大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

正信、そろそろ決断しようや~PART II 昨年の東京の試合からコンちゃんが守れた前提条件を検証してみた

2012-04-29 10:27:13 | ガンバ大阪
鹿島戦ねえ・・・ラインを下がっているところに前からプレスに行こうとして中盤を空けてしまっていたのが問題なんだけども、根本的にはガンバに対してコンちゃんだけが浮いているような感じをずーっと引きずっているわけなんですね。まあ、コンちゃんにしても2失点目の興梠のゴールに関しては簡単に振り向きざまに打たせてほしくはなかったけども、これでそもそも彼が低いラインにおいて後ろで跳ね返すというタイプとしても微妙だというのが解ったのではないだろうか?

じゃあ、彼がなんで日本代表にまで上り詰めたのか、という疑問が湧き上がるんだけども、そのことを考えるには、昨年まで所属していた東京で出来ていたことがガンバでは出来ていないからでその違いはどこから来るのかを検証しないといけない、ということで昨日はアズーリでの観戦を終えて、煮干しラーメンを食ってから帰宅して昨年の東京の天皇杯での試合を観てみたわけです。すると、以下のような条件というのが明らかになってきた:

1.ラインはそもそも低く、オフサイドを取る守備はあまりしていない

例えば昨日の試合で0-2の状況で大迫にクロスバー直撃のシュートを打たれた場面でもガンバのDFラインは右サイドの裏に出された時も手を挙げていたが、コンちゃんだけがやはり残ってしまっていた。これに対し天皇杯での東京の試合では同じようにサイドの裏に出されていても東京の選手らはオフサイドをアピールせず、水際で止めようとしていた。もっとも、今年の東京だってこないだの仙台戦であったようにラインコントロールの意識は高まっているんだが

2.ボランチやサイドバックとの連携で追い込む

コンちゃんが得意とするのは真ん中に入った相手の楔のパスをカットするプレーなんだけども、見た限りではボランチとの間のゾーンに相手を誘い込んでいるようにすら思えるわけです。そうすると、彼はサイドバックに対してはまず中を抑えるよりは縦を切ることを求めてボランチにはきちんと追い込んで欲しいということを求めるのだろう。

この発想は実はガンバにはない。ガンバではどちらかというと中央を抑える為にサイドを捨てるというか、サイドに相手を追い込み、サイドハーフにはサイドで2対1の数的優位を造ることを求める。鹿島の遠藤康にやられた一点目も武井がディアゴナーレしていれば良かったんだけども、武井はむしろサイドをケアしようとしていたのを裏をかかれていた。2失点目にしても加地さんは中を抑えてに行っていたけども、コンちゃんにしてみればむしろ加地さんにはサイドをきちんと切って中央のエリアでボランチとの連携で抑えたかったのかもしれない(まあ、加地さんには加地さんなりの考えがあって、あの場面では中が手薄だと感じていたからフォローに行ったということだろう)。この2失点だけでなく、昨日の試合の失点場面(5点目以外は)を振り返ると、根本的にはコンちゃんが脳内で描いている守備の形というのが出来上がっていない(というかそのそも東京とガンバとではやり方が違うという)というところにあるとは思うんだけども・・・

だからまあ、ヤットとは代表でずっとやっているから連携はできていると言われるし、明神もいるじゃないかと言われれば確かにそうなんだけども、代表や東京で守り方とガンバのそれが全く違うというところが、ヤットと一緒にやっているにも関わらず出来ていないところなのかもしれない。

3.奪った後は一気に前に出す

ラインを下げると、コンパクトネスを維持する為には当然プレスの開始位置も下がるわけでそうなると前にどうやって持っていくかが問題になるわけで、昨日のガンバにしてもプレスの位置を下げられなかったのは結局その問題を抱えていたことを松波監督が一番よく解っていたからだろう。

ならば東京の時にはどうしていたかというと、奪ってからはまず、ダイレクトにルーカスに入れるか(ラフィーと違いキープしてくれるのが大きい)、裏のスペースに放り込んで石川を走らせるということをやっていた。つまり、パスの繋ぎは敵陣に入ってからはやるけども自陣ではまず安全を考えてか、攻守の切り替えの速さを考えてか、素早く前に持っていくことをチーム全体で意識していた。まあ、これは昇格というプレッシャーの中で、簡単に失点しない守備を構築し、かつ攻撃の迫力を出す中でどうすればよいかということをクマさんなりに考えた結果なんだろうな、と今になっては思うんだけども。

で、今のガンバでコンちゃんに合わせた形で守ろうとするにはやはり1-3のうちどれも難しいことだが、とりわけ3が一番のネックになるだろうなあ、とは思う。敢えてやるとしたら相手DFの裏にロングボールを入れて佐藤を競らせるとか、サイドチェンジで勇人に供給するとかいった形だが、それってなんてセホロペなサッカーですかw 1と2は時間をかければやれなくはないとしても3は前線の人材の問題に行き着くわけです。

となると、前にも書いたようにコンちゃんに合わせるか、或いはコンちゃんをDFラインから外してしまうかという選択については時間とコストを考えるべきだということになる。残念ながら今のガンバって時間もコストも掛けていられない状況ではあるんですよねえ・・・

で、一番気になるのは、コンちゃんと周囲の選手との関係がうまくいっているのかということ。確かに報道ではそうした話は聞こえてこないが、後になってこの手の話がザクザク出てくるのは皆さん経験済みじゃないですかw 多分、コンちゃんは周囲に対して不満は持っているのをグッとこらえているだろうけども、他の選手らも同様にコンちゃんが居るとラインが下がるという不満を持っているように思える。まあ、そこら辺をどうまとめるのかが監督の仕事なんだけども・・・

だからこそ、冒頭のタイトルを掲げているわけですがw このままだと、コンちゃんの代表でのキャリアにも傷ついて来るだろうし、本人にとってもガンバにとっても良くないとは思うけどもね。夏の移籍先ですか・・・今の東京が年俸が上がったコンちゃんを買い戻してくれるとは思えないし、神戸辺りが買ってくれたらハッシーをこちらで引き取るという形に出来ないかな、と思っていたが、アキラが監督候補に挙がっていたかorz