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空を愛する者として各地を歩いた際の航空機の写真災害時の活用法などを掲載しています。現場の意見などコメントをください。

US-2(飛行艇)

2009-02-09 18:59:32 | Weblog
オーストラリアで大規模な山火事が発生し、大きな被害をもたらしてなお延焼中です。熱波による高温と乾燥、強風が重なって被害が拡大しているようです。我が国では、高い技術力を持って飛行艇が製造されており、海上自衛隊で捜索救難などに運用されています。飛行艇は日本の他、カナダ、ポーランド、ロシアなどでも製造され、消防艇として山火事などの対処の為にも運用されています。2008年10月にギリシアのアテネで航空消防をテーマにした国際会議「Aerial Firefighting 2008 Conference」が開催されて、重要な指摘がされました。山火事が頻発している欧米を中心に22カ国から航空消防関係者が参加して運用、管理、安全性、国際協力などの幅広いテーマが議論されたようです。中でも、近年の森林火災は、気候変動によって大規模化しており、火災が発生すると一国のみの対処では困難な場合が多く、国際的な協力体制が不可欠であること。また、山間地の住民の都市への集中や、森林管理の不足によって、山林が荒廃していることにも山林火災の規模拡大の原因があるとの指摘もあったようです。
将来的にも地球の温暖化や乾燥化がさらに進むものと予測され、山林火災による被害は、多発化・大規模化するものと危惧されています。わが国では、消防防災や自衛隊によるヘリコプターを使用しての消火活動が主体ですが、更に規模が大きくなり広大な地域での火災に対処するには、ヘリコプターだけではなく、飛行艇を改造した消防艇などの固定翼による広域の空中消火が必要になるものと考えられます。
今回のオーストラリアの大規模な山火事は決して対岸の火事ではないと思います。わが国もヘリコプターだけではなく固定翼による空中消火の必要性を認識・整備するとともに、それらの安全な消火活動を可能にし、効果ある消火活動ができるように備えておく必要があると痛感しています。写真は海上自衛隊のUS-2ですが、これを改造して消防艇にしようとする研究が行われています。

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