撮れたて箕面ブログ

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民間企業派遣職員からのメッセージ

2019年05月21日 | 民間から学ぶ

撮れたて箕面ブログをご覧の皆様、こんにちは! 民間企業派遣研修として、日本マイクロソフト株式会社へ出向しておりました、新井千賀と申します。

2017年10月から東京品川にある、日本マイクロソフト株式会社パブリックセクター事業本部文教営業統括本部で1年半お世話になりました。

(マイクロソフトのオフィスにて)

派遣期間中に私が経験したこと、そこから感じたことを紹介したいと思います。

私は、大学卒業後すぐに箕面市役所に入庁したため、民間企業で働くのは今回が初めてで、箕面市役所の環境と違った点が多くあり、初めは戸惑うことの方が多かったです。

なによりマイクロソフトでは、自分の固定席は無く、おおよそ部門によって、階数や座るエリアしか決まっていないフリーアドレスの職場でした。私も気分によって、座る席を毎日変えていました。また、机や椅子も素敵なものが多く、立ったまま作業ができるもの、電子黒板などさまざまなものが用意されています。さらに集中したいときには個人作業ルームまで準備されていました。

そして、マイクロソフトは、最先端の「働き方改革」を推進している企業ということで、テレワークが当たり前となっており、個人や家族の状況に合わせて子育て、介護をしながら働くといった各々の多様なワークスタイルで働かれています。

(業務執行役員 文教営業統括本部長 中井さんと)

また、グローバル企業なので、海外とのやりとりも多くあり、社員の多くが複数の外国語を話せる方が多い印象です。社内では日常的に英語でのやりとりをしている声が飛び交い、色んな国の方々が社内を出入りしています。「本当にグローバル企業なんだなあ」と実感していました。

さらに衝撃的だったことは、社内に「紙の書類がない」ということです。市役所では、データを作成して印刷し、それをファイルに綴じて保管する習慣があり、職場には多くの書類とファイルが溢れていました。ここでは紙もファイルも全くなく、オフィスは徹底してペーパーレス化していて、それが浸透している点に非常に驚きました。

そのような環境に加えて、ITを使いこなして協働的な働き方をしています。それが個人の作業効率につながり、全体では圧倒的に素早く物事が進みます。このスピード感も、箕面市役所とマイクロソフトでは全然違うのだと感じました。 例えば、協働的なプラットフォームで有名な「OneNote」を会議で使い、参加者全員が、同時にひとつのデータに発言やメモを記載するため、会議後に議事録をまとめる必要はありません。さらに協働作業という観点では、「Teams」を使って、簡単なチャット連絡、資料の同時編集、作業者が思いついたときにはその場でオンライン会議を開くなど、あらゆる協働の業務がすべてスムーズにつながっていきました。これらにより、様々な協働的作業が、自分の好きな時間に、好きな場所から可能で、あらゆる面で業務が効率化されていると実感しました。上記のうちのいくつかでも市役所で実現されれば、業務が軽減され、残業時間も減り、ライフワークバランスも向上することと思います。

さて次に、私がどのような仕事をしていたかご紹介します。

私は文教営業統括本部に配属先され、学校におけるICT教育環境の整備の促進と活用面の支援等に携わってきました。具体的なプロジェクトとして、1.全国ICT教育首長協議会 2.ステップモデル校プロジェクト 3.近畿ICT教育研究会 という3つに携わってきました。

 

■全国ICT教育首長協議会の仕事について

「全国ICT教育首長協議会」は、“21世紀の未来を拓く人材を育成するためには、これまでの教育に加え、ICT教育環境整備の充実が重要”という趣旨で、全国の首長有志が集い、平成28年度に設立されました。 2019年4月26日現在で125自治体が加盟している協議会です。協議会には、箕面市も加盟しており、倉田市長は、この協議会の理事を務めています。協議会の詳細はWEBページをご覧ください!

私は、この協議会の仕事で大きく2つのことを経験させていただきました。 協議会主催のイベント運営とICT教育促進のためのパンフレットの作成です。

まず、1つ目協議会主催のイベント運営についてですが、この協議会では、年に1度総会を開催し、そこで議決された年次計画を基に活動しています。総会のほかに「全国ICT教育首長サミット&日本ICT教育アワード」や「地域サミット」があり、これらのイベントは、どれも各自治体の相互連携や情報交換を目的に開催しています。

〇平成30年度 総会 総会では、平成30年度は「首長 Action Plan」について熱心に議論されました。このAction Planには【首長が動く】、【国と動く】、【産学と動く】の大きく3つの柱があります。【首長が動く】の項目で議論された「ICT首長Action Plan実行マニュアルの作成」が決定され、私はそのパンフレットの作成に携わることになります。(後述)また、【国と動く】のなかでは「ICT首長Action Plan勉強会」の実施が企画され、最終的に文部科学省・総務省・経済産業省と協力した「地域サミット」を実施し、この運営にも携わります。(後述)

〇「全国ICT教育首長サミット&日本ICT教育アワード」 「先進的・特徴的な取組を実施している各自治体の表彰等をおこない、その取組を広く周知し、産官学で情報交換する場」として「日本ICT教育アワード」を開催しています。2019年1月17日に開催されたサミットには、各自治体の首長や教育長をはじめ、自治体の担当者や産業界からも参加いただきました。もちろん後援をいただいた文部科学省、総務省、経済産業省からも来賓として、副大臣や政務官にも出席いただき、国との連携を積極的に進めてきました。

(2019年1月17日開催・全国ICT教育首長サミットの様子)

「2019日本ICT教育アワード」は、エントリーいただいた自治体の取組等を学識経験者の先生方に審査いただき、当日は首長自らに、その自治体の特徴的な取組をご発表いただきました。これらの先進的にICT環境整備を進めてこられた事例を私自身もたくさん知りとても勉強になりました。各賞を受賞された自治体は、教育クラウドや学び方と働き方のICTによる改革など多種多様の取組で、どれも自治体の現状に併せて工夫されており、このような良い取組はもっと全国に広がっていくべきだと思います。

投票の後、各賞の表彰式までの間は、協賛企業のブース展示があります。今回のイベントは第3回だったため、私の発案で、過去のアワード受賞自治体によるブースプレゼンをおこなっていただく企画を実施しました。

(第1回目文部科学大臣賞受賞のつくば市のプレゼンをする中村めぐみ先生と司会をする私)

〇地域サミット 2019年2月に大阪、福岡、東京で「地域サミット」を開催しました。 文部科学省 初等中等教育局 情報教育・外国語教育課の高谷浩樹課長による基調講演や各自治体による先進的な取組を加盟自治体首長に講演いただきました。

(文部科学省 初等中等教育局 情報教育・外国語教育課 高谷浩樹課長による講演)

(箕面市 倉田哲郎市長による講演)

今回の「地域サミット」は勉強会という趣旨であったため、講演の他、ICTを活用した新しい授業を体験するセッションや協議会で私が作成したパンフレットの説明も行いました。全国ICT教育首長協議会のイベントを通して、他の自治体との情報共有が大切だと感じました。

2つ目のICT教育促進のためのパンフレットの作成についてですが、総会の「首長Action Plan」を受ける形ではじまった、全国ICT教育首長協議会独自のパンフレットですが、私はその構成から発行まで中心として携わりました。まず対象者を決めていき、「首長向け」と「担当者向け」の2種類を作成することにしました。どちらのパンフレットも最終的な目標は、「児童生徒によるICT教育促進」ですが、活用面で悩まれている自治体もあれば、その前段階として首長の理解のもとに「整備」がうまく進められていない自治体が多いのが現状です。我々はその原因分析をおこない、克服法の提示を行うパンフレットを作成しました。協議会では、これまでの約3年の活動で、それぞれの自治体における取組、各々の課題や問題点についても情報収集をおこなってきました。それらを俯瞰して、ICT環境整備が進まない原因を分析するため行って、付箋に書き出しながら分類を進めました。

(付箋に書き出し分類分け)

その分類から大きく3つの原因があると分かってきました。 1つ目は教育のICT化は「巨額な予算」だということ。2つ目は「ICT環境整備に対する理解が進まない」ということ。3つ目は「関係機関との連携不足」です。 協議会には、この3つの原因をすでに克服している自治体も多くいるため、そのような自治体へのヒアリングから克服法やヒントを学び、事例として紹介をさせていただきました。最大の工夫は、「まずは自分たちの課題が3つの原因のどこにあるか」を認識してもらうために、チェックシートを作成したことです。

(担当者向けパンフレットのチェックシート)

また、首長・教育長への説得が難しいと感じている場合には、「首長向けパンフレット」として、首長にも分かりやすくコンパクトに説明いただけるようなものを作成しました。

(首長向けパンフレット内面)

そのパンフレットのなかでは、ICT環境整備や活用の取組だけでなく、「若い子育て世代を誘致する」など、教育ICT投資の効果も記載し、掲載する自治体の規模間等も考慮しながら作成を進めました。

できあがった2種類(首長向け、担当者向け)のパンフレットがこちらです!

(「首長向けパンフレット」と「担当者向けパンフレット」)

このパンフレットは全国サミットなどでも配布をさせていただき、地域サミットではこのパンフレットの説明の講演をさせていただきました。

(地域サミット東京大会での写真 佐賀県多久市横尾市長(協議会会長)と石川県加賀市宮元市長、文部科学省高谷課長、信州大学東原先生と)

この経験を通じて、様々な調整をしながら1つの成果物を作る難しさや楽しさを学びました。

 

■メーカー13社の協力で行ったステップモデル校プロジェクトについて

ステップモデル校プロジェクトは、端末メーカーや流通メーカーを含め計13社の協力で始まったもので、マイクロソフトもその協力企業のうちの1社です。私はこのプロジェクトの事務局として携わってきました。全部で9つの自治体で実証され、その活動報告の詳細はこちらからご覧いただけます。

このプロジェクトでは9つの自治体に対して、ICT環境等の導入時から研修、公開授業までをご支援し、何度も訪問させていただきました。「ステップモデル校」の名の通り、今回のICT環境は、各自治体の規模や現状に応じて、その自治体がほかの学校に横展開するためのモデルケースとなるものを実証いただきました。また、その自治体でICT環境が積極的に活用するために、学校の先生方向けに研修会を必ず実施しました。この研修会は単なる操作研修会ではありませんでした。子どもたちに必要なスキルを「6つのC」として分析、それを「12のFuture-ready Skills」として組みたてたもので、 日本の先生がたのスキルと児童・生徒のスキル取得が連続する形式で演習が組まれています。 このFuture-ready Skillsルーブリックは、各自治体の教育大綱や地域の実態に応じて更新され、「その地域の将来を担う地域人材としてのスキルデザイン」として実施されました。

(ステップモデル校プロジェクト研修会の様子)

研修会を経て、学校では様々な活用がされていました。 青森県弘前市の第三大成小学校では、体育の授業でOneNoteを活用されました。 マット運動をしている様子を写真撮影し、画像をOneNoteに貼り、改善点等を手書きで書き合っていました。OneNote上にグループごとのノートがあるので、各班で話し合いながら別のグループのものを閲覧し、良いところを学ぶ、というような使い方も子どもたちは自ら実践していました。

埼玉県戸田市の戸田東小学校では、5年生の子どもたちがOneNoteやTeamsを使いこなし、協働的で対話的な深い学びを実行されていました。ここで行われていたやり取りは、大人顔負けで、私がマイクロソフトで経験した協働的なリアルタイム編集そのものでした。 このような授業を受けた子どもたちがどんな風に成長するか楽しみですね!

(戸田市での授業の様子)

また、小学校だけでなく、高等学校でもこのような活用が進んでいます。このような活用は、すでに教育クラウドを導入した箕面市の学校でも進んでいくことに期待したいですし、これから箕面市でそのサポートができればと思います。 また、他の自治体とは、事例等も共有いただきながら、一緒に協力できればと思っています。このプロジェクトを通して、ICT環境の導入整備のほか、学校での活用についても勉強になりました。さらに、大きなプロジェクトを進めていく上で大切なことを学ばせていただきました。このプロジェクトを通して学んだことを箕面市で生かしたいと思います。

 

■近畿ICT教育研究会について

園田学園女子大学の堀田博史教授が発起人として、関西圏の13の教育委員会が集い、任意参加の「近畿ICT教育研究会」が立ち上がりました。この研究会には、大阪府内の教育委員会および教員の方々だけでなく、兵庫県や奈良県といった都道府県を超えたかたがたが参加をしています。年に5回程度の開催で、具体的には、実際の学校現場でどのようにICTを活用しているかの情報共有や模擬授業、また指導案の検討等もおこなっています。この研究会の面白かったところは、都道府県を超えて、情報が共有できることに加えて、実際の学校現場の先生がたのICT活用方法や課題・問題点等、感じていることをリアルに知ることができたことです。

 (研究会の様子)

また、この研究会での通常の活動のほか、関西で開催された教育ITソリューションEXPO(関西EDIX)において、関西12自治体のパネルディスカッションも行ってきました。 今後も近隣の自治体との協力も行いながらICT環境整備や活用が進められると嬉しいです。

 

■その他

大きく3つの内容を紹介させていただきましたが、他にも「アクセシビリティ」の部門の業務に携わる機会をいただきました。マイクロソフトは、「アクセシビリティ」にも力を入れています。アクセシビリティ機能とはどういうものがあるかご存知でしょうか。一例として、Wordの読み上げ機能であります。それ以外に、PowerPointにはAIによる翻訳機能があります。翻訳は様々な言語に訳すことが可能で、日本語から日本語にも翻訳は可能です。この機能の特性を生かし、特別支援学校、特別支援学級の子ども達にも活用されています。アクセシビリティ機能のあるICT機器を使うことにより、多くの人々の可能性が広がりますね!

別の思い出では、先日、首長協議会の事務局でお世話になった、特別顧問の毛利靖先生(茨城県つくば市立みどりの学園義務教育学校 校長)がいらっしゃる学校へ訪問し、授業を見学させていただきました。

(お世話になった毛利校長先生と)

プログラミング教育や英語でのプレゼンテーションなど先進的な教育を肌で感じました。

 (児童生徒のプレゼンの様子)

つくば市の事例も参考にしながら、箕面市にも良い取組を取り入れ、活発に活用が進めていけたらと思います。またこのような授業をするには、ICT環境の整備が不可欠です。私たちの身の回りにはすでに多くのICT機器が溢れています。学校現場もその社会の風潮に近づくべきではないでしょうか。 箕面市だけでなく、全国の自治体でICT環境の整備が進むことを願います。そのためには、自治体間の協力だけでなく、産学の連携も重要になってくると思います。この1年半の仕事を通じて、携わった、産・官・学の皆様に感謝しております。今後も産官学で協力してより良い教育現場を支えることができればと思います。

この1年半多くのことをご指導いただきましたマイクロソフトをはじめ、関係者の皆様に感謝申し上げます。特にマイクロソフト太田さんには大変お世話になりました、ありがとうございます!

(お世話になったマイクロソフトのかたがたと)

(全国ICT教育首長協議会事務局の皆様と)

(ステップモデル校プロジェクトでお世話になった弘前市のかたがたと一緒にサポートいただいたシネックスジャパンの羽柴さんと)

(ステップモデル校プロジェクトでお世話になったシネックスジャパンのかたがたと)

(お世話になったマイクロソフトや企業のかたがたと)

(お世話になったマイクロソフト太田さんと)

  

 <新井さんお疲れ様でした!ITの未来が学べる研修だったね!箕面市役所でのICT教育の推進に期待しているよ!!

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