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[江戸の庶民の朝から晩まで] 代1章「江戸の食」(2)江戸っ子の大好物

2011年04月23日 15時20分38秒 | ビンちゃん

 


江戸時代には初物の魚や野菜を食べると寿命が75日延びる「初物七十五日」と云われ江戸庶民は信じていた。魚は鮎、鱒、鮭、あんこう、野菜は茄子、生姜、筍、椎茸、ぶどう、梨、柿等の初物が珍重された。中でも人気が高かったのは初かつを。
初かつをは江戸後期には法外な値段がつき、例えば文化9年(1812)3月25日に江戸に17本入荷、将軍に1本献上、残りの16本がセリにかけられ、1本2両1分、現在の約14万円。
その11年後には1本約25万円の値段がつきこれをセリおとしたのが高級料理茶や「八百善」。八百善にとっては高ければ高い程店の宣伝効果が上がり安い買い物だった。
これを食べに来るのは豪商達。
歌舞伎役者の中村歌右衛門も普段お世話になっている裏方さん達にふるまったという記録も残っている。もちろん庶民には買う余裕もない。やっと口出来たのは入荷量が増え1本3万円程に下がってから。それも切り身で買い家族で分けあった。
滝沢馬琴もある年の4月20日の日記に「初かつをを片身買い取り、家族みなに食べさせると記している。かつをは鮮度が落ちやすいので昼過ぎには朝の半値以下になった。
見栄っぱりの江戸っ子は朝のうちに買う人が多かったとか、昼過ぎに買い腹痛になる事もあり、川柳にも「はずかしや医者にカツヲの値が知れる」
                         著書:歴史の謎を探る会

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