新しいトレッキングシューズで、明星山には一度登った。
その時は何の問題も無かった。
ただ、もう少し長い距離を歩くのと、傾斜がきつい所を降りて試してみないと不安である。
かといって、今の時点で靴に不具合を感じても、とうに交換期限は過ぎている。
最大限に自分の面の皮を厚くしたとしても、私には交換を願い出る勇気は無いが。
今日のコースは、昭和の森の駐車場に停めて、難所が滝から三郡山を目指す。
このコースは、滝に近づくと、それなりに傾斜がきつかった事を思い出したからだ。
梅雨明けの空は、すでに35度越えの気温を叩き出している。
杉林に差し掛かると、大雨の影響か、山道をえぐって水が流れている。
それはいい。
そんな事より、なにしろ暑い!
蒸し風呂の中を歩いているようだ。
登り始めだと言うのに、既に上から下まで、汗びっしょりである。
ところどころ、山道は川状態。
ジャバジャバと、流れる水の中を歩いて行くしかない。
ちぇ、新品の靴だぞ。
倒木は道は塞ぐし、折れた枝はわんさかと落ちてるし、落石もゴロゴロだし、流石にあの大雨の後だ。
道が荒れている。
しばらく行くと、この山の特徴である、花崗岩が転がる道となる。
確か、一か所渡渉しなければいけなかった筈だ。
黄色いマークがあるし、ここだったかな?
渡った後、どうも様子が変である。
暫くうろちょろしていたが、どう考えても間違っているようだ。
引き返す。
あ、ここだ。
確か、ここを渡ったよ。
でも、さっきの所と雰囲気がよく似てるな。
間違えるのも無理ないぜ。
沢を渡ると、急に傾斜がきつくなる。
息が上がってきた。
これは小つららの滝。
チョロチョロと水が滑り落ちているだけである。
これが冬になると、
(今年2月に登った時の画像)
こうなる。
大つららの滝入口。
この時点で、相当バテている。
この傾斜を登る。
こっちだってなんてことない滝だが、
冬になると・・・
(これも今年の2月の画像だ)
こうなる。
滝から降りて来た。
バテバテで、山紫陽花を楽しむ余裕も無い。
冬に登った時は、殆ど息も切らさずに登ったのに、暑さのせいか疲労困憊である。
もしかしたら、暑さというより、東京での二日間の深酒のせいかも。
とにかくこれでは、三郡山まで行けそうにない。
飯食ったら、帰ろっと。
沢まで降りて食事することにした。
沢を渡る涼しい風に人心地。
はむ。
さあ、帰るぜ。
暫くは、急傾斜が続く。
うん。
足の指の圧迫感は感じないな。
余裕はあるけど、さほどずれないし。
私は、この靴が良い相棒になると確信した。
これからよろしくな。
途中で引き返したけど、靴が安心して履けることが解っただけでも、良かったことにしよう。
あー、きつかった!