大阪鋼巴球迷的博客(だあばんがんばあちうみいだぼーくぉ)

熱烈なるガンバ大阪サポの筆者が、世界で最も多くサッカーファン人口を持つ中国にガンバの名前を広めんと日中二ヶ国語で発信する

2012 J聯賽第6輪 大阪鋼巴 3-2 川崎前鋒

2012-04-15 11:15:16 | ガンバ大阪
ホームで勝利した後の日刊スポーツが選ぶ恒例のGOOD PLAYER賞を加地さんが受賞した、と書いてしまうと、エッて驚かれる方が居らっしゃるかもしれないが、多分決勝ゴールになった起点となるプレーを指しているのだろう。

ガンバが攻撃に転じた中で一旦ソータにボールを戻したところを川崎が前プレに来た為にソータが大きく右サイドの裏に蹴ったんですね。そこで攻め上がっていた加地さんがトイメンの小宮山尊信に競り勝って奪ったところから阿部に対して低いクロス。これを阿部が左足で流し込んだんだけども、ちょうど相手GKの西部の脇の下という、GKにとっての泣き所(藤ヶ谷だけでなく、レイナもシティ戦ではやられた)に打ってみせたんだから本当に新人離れしてるな、と感心する。もう彼のことを阿部ちゃんとか言えなくなりますね。だから、浩之オレ!というコールがしっくりくるか。

まあ、この試合でもラインの設定はコンちゃんに合わせた形で、低かったんだけども、そうなるとボールを奪う位置というのが低くなるし、カウンターがあまり繰り出せないな、と思っていた中であの形で加地さんが仕事してくれたのは大きい。守備面での小宮山とのマッチアップは見応えがあったけども、振り回されながらも最後を割らせないという守備だった。決勝ゴールの起点となるプレーも伏線があって、数分前に自陣で楠神に対してショルダーチャージで奪った場面があったが、後ろから行っているように見えたけども笛吹かれなかった(正面で見ていた木村主審には正当なチャージに映ったんだろうが)。

これで加地さんはスラムダンクにおける魚住と同様に、彼の中で判定基準について一線を引いたんだろうね。それが小宮山に対して同じように当たってボールを奪ったわけ。実は加地さんって事前情報が乏しい相手だと大学生相手にも抜かれたことがあったんだけども、その辺の学習能力というのは結構高いとも言えるわけで。

試合全体を振り返ると、良くも悪くもガンバ川崎戦らしい試合内容だったと言える。最初に2点奪ったのが川崎ならば、そこで守備にスキが出来るというのも川崎だったりもする。あまり大きく変えられないだろうと思っていたけども、一週間の間でポジションチェンジなどを取り入れた成果が開始早々のゴールで、あの時ソータは自分の左側に相手が二人いて、ソータは矢島をケアしていたんだけども、レナトに対してコンちゃんが引っ張られた為に、ポッカリ空いたスペースに田坂に入られていた。まあ、チンももう少しクロスに対して寄せられないかとお思ったし、田坂をちゃんとボランチが見とけと思うんだけども。

明暗を分けたのが後半のベンチの修正力で。後半は佐藤をしっかりケンゴにつけて、交代選手がしっかりと自分の役割を果たしたガンバと(特にジョンヤの鯔は)、裏にスペースがない中で小松をパワープレー要員で投入した川崎ベンチとの差が浮き彫りに出たかと。川崎にとって皮肉なのは攻撃のことを考えると今度は守備が落ちるというところか。それは相馬さんがずっと悩んでいたことでもあるんだけども。

相馬さんは前線のスコアラーが抜けてから如何にして攻撃するかを考えたスタイルを構築したら昨年夏場に8連敗して、今年はその反省から守備から構築したら今度は攻撃力が落ちるという悩みを抱えておられたとは思う。選手起用の面においてもポポ軍曹とは差があるな、とはこの間の多摩シコでも感じていた。ただ、そうした点においても、東京と比べるとやはり前線のアタッカーの質が見劣りするなという感じはしていたんで、その辺りが起用にも影響していたのかもしれないとは思っていた。やはり、冷蔵庫にある食材以上で料理を作り上げるというのはそんなに簡単なことではないと思うけども・・・

実は川崎を見ていると、結構ガンバと似た課題を持っているように思える。攻撃力を看板に掲げて売り出したいというのは判る。そうするとFWをどうするか、という問題も出てくるだろうし、守備とのバランスを考えるとラインの設定もどうするかという問題もある。川崎の試合を全部見れていない中で、あくまでも傍から見た印象で語って申しわけないですが、今いる最終ラインの選手らの顔ぶれだとラインを下げて跳ね返すという形で攻撃はケンゴのショットガンオフェンスだが、そうするとやはりジュニーニョは要るよなあ(東京戦における決勝ゴールの演出は彼が一番生きる流れではあったけども)。ただ、ジュニーニョにあまり矢島や小林がやっていたプレスバックを求めるのは流石にキツイという問題はあるけどもその分後ろで跳ね返すということにはなるんだろうけども。

このエントリ書いた後に恐らく川崎の後任監督が決まるのだろうけども、誰がやるにしても、基本的に持っている食材以上の料理を作るのは難しいかもしれない。多分そのことは私が言わなくても、川崎のチーム関係者にしてもサポにしても解っていることだろう。それでも、攻撃を前面に押し出す方向性で行くんだ、俺らにはこれしかないんだ、という覚悟というか強い決意みたいなものは昨日の試合では感じた。それであるならば、決して平坦ではない道のりではあるかもしれないが、その道のりの中に喜びをサポとして見出していくしかないのだろう。まあ、これはガンバにも言えることではありますけどもね。

だからこそ、お互い頑張りましょう。次の等々力での再戦でも、打ち合い上等!っていうくらいの状態で迎えられるように。