轟音はでかい音

Dedicated To Punk,Power pop,Obscure Music Blog From Far East

Various Artists - The Roots Of Powerpop(1996)

2009-03-31 | Various, Live

米盤コンピ(1996)を聞く。

ロサンゼルスのインディーレーベル、
「BOMP!」と言えば自分はイギー&ストゥージズの
「I'm Sick Of You!」であり、
本盤で知った「I Got A Right」は
自分史上でも最高峰のバーストパンクナンバーである。

そのBOMP!は、どちらかというと、
スティーヴベイターズなどもリリースしていて
パンク的なレーベルと思っていたのだけれども、
創設者のGreg Shawの手でパワーポップなる
1ジャンルを創出形成した偉大なレーベルでもあったと
知ったのはお恥ずかしながらかなり後年のことである。

果たして70年初期パンクを通過したような、
Killed by death のRAWなテイストを
そのままに完全にポップ化したような楽曲揃いで素晴らしい。
本盤を通して聞くだけで初期パンク系のDJを
聞いているかのような楽しさを味わえる。

勢いがあって、気分を高揚させてくれるポップなメロ、
ガレージバンドサウンドの嵐。
スティーヴベイターズも1曲入ってたりするのが本レーベルならでは。

まさに、パワーポップの教科書的コンピレーション。
20/20 が個人的にスゲー良かったです。

1 The Barracudas - I Can't Pretend 2:32
2 The Romantics - First in Line 2:36
3 Pointed Sticks - Apologies 2:01
4 The Breakaways [70's] - One Way Ticket 2:11
5 The Breakaways [70's] - Walking Out on Love 1:34
6 M 'n' M's - I'm Tired 1:50
7 The Plimsouls - I'll Get Lucky 2:42
8 The Real Kids - Now You Know 3:55
9 The Romantics - Tell it to Carrie 3:20
10 The Singles [70's] - Thinking of Ways 2:58
11 Rockin' Horse - Biggest Gossip in Town 2:46
12 Poppees - Jealousy 2:34
13 Zeros - Beat Your Heart Out 2:17
14 Flamin' Groovies - Him or Me 2:34
15 Jook - Aggravation Place 3:28
16 The Pandoras - It's About Time 2:20
17 Mystery Machine - She's Not Mine 2:54
18 The Nashville Ramblers - The Trains 3:06
19 The Wombats - Utter Frustration 2:19
20 Stiv Bators - Make Up Your Mind 2:18
21 The 'B' Girls - Fun at the Beach 1:56
22 20/20 - Drive 2:33
23 20/20 - Screaming 2:42
24 20/20 - Under the Freeway 3:52
25 The Last - Every Summer Day 3:24
26 Shoes - Tomorrow Night


CRASH CITY SAINTS - NIGHTDRIVE EP,SONIC SYRUP Label Sampler (CDR,2009)

2009-03-28 | Guitar Pop, Neo Acoustic
のCD-R「Nightdrive EP」を聞く。

 てっきりイギリスの音だと思って聞いていたらば、どうやらデトロイトのバンドで、SONIC SYRUPなるレーベルから出ているハンドメイドなCD-R作にて4曲入り。+同レーベルサンプラーとして7曲入り。2009年にお目見えでクレジットが2003年とあるようなのだが旧作のリイシューなのか? 本国プライス7ドルは計11曲入りとしてはお買い得。100枚限定コピーだそうでレアはレアか。

 思いっきり90年代シューゲイザーロック、とりわけマイブラのフォロワーであることが惜しげもなく溢れ出し、贅沢にジーザス&メリーチェインのポップ感もフィーチャーして、時に当時のプライマルスクリームやコクトーツインズなども匂わせる浮遊感あるギターノイズ+歪み効果+甘いメロ+囁き気味のエフェクティヴなボーカルを展開する楽曲が揃う。何かこう、ここまで赤裸々に嗜好を明確にして徹底的にアプローチされると潔い。

 サンプラー部分もクリエイション的というのか、同系の楽曲、スペーシーなインストなんかも含みつつ、7バンドが揃いも揃いて、この手のサウンドが好きなご同輩諸氏にはたまらんのではないでしょうか。何気に#11のグラウンドビートに女性ボーカルが絡むダンサブルなハウス調ロックがイイです。

1.Sunglider
2.Nightdrive
3.Then She Said
4.Eleven:Eleven

SONIC SYRUP Bonus sample tracks
5.ASTROBRITE : JAWBREAKER
6.LOVESLIESCRUSHING : SUHR
7.YOUR FAVORITE HOUSE : V
8.INSTRUCTION SHUTTLE : RESIDENTIAL
9.AIRIEL : COBALT
10.ROCK STONE : STARS
11.KITTY CRAFT : IN KIND

ARMY NAVY - S/T(2008)

2009-03-17 | Guitar Pop, Neo Acoustic

ファーストアルバム「ARMY NAVY」(2008)を聞く。

ロサンジェルス出身のギターロックバンド。
確かに評判どおり、西海岸っぽくない。
そのテイストはジャングリーギターを全面にフィーチャーした、
UKインディーギターロック或いはフォークロック。

誤解を恐れず書けば、
ボーカルは変声期前のジョンレノンといった風情の
少年声で優しくきらびやかなギターロックに包まれている。

昔、ペイルファウンテンズやオレンジジュースや
ハウスマーティンズやアズテックカメラが活躍してた頃の
ネオアコを彷彿とさせる清々しくも切ないギターポップなサウンド。

時に、アークティックモンキーズを思わせるところもあれば、
デビルマンのエンディングテーマのギターフレーズを
思わせるギターで始まる#5の切なさ、
そしてドラマティックな曲展開が良い!

1. Dark as Days
2. My Thin Sides
3. Saints
4. Slight Of Hand
5. Unresponsive Ears
6. Snakes Of Hawaii
7. Ignite
8. Pocket Boys
9. Jail Is Fine
10. In The Lime
11. Golden Fisted Pony
12. Get Right Back (Where We Started From)


The Orion Experience - Cosmicandy(2009)

2009-03-14 | 70's Punk,Power Pop,Mod

日本デヴュー盤「Cosmicandy」(2009)を聞く。

NYの5人組み、変幻自在ロック男女混声バンド。
メジャーバンドのような、それでいてB級っぽさも
兼ね備えているように思ったりする。

タイトルほどはスペーシーではない
既発の07年1stアルバム「Cosmicandy」(画像左)に、
最新の08年EP4曲(Heartbreaker EP)、
未発表の問題曲1曲(「日本が大好き」というタイトルもそうであるし、
日本語のリリック。ヒーロー戦隊物の主題歌と紹介されたら
信じてしまうような曲調、歌詞世界もファンシーである)が
ボートラとして収録されており、
そうでなくともファンキーだったジャケ画も
本盤で奇異度をパワーアップさせている。

 

結論から言うと、参りました。素晴らしい。
とりわけメロディ。泣きあり、華やかさあり。
FARRAHと初めて遭遇したときの衝撃を思い出した。
パンク、ポップ、ダンス、ソウルミュージック。
時にニューウェーヴっぽさを巧みに織り込んだ美メロの嵐。

フェイバリットに、T-REXやアバを挙げたり、
マルーン5によるプロデュース作と聞いて、
ディスコティークで俗っぽい大衆サウンドを覚悟して聞いたものの、
そのようなテイストを持った楽曲もあれど(良い意味で)、
B52sも感じるキンクス風味の#6、#5のようなR&B/ソウル・ファンク、
#7のような80年代ネオアコを彷彿させる
清純で瑞々しいパワーポップチューンなど、実に奥が深い。

メンバーの趣味も、キンクス、スティーリーダン、ブラー、コステロ、
AC/DC、チープトリック、ディーヴォ、フランクブラックetc...間口広し。

個人的な、年齢的なもの(どこか歌謡曲っぽさ、
ベストヒットUSAで流れてたような洋楽に体が反応してしまう所辺り)や
趣味嗜好によるところもあるかとは思うけれど、
捨て曲なし、かならずサビで快感くれるメロディのつむぎ方、
躍動するリズム、作り込み過ぎず粒立って
バンドサウンドらしさを残した音色、何か胸に引っ掛かる歌声・・・
こんなに聞き応えあるとは驚愕である。

今春の個人的ベスト。

1. Nippon Ga Dai Suki
2. The Queen of White Lies
3. The Cult of Dionysus
4. Obsessed With You
5. I Love the Stars
6. Adrianne
7. There's No Love in February
8. Like Sexy Dynamite
9. Your New Boyfriend
10. We Are the Ones
11. Blood & Money
12. Nice Guy Finish Last
13. Heartbreaker
14. Sugar
15. You're So Cool  


HI-FI - S/T(1981)

2009-03-10 | 70's Punk,Power Pop,Mod

ファースト7インチEP(81)を聞く。

英国はロンドンの1977結成、初期パンクバンド、HI-FI。
詳細なことは分からないけれども、
1978には本シングルのRUN RUNは
デモとして録音されていたようで、
ボーカルの唱法や声にポール・ウェラーの影響が
ありありと感じられる佳曲だが、かといって
モロJAMってわけでもない若々しい楽曲。
冒頭からピアノあり、小粋なコーラスでおっと思わせ、
ミドルテンポで攻める初期衝動を抑えたような貫禄の一曲。

一転、Bサイドは、いかしたコーラスワーク、
切なさ混じりなサビを誇るポップ・パンクが炸裂した
カッコいい名作。爆音で浸りたし。

本盤は高く取引されているのでだろうか…。
いろいろリリース作はあるのかと思うけれども、
自分は未聴。

SIDE A:RUN RUN
SIDE B:Sole Kitchen