ひろふみのブログ☆

囲碁棋士大橋拓文のオフィシャルブログです。

Zen登場

2016-02-20 23:33:55 | コンピューター囲碁

今日放送のSpacemanは豪華ダブルゲストの対局となりました。

アンティトルマネン初段vsZen

13路盤で手合い割りは先。

動画はコチラ

AlphaGoの登場からコンピューター囲碁が熱いです。

3月には李世ドル9段vsAlphaGoの5番勝負はもちろんですが、UEC杯と電聖戦があります。

どうやら打倒AlphaGoでZen、CrazyStoneなどが動き始めました。

facebookのAI DarkForestもこのまま黙ってるとは思えませんし

DolBaramや他の新しいソフトもどんどん出てきそうな気配です。

UEC杯はかつてないほどハイレベルな戦いが予想されます。

Googleの論文、私は一人で読解する力はありませんが、

AlphaGoはGoogleの強大なハードのパワーをフル活用している、という事は分かりました。

他のソフトはGoogleのやり方を真似したくても簡単には出来ないし、また真似をする意味も無いような気がします。

AlphaGoで成功したニューラルネットワークの手法を取り入れつつも、ハード的により効率的な方法の模索が始まるでしょう。

さて今日のZenに話を戻しまして。

Zenの強み(弱点とも言える)はとてもコンピューターっぽい所です。

詳しくは動画を見て頂くと分かりますが、随所に人間には気付きにくい手が出ています。

現時点での私の印象を、AlphaGoとZenそれぞれ一言でざっくり表すと

「人間っぽい思考回路を真似て、それに囲碁打たせたら強かった」 これがAlphaGo。

「囲碁の強いAIを目指して作ったら人間とはちょっと打つ手が違うみたい」 これがZen。

この二つは究極的には一致することが望ましいですが、藤原佐為の言う神の1手はまだまだ遠い気がします。

Zenの現在の実力は、13路ならばトップアマと遜色ないレベルに来ています。

アンティ初段vsZenの戦いをぜひご覧下さい。

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