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空を愛する者として各地を歩いた際の航空機の写真災害時の活用法などを掲載しています。現場の意見などコメントをください。

真夜中に震度6+の地震発生

2008-07-24 12:00:16 | Weblog
2008年7月24日0時26分頃岩手県沿岸北部地域を震源とする震度6強、M6.8の地震があった。真夜中の地震発生で、しかも現地は雨が降り、一部霧もあって、ヘリコプターなどが活動するには、天候が必ずしも良くない状況であった。その中でも自衛隊や国土交通省のヘリコプターなどが情報収集のために深夜から早朝にかけて行動していると報じられていた。政府は、0時34分には、官邸対策室を立ち上げて緊急参集チームを招集した。泉防災担当大臣は、未明の3時30分頃には陸上自衛隊の大型ヘリコプターCH-47JA(航続距離約1000km)で市谷を出発して現地に向かった。おそらくIFRによる運航をし、東北地域の現地近傍の空港などを目的地として飛行したものと推測される。緊急消防援助隊、警察広域緊急援助隊なども夜明けを待って行動を開始しているようである。しかしながら、現地の天候は雲も低く、霧で視程も良くないことから、情報収集は期待ほどには進んでいないと思われる。中でも、国土交通省が緊急災害対策派遣隊(TEC-FORCE)を派遣したとの報道がされていたのが目についた。先の岩手・宮城内陸地震で地盤が緩んでいるところに雨が降り、さらに今回の地震であるため、地滑り等の災害が懸念されたからであろう。
このように、悪天候を押して情報収集などのために行動しているチームが多くなればなるほど、次のことが極めて重要になる。①ヘリコプターなどの局地運航を効果的に行い、且つ安全を確保するための局地での一元的な運航統制体制の整備。②夜間・悪天候を克服して情報を収集できる、FLIRや合成開口レーダーなどの装備と伝送能力の確保。③悪天候を克服して運行できる局地低高度でのヘリコプターIFRの法的基準の整備。④これら緊急時の各機関の運航や情報交換を共有するための通信・ネットワークの確保である。これらは、「ヘリコプター災害救助活動(内外出版)」で指摘されているとおり、阪神淡路大震災で課題になったことでもあった。今回のように深夜から未明にかけての地震発生に際しての情報収集と情報共有のための施策とヘリコプターの夜間悪天候下での安全運航を実現するための法的措置などについて早急に具体化しなければならないことを改めて認識してほしいものである。先般の岩手・宮城内陸地震は、午前8時43分頃の発生で、且つ現地周辺地域の天候にも恵まれていたために、迅速に関係機関の連携プレイが可能であった。今回はどうであったかを検証して、何が課題であったのかなど、その教訓が活かされることを願っている。

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