中国アウェー最終日 －ACLを通して中国を感じて欲しいと思う

さて、日本勢として中国アウェー初勝利という歴史の証人になった翌日に無事北京経由で帰国致しましたが、今回の遠征は非常に充実したものになった。

中国のサッカー、というか中国という国家自体に対して言いたいことは皆山ほどあるに違いないｗ　ただ、現場で応援していた者としては、完全アウェーな抗日な空気も審判の判定も、決して納得はしていなかったけども、そんなもんだろうなと思っていたし、むしろアウェーの洗礼上等やんけ！と一層自分を奮い立たせてくれたわけです。

だからここで中国という国との付き合い方というものを考えさせられてしまう。長期的には、ACLにおける中国の影響力を弱めていく為に、中国の出場枠が4チームというのが多すぎるから減らす方向で考えるべきだとは思う。それは中国が嫌いとかいうことではなく、単に中国サッカーのレベルを考えてということだ。今の中国のサッカーのレベルって実は東南アジア諸国に毛の生えた程度で、ホームタウンデシジョンが異常に高いだけに過ぎない。だからACLアウェーにおける成績は決して良くはないわけで、たとえそれが東南アジアのチームと対戦した場合でも、である。

ただ、その為にはACLで中国に対して優位を誇示していかないといけないんだけども、短中期的には中国が4枠を堅持することに当面変わりがないのだから、中国という国と折り合いをつけて付き合っていく必要がある。

これは政治経済の分野と同じで、好きとか嫌いとかいう感情を抜きにして、現実的にあの国と付き合っていかなくてはならないという覚悟を持たないといけないのだけども、そこで、ACLを通じて中国を思いっきり感じてみればいいのではないだろうか？

実は、アウェーの厳しさというのを体験する上で韓国というのは少し物足りないかな、という感じはしていた（逆に言えば、韓国って中国に比べたら民度は遥かにマシとも言えるわけで、日韓関係について言えばそんなに筆者は悲観していない）。しかし、10年前の日韓の代表戦にあったアウェーの空気が今中国にはある。それは代表ではなく（一応警備はあるけどむしろ牧歌的な雰囲気）、ACLの日中対決において存在するものである。

だからこそ、そういう中での勝利というのが嬉しいのだし、それがクラブの経験値を高めていくのだと思う。そしてサポも、ACLだからこそ中国へ行けば、中国という国を感じるようになれる。実際今回行ったサポ仲間からは、報道にあるようにもっと日本人に対してとげとげしいかと思えば実はそうではなかったとか（但しサッカーの試合においては別）、運転は韓国に比べればそんなに飛ばさないとか、物価が異常に安いとかいう感想を聞くと、毎年中国に行ってる自分からすれば却って新鮮に感じた（逆に自分が中国の感覚に麻痺しすぎているんだけども）。

勿論逆にネガティブな反応というのもあるのは承知している。行ってからますます中国が嫌いになったという人だっているだろうし、それはそれで構わないと思う。何れにしても、ACLがなかったら中国へ行く機会なんかなかったという人が今回の遠征を通じて中国を感じてくれれば中国と携わっている人間としては嬉しく思う。いずれ広島・神戸・京都・大宮・FC東京あたりもACLを体験することになるとは思うんだけども、中国アウェーというのはクラブにとってもサポにとってもいい経験になると言っておこう。

もちろん、ガンバサポとして出来れば来年も中国アウェーを体験してみたい。既に来年長春と河南がスタンばっています。長春は2年前に下見しているから、この夏に下見するとすれば河南建業のホームの鄭州か。丁度オールスターブレイクの間にホームで大連と試合やるからその時にでも見に行ってやろうかな・・・アン・ジョンファンだって久しぶりに見たいし。

ちなみに、最後の1日ですが、ホテル出て済南の空港まで約40分ぐらい。タクの運ちゃんもそんなにスピード出していなかったです。北京空港第3ターミナルの4階出発ロビーの上にあるフードコートでは、出発ゲートに向かって右側にある中華レストランがお勧め。市内では口に合わなかった人もここなら口に合う料理を出してくれますから。