵と割といい試合をしているのは,実はかなりすごいことなのかもしれません.

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