ひろふみのブログ☆

囲碁棋士大橋拓文のオフィシャルブログです。

パンダ先生チャレンジマッチ

2016-09-02 12:47:31 | 詰碁

みなさんこんにちは。

最近ブログがとびとび更新。

来年から少しリニューアルしようかな、などど思案中。

なので今年はこれからも少しゆっくり更新になるかもしれません。

それでは、ここ数ヶ月の印象に残ったことを少しずつ書いていこうかと思います。

まずは「パンダ先生チャレンジマッチ」

7月9、10日にペア碁ワールドカップが開催されました。

そしてその前日8日ですね、パンダ先生チャレンジマッチと前夜祭がありました。

世界のトップ棋士が集結する盛大なイベントでしたが、このメンバーと詰碁AIパンダ先生の

詰碁速解き競争という世界初の大詰碁イベントでした。

何ヶ月か前にこの詰碁作成の依頼がありまして、詰碁作家冥利に尽きることでしたが、

同時にこの錚々たるトップ棋士達を悩ませる問題を作れるだろうか?とプレッシャーもありました。

河野臨九段、大場惇也七段そして私と3人で問題作りを担当しましたが、お二方とも現代を代表する名詰碁作家です。

そして自分はというといつも奇抜な形ばっかり作ってるので、ブーイングが来るんじゃないか!と内心心配してたり

全部で6問、1人2問ずつでしたので、作成にあたり、まず自分のテーマを決めました。

それは「これまでの自作詰碁を超える」ということです。

そして具体的には

「1つはなるべく実戦的で綺麗な問題。もう1つは難しい問題」

ということで作り始めました。

しかし難しさと美しさを両立させるのはとても難題でした。

そしてまず出来たのが第1問。こちらは実戦的なほうの問題です。

これは実はツケヒキ定石のバリエーションの形です。

ツケヒキ定石はAlphaGoの登場以来、急速に見直されており、この素材は今が旬かと思い料理してみた次第です。

その後ロシアのコングレスに行った折、イスラエルのアリ・ジャバリン初段ともこの詰碁の話しをしましたが

「Pretty ko」と言われて笑いました。

第5問は中国の囲碁天地でも「眼花繚乱的一題」と書かれていました。

目が回るという意味だそうで、光栄ですね

自分的にはそんなに奇抜な形を作ったつもりはないのですが、一力君には

「一目で誰の問題か分かりました」

と言われてしまいました。

結果はパンダ先生の優勝。人間の1位は呉侑珍二段 & 崔哲瀚九段ペアでした。

打ち上げの席では崔哲瀚九段と数年ぶりに話す事が出来ました。

「リベンジしたいからまた開催してほしい」

と言ってもらえて、嬉しかったです。また更にバージョンアップした問題を作れるよう頑張ります

そして今日ついに、パンダ先生チャレンジマッチの詳細解説と動画がアップされました。

会員様限定のページですが、井山7冠&謝女流5冠や柯潔九段、黒嘉嘉七段などが詰碁を解くレアシーンが見れます。

世界のトップ棋士が非常に身近に感じられると思いますのでおススメです。

解説も充実しており幻の「Pretty ko」(正解図ではないので)も登場しますのでぜひぜひご覧下さい。

 

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