「おとたま、おとたま。」
「なに、フリ君。」
「永らくお世話になりました。ボクは故郷に帰りまつ。」
「こ、故郷って・・高崎のこと?」
「違いまつ。ボクは地底王国からやってきた地底人でつ。」
「ち、地底っ!」
「そうでつ。ここから穴ぼこ掘って地底王国に戻るんでつ。さらばでつ。」
「おおっ! 両手を高速回転させてホリホリ開始だっ!」
「フリ君どうしたの? 全然掘れてないよ。」
「ハーハーゼーゼー・・・。」
「・・・おとたま、ボクはピラミッドの番人ミイラ男でつ。
深い眠りについているのでつ。眠りの邪魔しないでください!」
「さっきと話が違うような気がするんだけど?」
「おとたま、細かいことをいちいち気にしていると大物になれないでつよ。」
「は、はい・・・、ってそういうことじゃないっ!」
「おとたま、おとたま。」
「なに、フリ君?」
「どこか行くんでつか?」
「うん、新宿の楽器屋さんにあっちゃんのオーボエ買いに行くんだ。」
「今まで使っていた学校楽器があるじゃないでつか。」
「新一年生が入って来るので2年生は楽器を買ってくださいだって。」
「ふーん、物入りでつね。」
・・・・という訳で新規購入となりました。
楽器屋さんで2時間半説明を受けたり試し吹きしたり。
で、やっと決めたこの一本。
「あっちゃんのオーボエうんちく」
オーボエで「世界3大メーカー」と言われるのは、
マリゴー・ロレー・リグータです。
三つともフランスのメーカーです。
日本のヤマハは初心者用から高級機まで、
安定した高い水準の楽器を作っています。
メカニズムの信頼性は非常に高いそうです。
あっちゃんの購入したオーボエはヤマハ。
オーボエはなんといっても高価。
おとーたまが「カメラ2台買える値段だー」って泣いていました。
みぃねーまで「自分のトロンボーン3本ぶん!」だって。
たくさんプレッシャーかけられたあっちゃん。
頑張ってきれいな音色のオーボエ吹きになってね。
ちなみにこのオーボエ、「響凛丸」と名づけたそうです。
「あっちゃん、早く立派なオーボエ吹きになって、
ボクと一緒に屋台のラーメン屋さんやりましょう。
チャララーララ、チャララララーラってね。」