大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

国足(グオヅー)への処方箋~量産型デニス・スコットに如何にしてスリーを打たせるか?

2016-03-24 00:34:31 | 中国サッカー
ACLを見る限りにおいては中国の選手は結構うまいと思うことはある。それが国足(中国代表)になるとなんでダメなのかっていうことを考えるにあたってACL並びに、国足、国奥(U23代表)、そして国青(ユース代表)の試合のハイライト映像や試合の録画を空き時間に日中の動画サイトなどでチェックしたりしていた。そこで今回のエントリは自分なりに思ったことを書いてみたいと思います。

ACLで中国人選手が挙げている得点シーンを見ると、その多くはスペースがあるところに飛び出して来る場面が多い。これは、上海上港の武磊(ウー・レイ)の得点シーンなんかを見ればわかるんだけども、味方の外援(外国人助っ人)に相手DFが引きつけられていたものによるものだ。だからまあ、外人頼みという批判については中国人選手が得点しているという点ではNOでHあるけども、外国人に生かされているということはYESとは言えるかもしれない。

もっとも、どこの国のリーグにおいてもレベルやカテゴリに関係なく外援に頼りきっているわけだから、中超だけを外国人頼みという風に言うのは偏った批判かもしれない。問題は国足において外国人の果たしている役割の選手が不在だってことなんだけども。バルサでは確かにMSNの得点力で仕上げているけども、スペイン代表でもちゃんとストライカーが居るっていう関係なら問題ないんだけども、中国においては国足において外援の役割を中国人選手が果たせていないことが問題なわけで。

結局のところ、中超における外国人と中国人アタッカーの関係性って、昔のNBAで言うところのシャックとデニス・スコットみたいな関係ということかな。デニス・スコットはマジックにおいてシャックがダブルチームされた時に素早くパスアウトしてワイドオープンでスリーを決めていた典型的なロールプレーヤーだった。この関係の重要さは互いに認めあっていて、プライベートでも仲は良かった。だからこそ、スコットのキャリアってシャックのレイカーズへのFA移籍以降尻すぼみになっていたわけだけども。

話を中国サッカーに戻そう。中国人選手が外援いないと何も出来ないという意味でたとえてるわけじゃなくてw スコットのような選手がいないとハカシャックで潰されてしまっていたように、スペースへ走り込んで来る中国人選手がいないと外援(外国人助っ人)も力を発揮出来ないのは確かだろう。その意味で持ちつ持たれつの関係ではある。

ただ、違いを挙げると、スコット(中国人選手)みたいな選手は換えが利くのに対して、シャック(外援)の場合にはなかなか換えが利かないということ。もっとも、スコットにあたる中国人選手も代表に選ばれる程のクオリティが求められるわけだけども・・・

となると、シャックに頼れない国足において如何にスコットがスリー打てるお膳立てを作れるかっていう視点で、W杯二次予選の香港との2試合を見てみたけども・・・ペナルティエリア付近まで香港にはがっちり引かれて守備ブロックを作られている。単純にACLと比較するとスペースの有無ってことになる。それに対して国足ってあんまりサイドで起点作ってスペース作るとかがなく、無造作にクロス放り込む場面が見受けられたけど、それだと香港の帰化CBコンビに弾かれるだけだった。おまけに監督が韓国人なわけでしょ?韓国人監督だと割りきって引きこもる守備構築させたら割りと上手い人が多い。そういえばハリルジャパンと対戦したカンボジアだって韓国人監督だったっけ?

ただ、同じ引いた相手への攻撃にしても、ホームでのカンボジア戦でハリルジャパンの方がまだサイドへ引っ張ったり、空いたスペースあれば少しゴールに向かってカットインしたりする工夫があったわけ。香川の調子が普通ならば前半だけで3点は取れていたでしょうね・・・国足の場合、多分引いた相手を崩す為に流動的に動くっていったことをフランス人のペラン監督は嫌っていたのかもしれない。

実を言うと、中国って割と英国風オーソドックスな4-4-2の配置にゾーンディフェンスを敷いたりすることが出来る。それはサッカーに限らず他の球技でも-例えばバスケットなんかでは、男子の姚明(ヤオ・ミン)、王 治郅(ワンジジ)、易建聯(イージェンリエン)や、女子の鄭海霞(ジュン・ハイシャ)なんかのような傑出したセンターを軸にチーム作る-言えることだが、よくも悪くもなんちゃってオーソドックスなんやね。

一方日本なんかだと、世界のトップとはフィジカルで劣る分如何にそれに対抗するかっていう発想でチーム作りする分、世界的にみた奇形のチームを生み出したりもするわけだけども。バスケットのハヤブサジャパンっていうのもそういうコンセプトで生まれてはいる。、中国のやり方って基本アジアレベルで個々の能力で上回っている相手ならそれでやれる、というか、まともに組んでくれる相手にならそれなりの力を発揮するけど、問題は香港のように組んでくれない相手だとどうするかという方法論が乏しいことかな・・・

後任監督は高洪波か。オランダ留学から帰ってきたばかりだという人で、国内リーグにおいては、選手の信頼が厚い、という話は国内(グオネイ)における情報源から聞いている。まあ、裏返せばペランは更衣室を抑えきれなかったらしい。それだけ今の国足に選ばれる中国の選手って気性が荒いらしいが。

不安があるとしたら、彼が留学先でどんなことを学んだかってこと・・・オランダってペッカーの本場で、選手同士の距離をとりすぎるっていうところもある。中国の試合を見ていると、距離感の問題でその間のスペースにうまく入り込まれて失点しているという場面をよく見かけるわけで。処方箋ということで言えば、シャック役の外国人を帰化させるか(ただ、中国の国籍法では元の国籍を捨てないといけないのと、中国パスポートの不自由さを甘受しなければならなくなる。二重国籍ダメよって言われてムリキは帰化を諦めたらしいが)、あるいはハリルジャパンがやっているようなスペースを作り出す方法論を考えるということだが。そのためには形を崩すことを多少意識してやらないといけないんじゃないかな。

だからまあ、国足の場合中超が外国人頼み(確かに国産のアタッカーの出番は奪っているが)っていう前にきちんと戦術面でやることをやらないといけない。そのやるべきことをやって、W杯予選で最終予選独特のプレッシャーや勝負を経験して・・・どうだろう、8年後か12年後にW杯が見えてくるかな、というところですね。その頃にはW杯の出場国枠も40ぐらいになっているか、中国でのW杯開催に立候補して当選すれば、中国もW杯出られるようになるでしょう(おいw)。どうもFIFA会長選の票目当てで、冗談抜きでそういう可能性というのが否定出来ないのが怖いけどもw

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