みのる日記

サッカー観戦記のブログです。国内外で注目となる試合を主に取り扱い、勉強とその記録も兼ねて、試合内容をレポートしています。

浦和 × 鹿島

2006年12月31日 | サッカー: 国内その他
第86回 天皇杯 全日本サッカー選手権大会 準決勝: 浦和レッズ 2-1 鹿島アントラーズ
(2006/12/29)

■ ラスト2ヶ月でようやく開花した鹿島の準決勝進出
天皇杯も準決勝です。今年尻上がりに調子を急上昇させた磐田を激戦の末に制した王者・浦和は、今度は同じように冬に入ってから攻撃が絶好調となった難敵の鹿島との対戦になりました。

浦和のこれまでの勝ち上がりは前回記載したので省略するとして、一方の鹿島のベスト4までの道のりです。
ナビスコカップでも準優勝するなど、一発勝負のカップ戦では滅法強い今年の鹿島。ですが、今回のベスト4進出はナビスコカップの時とは少し様子が違います。あの決勝進出は粘り抜いて伝統とも言うべき勝負強さを見せた、ギリギリでの攻防の末につかんだものでした。ですが、今の鹿島はその夏場と比べて性質がガラリと変わっているチームと言っていいでしょう。アウトゥオリ監督の掲げるサッカーが、ようやく、ようやくこの年末になって、遅咲きながら開花しているのです。
それはちょうど、ナビスコカップの決勝にて千葉に完敗した直後からのことでした。まずは優勝争いの真っ只中にいたG大阪を力でねじり伏せたのを皮切りに、素早いポゼッションサッカーが炸裂しだしたのです。FW田代の急激な台頭とともに、よくぞこれほど得点を取るものだと感心させられるほどに攻撃力が爆発して白星を重ねました。惜しむらくは、あまりにも遅い追い上げであったために、リーグ戦ではこれらがたった5試合でしか発揮されなかったことです。しかしながら、この攻撃力は天皇杯へも持続されていきました。前回の準々決勝の清水戦でも、2点差をひっくり返す3得点での逆転勝利です。ナビスコカップ以降は、この天皇杯準決勝に至るまでの全ての試合で2得点以上を挙げてきて、計8試合で何と25得点。驚異的なペースによる、堂々の準決勝進出でありました。
浦和のブッフバルト監督と同様、今季限りでの退団が決定しているアウトゥオリ監督。この勢いでもってJリーグ覇者をも呑み込み、鹿島を10冠に導くべく、優勝請負人としての責務を果たそうと目論見ます。

浦和は相変わらずレギュラーが欠場中で、豊富な選手層を持つためにその穴を埋めて維持できている3-6-1のフォーメーションです。MF長谷部の出場停止はまだしも、サポーターからしてみれば「またか」とも思わされてしまうDF坪井の故障が発表されました。さらに欠場者が増え、またしても3バックの顔ぶれが変わる事態となっています。
GKは都築。DFはこの日は左からネネ、内舘、細貝という陣容です。MFは左に相馬、右に平川、後方に鈴木と山田、前方にポンテと小野。ワントップには永井です。
山田を一つ下げてまで、好調の小野に前線を託します。

鹿島は、もう布陣が完全に固まっている4-4-2です。
GKに曽ヶ端。4バックは左から新井場、青木、岩政、内田。最近攻守で際立つ活躍の中後がワンボランチ、ファビオ・サントスと野沢がセンターに構え、本山がトップ下というMF陣。FWには田代と、この日は柳沢が入りました。
これまでのレギュラーであったFWのアレックス・ミネイロは、準々決勝後にすでに帰国しています。その準々決勝での決勝弾が決定的になったのでしょうか、柳沢がナビスコカップ決勝戦以来という先発出場になりました。

■ 連動力で支配した鹿島を襲う小野のワンプレー
この試合は90分間、お互いがせめぎ合う展開となりました。ただしその中でも序盤から一貫して中盤を支配していたのは鹿島であり、浦和陣内での攻防戦が全体の7割ほどを占めていたのです。
また浦和が、磐田戦の時のようにプレスを怠っていたためなのでしょうか?いえ、決してそんなことはありません。この試合の浦和の中盤は、小野以外の全員が高い守備意識でもって終始プレスを敢行していました。しかし、それすらかいくぐってきたのが鹿島だったのです。中後、野沢、本山らが中心となって、迅速で勢いのあるパスワークでもって、浦和のプレッシャーが到達する前に前線でつなぎまくっていたのです。
ただ、鹿島はシュート直前までのラストプレーだけが雑というか、噛み合いませんでした。シュートチャンスまでには幾度となく持って行けたのですが、実際にきれいに合わさる枠内シュートまでに至ったのはその半数程度といった感じです。
対する浦和は、組織だった攻撃の組み立ては皆無です。それでもシュートまでに持ち込めるところが凄いのですが、単独や少人数から散発されるものだけにとどまっていました。
このように、打ち合いながらも双方は決め手に欠けていたのです。

ですが前半終了5分前に、それまでの拮抗を一発で破る驚異のプレーを私たちは目にすることになります。カウンターから浦和がテンポよくつなぎ、ラストに鈴木からボールを託された小野が、やや左寄りのペナルティエリアライン付近から、ゴールネットに吸い込まれるコントロールシュートをダイレクトで放ったのです。緩やかな速度で、しかし曽ヶ端のセーブも全く及ばない、ゴール内へのループパスといったような軌道を描いた華麗なシュートでした。
小野の見事な2試合連続となるゴールで、浦和が先制します。

後半も上記通りの押し合いでしたが、わずかに変化があったのは浦和の守備陣です。後半の浦和の最後尾は、ネネと細貝がよく奮起して鹿島の誇るサイドアタックを封じるなど、かなり健闘をしていました。ただし後半のなかばでは、ペナルティエリア内で徐々にマークがつききれなくなるという、どうも「穴」らしきようなものが生じていた感じでした。この時間帯だけ浦和は、自陣奥内での本山の突破や、野沢と中後のビルドアップなどをまるで制することができません。これがまともに結果につながってしまったのが後半24分でした。本山の突破を細貝がファールでしか阻止できず、鹿島に直接フリーキックが与えられます。これを蹴った野沢のアーリークロスの精度が高かったのも事実ですが、ゴール直前の岩政に誰もついていけなかった浦和のエラーでありました。岩政に背中で押し込まれ、同点とされてしまいます。

これで勢いに乗って今日も逆転までたどり着きたい鹿島は、サイドバックの内田も含めて実に7人もの選手全員が効率的に関与する、浦和とは極端なほどに対照的な連動ある寄せで攻め立てていきます。ですが、結果は非情なものでした。単発攻撃を続けていた、浦和の攻めの方に軍配が上がったのです。
後半37分、浦和のポンテがスローペースなキープから小野に一度預け、その折り返しを直接ミドルシュートするというシーンがありました。小野のダイレクトヒールキックだけが見所のごく単純なアタックでしたが、そのポンテのシュートが青木に当たってコースが変わるという、鹿島にとっては不運な出来事が起こります。曽ヶ端はもちろん反応ができず、これが浦和の勝ち越し点となってしまいました。

猛反撃を仕掛ける鹿島は終盤に、またも野沢の精度の高いフリーキックから、そして浦和ゴール前での大混戦からそれぞれ得点機を生みましたが、あと一歩及びませんでした。浦和がリードを守りきって、試合終了です。

浦和はこの接戦を制して2年連続の決勝進出を達成しました。いよいよ国内二冠と天皇杯連覇へ王手をかけることになったのです。

■ 空砲だらけの浦和の賞賛されるべき先制点
スピードと連係のある鹿島が優勢に立ち続けていたという印象の強い試合でしたが、終わってみれば結局シュート数は15対16とほぼ互角でした。これが何を意味するのかと言うと、浦和は組織的な戦術が全く確立されていなくとも、個人技だけでラストまで通すことができてしまうという、今年1年間の浦和の特徴がこの日もはっきりと表れた結果なのだと思います。浦和は個々の力でもって打ち負けませんでした。
ただし浦和のこの日に見せた攻撃は、さすがに主力を何人も欠いては一回りも二回りもこれまでの迫力に及ばないという感じでした。まずは永井と中盤が全然つながらなかったことです。永井は先制点の場面以外ではほとんどいなかったに等しく、浦和の縦への展開力を停滞させる一番の要因となっていました。ここで一人でも強引に牽引してくれるのが山田なのですが、この日はボランチでの起用のために攻撃時には不在でした。その山田の位置に入った小野と言えば、卓越したテクニックでもって数回だけチャンスメイクをする、ファンタジスタぶりといった立ち振る舞いです。ただ一人、ポンテだけが縦横無尽に働いてリードするだけでは脅威的になり得ません。
多数シュートは放てましたが、フリーだったネネの弱々しいヘッドと小野の先制点以外は、可能性も重みもない空砲ばかりだったというのが事実です。戦術を構築せずに個人能力に頼ってきた習慣を今さら変えることなど出来ず、その限界が見え始めてきた試合だったと思われます。90分間見事なチームプレーを遂行して「サッカー」を行った鹿島側とすれば、この敗戦は悔しくて仕方なかっただろうと容易に想像ができます。

しかしそれでも、浦和の先制点が実に素晴らしかったのも事実です。浦和のこの試合のこのワンシーンだけは、私は手放しで賞賛せずにはいられません。
前線からもプレスを欠かさない浦和は、相手陣内でポンテと鈴木が示し合わせたように前後から巧みに挟み込んでボールを奪取。この守備だけでも秀逸でしたが、ここからが鮮やかでした。奪ったポンテは切り替えが非常に素早く、すぐさま永井へパス。そこから永井、鈴木、小野と、全てダイレクトプレーでもって、わずか3タッチでゴール内へ運ぶという、電撃的かつ技巧的なファストアタックだったのです。さらに小野の芸術的なシュートという華麗さまで付加されています。奪われた中後も責任がないとは言えませんが、2人して罠にかけるような動きでカットを成功させたポンテと鈴木を褒めるべきでしょう。
それほどこのシーンは1得点には十分すぎるほどに値するものでしたし、これを作り上げて私たちを大いに魅了してくれた浦和には感謝をしたいとさえ思っています。

■ 鹿島の決定力不足の要因とは
もちろん鹿島の方もセットプレーからの1点しか取れなかったという、ついに得点力にブレーキがかかってしまったことを省みなくてはなりません。浦和がリーグ戦通りに「堅守」のチームだったからでしょうか。私はそうは思っていません。浦和は優勝してからは確実に守備も衰えています。この日の浦和の被シュート数は16。そもそもシュート自体を打たせないことで「堅守」としてあり続けた浦和にとって、90分の試合では今年ワースト3位となるこの数字は、相当ひどい内容の試合をしたことを示します。やはり、鹿島自身に責任があります。

ナビスコ以降、鹿島の攻撃が爆発する大きな原動力となったのは、急激な伸びを見せた以下の4つの要素によるものでした。相手をかき回すほど前後左右に流動的に動く中盤、ドリブルとスピードと技術と創造性で自由自在に席捲する本山、ポストプレーで味方を活かして自身もヘッドからの決定力を誇る田代、そして中長距離のパスを確実に通してチャンスメイクする野沢です。
このほとんどを鹿島はこの試合でも発揮していました。だからこそあれほどフィニッシュにまでつなげることが出来たのだと思うのです。
ただし、一つだけ欠けていたものがありました。それは田代の存在です。田代自身もこの日はどこか動きに精彩が欠けていた感じではありましたし、他の選手にも田代を積極的に活用しようとする動きが見受けられませんでした。とうとう決定力抜群の田代のヘディングシュートは0本。そして何より、彼のポストプレーが出なかったことは見過ごせない点でしょう。田代不在の磐田戦以外のリーグ終盤において、田代に一度託してそこから前線の連係を構築するというのは、鹿島にとって重要な突破口の一つでありました。この田代を起点にできず、その後に派生されるであろう、得点に直結しやすいゴール前中央での組み立てがほとんど見られませんでした。これが、ミドルシュートだけにとどまったという中央攻撃の停滞を招いていたのだろうと強く感じたのです。そして、シュートチャンスはサイドなどの可能性の薄い場所ばかりとなっていたのが、決定力不足の一つとして挙げられるのだと思います。

もう一つ、鹿島はこの試合で、クロスを主としたロングボールを微妙ではありますが、ことごとくコントロールミスしていました。中距離以上のパスを着実につなげていたのは野沢だけで、他の本山、ファビオ・サントス、内田といったチャンスメイカーたちのそれは、やや精度に欠けるものばかりでした。直前の清水戦と比べてみても、明らかに受け手と少し合っていません。
最近の鹿島のサイドチェンジやセンタリングといった横方向へのロングパスは、紛れもなくチームの代名詞的存在でした。直前の8試合で鹿島の挙げた合計25得点の全ての内訳を調べてみたのですが、その中でセットプレーも含めてクロスから生じた得点数は、実に17という全体の7割近くも占めるものでした。それほど相手のペナルティエリアを横切るラストパスは、鹿島にとって何よりの得点源だったのです。そのラストパスがズレてしまっていました。
象徴的だったのが前半、左サイドで本山とファビオ・サントスが組み立て、大外の右の野沢がフリーで待ち構えるという、敏速に揺さぶって横方向への崩しが完璧に成立したシーンでした。ここでファビオ・サントスの放ったアシストとなるべきグラウンダーの速いクロスがわずかにそれていき、このラストパスの軽微な誤差だけによって目の前にあった得点機が逃れていったのです。
なかなかバイタルエリアへの横パスも的確とまでには至らず、選手たちは満足なシュート体勢へ移れません。約半数ものシュートが枠外へ飛んでいったのは、このような完全にまで照準が合わなかったラストパスと決して無関係ではなかったことでしょう。

こうして攻めきることができずに、自分たちで試合を落としてしまって今年を終了させた鹿島ですが、年末における戦術の開花は目覚しかったものだと繰り返し申し上げたいと思います。主力の相次ぐ故障や痛い小笠原の移籍などで、その度にチーム作りに影響があって、ここまで完成されるまでに大きく遅れをとることになったのは同情するところです。ようやく来年への芽が出たかと思われましたが、時すでに遅くアウトゥオリ監督の退団が決定。またチームは一からやり直しとなってしまいました。しかし野沢、内田、田代の急成長といった、かけがえのない収穫は残されています。補強による新戦力、次期監督による新戦術が、うまく今年に得たものを助長させるものとして発展されることを期待しています。

■ 個人的には殊勲者に推したいポンテ
後はこの試合の雑感でも記載したいと思います。主に勝利者の浦和の選手評です。

殊勲者は小野かポンテか──。これが私の一番悩んでいるところなのです。
確かに小野はスーパーゴールで貴重な先制点をチームにもたらしました。囲まれながらのダイレクトヒールパスがアシストにもなってしまいました。結果が全ての世界ですから、そういった意味では小野が文句なくMVPなのでしょう。ただ、正直に申し上げると、彼の貢献はこれだけです。他は2、3度ほど技術を披露するだけで、大部分は消えていた存在でした。
一方のポンテは違います。90分を通して浦和の最前線を一人でリードしていたのはポンテです。ポンテなくしては、あれほど浦和もフィニッシュにまで持ち込めなかったことと思われます。浦和の攻撃時の大抵には彼が絡んでいて、自身もキープ、クロス、ミドルシュートと活発な選手でした。本来ならばここに山田やワシントンが関連してきて、より輝く存在となっていたのでしょう。プレスでボールを奪い、即座にカウンターに移行させて小野の先制ゴールの始点となりました。幸運ではありましたが、決勝点も挙げました。個人的にはこのポンテの貢献の方こそを評価してあげたいと思うところです。

意外だったのが右MFの平川の存在感でした。何だか伸び伸びとプレーしていましたね。
この試合の焦点の一つだったのが、左サイドの相馬と、同サイドの鹿島の内田との攻防戦です。しかし両者とも思ったほどのパフォーマンスではなく、拍子抜けといった感じではありました。むしろ逆側の平川こそが目立っていました。鹿島の新井場が控えめで、ファビオ・サントスも何かと中央寄りに向かって行ってしまうので、さほど目の前の脅威がなかったのでしょう。インターセプトからカウンターを作り上げること2回、前方へ顔を出してはサイドチェンジにスルーパスなど、かなり自由にやっていた感じです。決定打にまではなりませんでしたが、ちょっと驚きの伏兵でした。

そして鈴木ですね。この日も暑苦しいほどに走りまくっていました。もう今さら彼のカバーだのプレスだのといった守備貢献には言及しません。それだけでなく、相手陣内でボールを奪取するは、サイドチェンジで局面を打開するは、挙句の果てに突っ込んでいってクロスまで上げるはで、攻守においてそれこそ「水を運ぶ」存在でした。
その要の鈴木が、同点に追いつかれたという緊迫した展開で交代させられてしまいます。鈴木はこれほど走ってもスタミナが切れる男では決してありません。投入される酒井に何を期待しているのかもわからず、「なぜ?」という言葉しか浮かびませんでしたが、今朝の報道で判明しました。太ももを痛めてしまっていたのだそうです。本日の練習にも不参加となった模様です。その酒井も試合中に打撲して途中退場。さらには山田までもが急性腰痛発症でダウン。決勝戦まではほとんど間がないのです。最後の大一番を前にしてのこの故障者続出は、個人能力依存の浦和にとってはとてつもなく大きな不安材料となってしまっています。いくら分厚い選手層を誇るとはいえ、さすがに鈴木や山田の穴を埋めきるのはかなり困難なことでしょう。決勝戦が充実した内容となるためにも、そして何よりも浦和のためにも、この3人の無事を祈るばかりです。

■ 頂上決戦再び!快進撃の札幌は健闘及ばず惜敗
準決勝のもう一つの試合はG大阪対札幌でした。
J1の3チームをも破ってきた快進撃の札幌は、ついに強大なG大阪との激突で、その真価を問われることになりました。ここで、そのG大阪を相手にしても札幌は非常によく粘り抜いて戦っていました。圧倒的に迫るG大阪を前に、中盤と最終ラインが集中を切らさず、決定的な仕事まではさせないという大健闘を見せていたのです。その健闘を台無しにしたのが誤審でした。G大阪のコーナーキックの流れから札幌はオフサイドトラップを成功させたのですが、明らかにオフサイドポジションにいた宮本へのヘディングパスの時点で、副審の旗が上がりませんでした。そのまま宮本がプレーして、最後に難なく前田が決めて大きな追加点としましたが、これは完全なミスジャッジで本来はノーゴールとされるべきシーンです。
それにもめげずに、すぐさま相川が素晴らしいボレーシュートで1点差に詰め寄りました。決定機の数でもG大阪を上回りました。決して最後までG大阪に崩されたわけでもありませんでした。ただ、自身のフリーキック後の被カウンターからの失点と、誤審による失点だけで沈んでしまったのです。
惜しいのは、ラストの場面での積極性と力強さが物足りずに決定力が欠けていたことです。どうもリーグ戦でも、こういったことが原因で競り負ける試合が少なくなかったみたいですね。それでも狙い通りの堅守速攻を成立させ、G大阪に惨敗どころか勝利の可能性さえ感じさせ、試合終了まで諦めることのなかった戦いぶりには拍手を送らざるを得ません。今シーズンの最後の最後で放ったこの輝きが、来年のJ2においてどこかしらにつながっていくといいですね。

決勝戦は今年の主役、浦和とG大阪の両雄が再び相まみえる舞台となりました。磐石のG大阪が今期の集大成でもってリベンジを果たすのか、手負いの浦和が底力を見せてまたも突き放して覇者となるのか。大注目の元日決戦です。


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8 コメント

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TBありがとうございました。 ()
2006-12-31 13:31:58
今回もまた詳しい解説じっくり読ませていただきました。
私の場合、地上波放送に頼っているので鹿島の試合はナビスコ決勝以来だったのですが、確かにあのときとはまったく違ったなぁと。
ナビスコ決勝は相手に合わせて終盤息切れしたような印象を受けましたが、今回はしっかりと自分たちで試合を作ったんじゃないかなという印象を持ちました。
しかしやはり詰めが甘かったというか…チャンスばかり多くてもネットを揺らせなかったのが残念で仕方ありません。ミスも少し目立ちましたし。自滅してしまったのかな…。とにかく残念です。

決勝に上がってきた浦和とガンバは、今年を象徴する2チームですね。
来年は是非ともこの2チームに待ったをかけるチームが出てきてくれることを願っています。そして鹿島もそこに加わってほしいな…と(笑)。
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Unknown (とど)
2006-12-31 16:02:55
TBありがとうございました。
おっしゃるとおり浦和の個々の力が他チームに勝った1年だったと思います。そのことがこの試合に如実に表れていましたね。決勝も楽しみです^^
では、よいお年を。
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Re: TBありがとうございました。 (悠) (みのる)
2006-12-31 17:49:08
こんにちは。こちらこそ、またもTBさせていただいて恐縮なことです。

ええ、私も全ての鹿島の試合を観ているわけでは決してありませんが、明らかに鹿島は急激に変貌したのだと思います。それも良い方向に。
あのナビスコ決勝と今回の天皇杯2試合だけを見比べても、ロングボールとサイドチェンジ主体だったところに、前線での流動性や連携を意識した動きが加わったように見受けられ、その迫力さは段違いに向上したと強く感じられたのです。

おっしゃるとおり、私は今回の敗戦は鹿島側の自滅に限りなく近いとの感想を持っています。録画を再度見返してみましたが、やはりラストパスのミスは多かったです。浦和ファンからは怒られてしまいそうですが、ここら辺がしっかりしていれば鹿島が勝利してしかるべき試合だったと思いました。

鹿島ファンでいらっしゃるのでしょうか。この度は本当に残念でしたね。でも今年のこの最後のベースがしっかり受け継がれて行くのならば、きっと来年も浦和やG大阪にも食らいついていけることと思われます。期待したいですね。

コメントどうもありがとうございました。
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Re: Unknown (とど) (みのる)
2006-12-31 17:52:30
こんにちは~。毎度コメントどうもどうもです^^
決勝、本当に楽しみですね。何せ、あの主役の2チームの再戦ですものね。個が勝つか、パスワークが勝つか。どうなることでしょうか。

今年はお世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いします。それでは。
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TBありがとうございました! (きんと)
2006-12-31 18:59:13
TBありがとうございました!
みのるさんの綿密なレビューを読ませてもらって
あの2試合を再び反芻しました~。
チャレンジした鹿島と札幌の方が負けたとはいえ、良いプレーをしてましたね。

決勝は両雄対決。
でも故障者続出のレッズと札幌に気圧されっぱなしだったガンバ。
両雄らしいパフォーマンスは見られなさそうな。。。(^o^;
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Re: TBありがとうございました! (きんと) (みのる)
2007-01-01 01:17:30
どうも、きんとさんこんにちはー。あけましておめでとうございます。
閲覧どうもありがとうございました。

そう言われてみればそうでしたねー。確かに準決勝はどちらの試合とも負けた方が、心に強く残る戦いぶりでした。

G大阪は今期無冠であるということと、相手が雪辱を果たすべき浦和であるということで、モチベーションを立て直せることができるかも知れません。
しかし、浦和は初優勝へ力の限りを尽くして今年の目標をすでに達成してしまった上に、故障者多発という物理的にもリーグ戦での圧倒的な強さを維持することが不可能になってしまっています。
今回は浦和の方にハンデがある感じですが、浦和は果たして底力を見せることができるでしょうか。これまでらしいパフォーマンスは発揮できなくても、また違った面で(主に小野とか)の力強さを出してぜひ健闘してほしいところですね。
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遅くなりました (match)
2007-01-09 12:36:50
遅くなりましたが、TBありがとうございます。
浦和の天皇杯連覇で今年も来年もACL出場が決定して、ますます目は世界! 解説では、今季から東京監督の原氏がまた余計な事をしゃべってましたね(笑)。
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Re: 遅くなりました (match) (みのる)
2007-01-09 21:11:58
いいえ~、こちらこそわざわざコメントありがとうです。
もう浦和は、ガンガンJの代表として日本の力を見せ付けてやっていってください!

>解説では、今季から東京監督の原氏がまた余計な事をしゃべってましたね(笑)。
え!何か言ってましたっけ。覚えてません・・・。すいません。
私は原さんの解説が本当に大好きだったのですけれどもね~。一語一句漏らさないように聞いていましたが。FC東京がちょっと憎い・・・。
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