時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

GDP再び後退

2015-08-19 00:47:00 | アベノミクス批判
赤旗より

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内閣府が発表した今年4~6月期の国内総生産(GDP)の速報値によれば、
前期に比べた伸び率は物価変動を除いた実質で0・4%減、
このまま1年間続くとした年率換算では1・6%減で、
日本経済が再びマイナス成長に転落したことが明らかになりました。


日本経済は昨年4月、安倍晋三政権が消費税の税率を8%に引き上げて以降、
消費が急速に落ち込み、実質GDPは昨年4~6月期、7~9月期とマイナス成長を続けました。

今回3四半期ぶりのマイナス成長となったのは、
日本経済が受けた打撃の深刻さを、改めて浮き彫りにするものです。


発表された4~6月期のGDPの内訳を見ても、
個人消費(民間最終消費支出)が前期比0・8%減、
民間企業設備投資は0・1%のマイナスとなるなど、
昨年の消費税増税時に消費や投資が大きく落ち込んだあと、
依然として低迷を脱しきれていない動きとなっています。

経済を支えてきた輸出や輸入も、4~6月期は大幅マイナスになりました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-08-18/2015081801_05_1.html
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未だにアベノミクスのおかげで経済が良くなったと言いはる経済学者は
いい加減、自分の見通しが甘かったことを自覚しろよと言いたい。



ほとんどのアベノミクス擁護論者は、
随分前から日本経済がこれといって回復せず、
GDPに限って言えば減少すらした事実を消費税のせいにして逃げている。


アベノミクスは正しいんだ!ただ、消費税が上がったせいで上手くいかなかったんだ!
ということにしたいらしい。

私の知る限りでは某有名大学経済学者のT・M教授がそれ。
あれだけ大口を叩いておきながら、どの面で……と怒りを禁じえない。


(なお、アベノミクスがさほど生活に良い影響を与えていないこと、
 それどころか逆のパターンさえ見られることは2013年の時点から指摘されている)


実質賃金が上がらず物価だけ上がれば消費が減る。当たり前の現象だ。
なぜ気がつかなかったのだろう?


御用学者ならいざ知らず、一応、左翼を気取っている先生方の中から
こういうみっともない連中がウジャウジャ生まれたのは無視できない現象。

エコノミストや経済学者がどれだけ読みをはずしてもそれだけで
何らかのペナルティを受けることは無い。

ペナルティどころか時の政権の経済政策を学問的に支持すればリターンがかえってくる。
アベノミクスの権威化に勤しんだ自称左翼の経済学者は今後も反省をしないのだろう。


まぁ、少なくとも、岩○喜久男氏、松○匡氏の本はもう読まない。

弟子なのか本人なのか知らないが、彼らの中には
こんな弱小ブログにまで特攻を仕掛け炎上を目論む暇人が混じっていて本当に嫌になる。

安倍談話を絶賛する不思議な人たち

2015-08-17 00:00:55 | 浅学なる道(コラム)
あまり長々とは書かないが、この談話は
ポツダム宣言と東京裁判の内容を受け入れる形で書かれている。


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何の罪もない人々に、計り知れない損害と苦痛を、我が国が与えた事実。
歴史とは実に取り返しのつかない、苛烈なものです。

一人ひとりに、それぞれの人生があり、夢があり、愛する家族があった。
この当然の事実をかみしめる時、今なお、言葉を失い、ただただ、断腸の念を禁じ得ません。

これほどまでの尊い犠牲の上に、現在の平和がある。これが、戦後日本の原点であります。


(中略)


我が国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、
痛切な反省と心からのお詫びの気持ちを表明してきました。


その思いを実際の行動で示すため、インドネシア、フィリピンはじめ
東南アジアの国々、台湾、韓国、中国など、隣人であるアジアの人々が
歩んできた苦難の歴史を胸に刻み、戦後一貫して、その平和と繁栄のために力を尽くしてきました。


こうした歴代内閣の立場は、今後も、揺るぎないものであります。


ただ、私たちがいかなる努力を尽くそうとも、家族を失った方々の悲しみ、
戦禍によって塗炭の苦しみを味わった人々の辛い記憶は、
これからも、決して癒えることはないでしょう。


ですから、私たちは、心に留めなければなりません。

戦後、六百万人を超える引き揚げ者が、アジア太平洋の各地から無事帰還でき、
日本再建の原動力となった事実を。中国に置き去りにされた三千人近い
日本人の子どもたちが、無事成長し、再び祖国の土を踏むことができた事実を。


米国や英国、オランダ、豪州などの元捕虜の皆さんが、
長年にわたり、日本を訪れ、互いの戦死者のために慰霊を続けてくれている事実を。


戦争の苦痛を嘗め尽くした中国人の皆さんや、
日本軍によって耐え難い苦痛を受けた元捕虜の皆さんが、
それほど寛容であるためには、どれほどの心の葛藤があり、いかほどの努力が必要であったか。

そのことに、私たちは、思いを致さなければなりません。

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安倍の普段の主張とは真逆の内容になっているわけで、
すなわち、日ごろから誇り高き日本人の皆様が反日と認定し、
攻撃し続けている自虐史観を同談話では肯定しているのだが、なぜか絶賛されている。



特に「戦争の苦痛を嘗め尽くした中国人の皆さんや~思いを致さなければなりません」
などは、安倍をはじめとした右翼どもの行いを戒める発言なのだが、
なぜか日常的に反日だの自虐だの日本人だの文化だのとゴチャゴチャと
小うるさくわめいている連中が総じて称えているのは変だ。



例えば、次のような記事がある。


「安倍晋三首相が発表した戦後70年談話について、インドネシア外務省は14日、
 公式ツイッターで「高く評価する。インドネシアはアジアのすべての国に
 平和維持への貢献を果たすよう求める」とコメントした。
 
 安倍首相の談話はインドネシアの国名も挙げた上で、
「アジアの人々が歩んできた苦難の歴史を胸に刻み、
 その平和と繁栄のために力を尽くしてきた」と言及している。 」

(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150814-00000162-jij-asia)


これを一部掲示板や動画サイトが取り上げ、
誇り高き日本人がインドネシア偉い!最高!と喜んでいるが、
彼らは次の記事を読んでいないのだろうか?



「シンガポールメディアの聯合早報網は5日、
 インドネシアのユスフ・カラ副大統領が4日(8月)、
 日本の安倍晋三首相に対して、
 第2次大戦の被害者に謝罪するよう呼びかけたと報じた。


中央社の報道によると、副大統領は4日、

「日本―東南アジア国家協会メディアフォーラム」の出席者らと会った後、

「安倍首相が戦争の被害国に謝罪できればいいと思う」と語った。
 日本軍は戦時中、オランダ領だったインドネシアを占領し、軍政を敷いた。

副大統領は先ごろも、「日本が大戦の被害者に謝罪するのか、
それとも遺憾を表明するだけなのか、それを決めるのは安倍首相だ」と発言しており、

「安倍首相が被害者に謝罪することができれば、
戦時中に日本から被害を受けた人々の感情はずいぶんと改善される」、との考えだという。

(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150806-00000030-xinhua-cn)


要するに、インドネシアも誇り高き日本人が言うところの
自虐史観に則ってコメントを述べているし、
上のユスフ・カラ氏の謝罪要求発言は、
右翼からすれば反日発言に他ならないはずなのだが、なぜか褒め称えている。



連中が危惧する反日史観とやらは、何も中韓だけが所有しているものではない。

正しい歴史とやらを伝えた気持ちになっているが、
実際には政治家やメディアの手のひらで踊らされている一部のアホを除いては
日本の侵略戦争は世界の常識であり、現に、今回の談話、市民レベルでは
ヨーロッパのメディアも批判的な見解(内容が不十分だという見解)を示している


ついでに言えば、誇り高き日本人には真実の友と認定されている台湾も、
日本政府に対して、第二次世界大戦時の侵略行為について調査を行い、
歴史から教訓を得よと語っている。


「歴史上の過ちは忘れることができるかもしれないが、
 歴史的な真実は忘れることはできない」とまでコメントしている。




連中の基準からすれば、台湾は恐ろしい反日国家になるはずだし、
実際、近年の台湾は歴史認識に関していえば、
少しずつ日本政府に対して厳しい態度を取りつつある。



いずれにせよ、どの国も自虐史観を前提に話をしているのであって、
誇り高き日本人にとってみれば、どいつもこいつも許しがたい反日だ。


このような世界の常識に対して「仰るとおりでございます」と
受け入れたのが今回の談話なのだが、右翼はどの辺が凄いと勘違いしたのだろう?


わかりやすく言えば、甘口カレー(安倍談話)を前にして、
「辛口カレーはないの?」と文句をつける客もいれば、
「まぁ、カレーなら別にいいよ」とコメントする客もいる中、

日ごろは「カレーなど邪道!人が食うものにあらず!」とほざいている連中が
「カレーなら別にいいと言ってくれた!大勝利ぃいいい!!!」とわめいているのが今の状態。




こういうちょっと危ない連中が、模範的日本人に相当するらしい。マジか?
最大限、フォローすれば安倍の二枚舌を権謀術数と評価しているのかもしれない。

あるいは「したたか」と褒めているのかもしれない。

まぁ、その場合も相手国は連中いわく間違った歴史観を改めることはないし、
むしろその歴史観を日本が受け止めたことを前提に今後、話を進めるのだから
いずれにせよ褒めるどころか叱るべきだと思うのだが……


あまり言いたくはないが、やっぱり安倍を崇拝するカルト教団にしか見えない。
困ったもんだ。

感想・安倍談話 (右からの批判)

2015-08-15 23:47:04 | 浅学なる道(コラム)
あちこちで文句をつけられている安倍談話。

全文を読んだ感想としては、これは右翼も左翼も不満が残る内容だったのではと感じた。




……と思っていたら、保守速報を見る限り、これで満足しちゃったのね(汗
すっげーな、誇り高き日本人。安倍の言うことなら何でも褒めるのか…


私は一応、レフトの人間だと思うが、
ここはあえて極右になったつもりで安倍談話にケチをつけてみようと思う。




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世界を巻き込んだ第一次世界大戦を経て、民族自決の動きが広がり、
それまでの植民地化にブレーキがかかりました。


この戦争は、一千万人もの戦死者を出す、悲惨な戦争でありました。
人々は「平和」を強く願い、国際連盟を創設し、不戦条約を生み出しました。


戦争自体を違法化する、新たな国際社会の潮流が生まれました。

当初は、日本も足並みを揃えました。


しかし、世界恐慌が発生し、欧米諸国が、植民地経済を巻き込んだ、
経済のブロック化を進めると、日本経済は大きな打撃を受けました。

その中で日本は、孤立感を深め、外交的、経済的な行き詰まりを、
力の行使によって解決しようと試みました。国内の政治システムは、
その歯止めたりえなかった。こうして、日本は、世界の大勢を見失っていきました。

満州事変、そして国際連盟からの脱退。

日本は、次第に、国際社会が壮絶な犠牲の上に築こうとした
「新しい国際秩序」への「挑戦者」となっていった。

進むべき針路を誤り、戦争への道を進んで行きました。

そして七十年前。日本は、敗戦しました。
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ここで重要なのは、「戦争自体が違法だ」という発言である。


右翼が日ごろからブーたれている東京裁判は、
まさにこの戦争を仕掛けた罪を問うものだった。




一応、欧米諸国のせいにしてはいるが、安倍談話は
日本が当時でも違法とみなされた戦争を他国にもたらしたと語られている。


つまり、東京裁判の内容を受け入れた形式を取っているのだが、
これは東京裁判・勝者の裁き!ぜってー許せねーマンにとっては不快な内容ではないのか?



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戦火を交えた国々でも、将来ある若者たちの命が、数知れず失われました。


中国、東南アジア、太平洋の島々など、戦場となった地域では、
戦闘のみならず、食糧難などにより、多くの無辜の民が苦しみ、犠牲となりました。

戦場の陰には、深く名誉と尊厳を傷つけられた女性たちがいたことも、忘れてはなりません。

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ここの記述で、韓国に言及されていないことで
「安倍首相、すげー!」とほざいているアホが結構いるが、
当時の韓国は併合されて日本の国土になっているのだから、書かなくて当然である。



むしろ、ここの記述では太平洋戦争で日本が侵攻した地域全域において、
現地の民間人に犠牲をもたらしたこと、特に慰安婦の存在を認めたことが重要だろう。


婉曲的とはいえ、慰安婦をはじめ、日本軍が現地人を苦しめたことが記されている。
これも、日本の戦争、絶対正しいマンにしてみれば、気に入らない文面だ。



前の箇所とあわせて読めば、
日本は国際秩序に逆らって戦争を仕掛け、相手国の民を死なせた」と述べているのである。


これは右翼にとっては噴飯モノのはずだ。



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何の罪もない人々に、
計り知れない損害と苦痛を、我が国が与えた事実。



歴史とは実に取り返しのつかない、苛烈なものです。

一人ひとりに、それぞれの人生があり、夢があり、愛する家族があった。
この当然の事実をかみしめる時、今なお、言葉を失い、ただただ、断腸の念を禁じ得ません。

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つくる会やWAC、文春、草思社、PHP等々が涙ぐましく続けている
無駄な努力正しい歴史を教える運動(笑)を否定する言葉だ。

これは、右翼としては許すわけにはいくまい。



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事変、侵略、戦争。

いかなる武力の威嚇や行使も、
国際紛争を解決する手段としては、もう二度と用いてはならない。

植民地支配から永遠に訣別し
すべての民族の自決の権利が尊重される世界にしなければならない。
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「もう二度と」ということは、以前は行ったということ。
「訣別」ということは、以前は訣別していなかったということ。


文脈上、「いかなる武力の威嚇や行使」の具体例として挙げられている
事変、侵略、戦争を日本が行ったことを認めている箇所である。




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戦争の苦痛を嘗め尽くした中国人の皆さんや、
日本軍によって耐え難い苦痛を受けた元捕虜の皆さんが、
それほど寛容であるためには、どれほどの心の葛藤があり、
いかほどの努力が必要であったか。

そのことに、私たちは、思いを致さなければなりません。


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もはや決定的である。安部は我が誇り高き日本人(笑)が
捕虜虐待をしたという中国の主張を受け入れてしまったと言えよう。




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日本では、戦後生まれの世代が、今や、人口の八割を超えています。


あの戦争には何ら関わりのない、私たちの子や孫、
そしてその先の世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。


しかし、それでもなお、私たち日本人は、世代を超えて、
過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません。

謙虚な気持ちで、過去を受け継ぎ、未来へと引き渡す責任があります。

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保守速報では、「あの戦争~背負わせてはなりません」の箇所を
赤文字で表記し、安倍首相、すげー!と褒めちぎっているのだが、

すぐ後ろに過去の歴史に真正面から向き合わなければなりません
と書かれているのを無視している。



つまり、日ごろから自虐史観だの何だのとぬかして現実逃避をしている
連中に注意をしているのだが、これはネトウヨにとっては、
許しがたい屈辱的な発言ではないだろうか?私がネトウヨならキレる。




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私たちの親、そのまた親の世代が、
戦後の焼け野原、貧しさのどん底の中で、命をつなぐことができた。
そして、現在の私たちの世代、さらに次の世代へと、未来をつないでいくことができる。


それは、先人たちのたゆまぬ努力と共に、敵として熾烈に戦った、
米国、豪州、欧州諸国をはじめ、本当にたくさんの国々から、
恩讐を越えて、善意と支援の手が差しのべられたおかげであります。

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ここからは真面目に語ることにしたいと思う。

この談話は日本がアメリカに向けて語られたものだろう。


言うまでもなく、ここ数年の安倍をはじめとする日本の右翼どもの言動は、
欧米諸国に不信感と反発を抱かせた。特にアメリカの非難は顕著だった。



アメリカとしては日本が軍拡を進めるためにも、周辺諸国に警戒されないように、
先の大戦で大日本帝国が侵略戦争をしたという自覚と反省をきちんとしてほしいのである。


この意思は大使をはじめとして、色々な形で日本に伝えられたが、
今回の談話は、そのアメリカの意向を汲んで書かれたのではないかと思う。



談話では慰安婦に関する言及も多くされているが、
これはアメリカ下院議会で可決された慰安婦に対する決議を意識したものだろう。



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私たちは、二十世紀において、
戦時下、多くの女性たちの尊厳や名誉が深く傷つけられた過去を、この胸に刻み続けます。


だからこそ、我が国は、そうした女性たちの心に、常に寄り添う国でありたい。
二十一世紀こそ、女性の人権が傷つけられることのない世紀とするため、
世界をリードしてまいります。

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問題の決議(アメリカ合衆国下院121号決議)の一部を抜粋すると、



「1930年代から第2次世界大戦までの間、
 日本政府は、「慰安婦」と呼ばれる若い女性たちを
 日本軍に性的サービスを提供する目的で動員させた。

 日本政府による強制的な軍隊売春制度慰安婦は、
 集団強姦や強制流産、恥辱、身体切断、死亡、自殺を招いた性的暴行など、
 残虐性と規模において前例のない20世紀最大規模の人身売買のひとつである。

日本の学校で使われている新しい教科書は、
こうした慰安婦の悲劇や太平洋戦争中の 日本の戦争犯罪を矮小化している。

また、最近日本には、慰安婦の苦痛に対する政府の真摯な謝罪を含む
河野洋平官房長官による1993年の「慰安婦関連談話」を弱めようとしたり、
撤回させようとしている者がいる。」


「以下は米下院の共通した意見である。

 1・日本政府は1930年代から第2次世界大戦終戦に至るまで
   アジア諸国と太平洋諸島を植民地化したり戦時占領する過程で、
   日本軍が強制的に若い女性を「慰安婦」と呼ばれる性の奴隷にした事実を、
   明確な態度で公式に認めて謝罪し、歴史的な責任を負わなければならない。

 2・日本の首相が公式声明によって謝罪するなら、これまで発表した声明の真実性と
   水準に対し繰り返されている疑惑を解消するのに役立つだろう。


 3・日本政府は「日本軍が慰安婦を性の奴隷にし、人身売買した事実は絶対にない」
   といういかなる主張に対しても、明確かつ公式に反論しなければならない。

 4・日本政府は、国際社会が提示した慰安婦に関する勧告に従い、
   現世代と未来世代を対象に残酷な犯罪について教育をしなければならない。」


とまぁ、談話が見事に
この決議の内容(特に要求2の部分)に反映されたものである
ことがわかる。



東京裁判で日本を裁いたアメリカとしては、
東京裁判&ポツダム宣言の内容を認めさせ、かつ、日米同盟の強化を進めたい。


そのため、「太平洋戦争は間違っていたけれど、
この間違いを償うために積極的平和主義(米国との軍事作戦への参加)に取り組むね!」
というメッセージは喉から手が出るほど欲しかったはずだ。


実際、アメリカ政府は安倍談話を肯定的に評価している。


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米ホワイトハウスは14日、安倍晋三首相が発表した
戦後70年談話が痛切な反省の念を表明したとして歓迎する声明を発表した。


安倍首相が、戦後50年の村山富市首相談話、
60年の小泉純一郎首相談話などの歴代内閣の立場を
「今後も揺るぎない」としたことについても歓迎した


声明は、米国家安全保障会議(NSC)のプライス報道官が発表。
安倍首相が今後、世界の平和と繁栄に貢献すると述べたことを「評価する」とし、
日本が戦後70年、平和、民主主義、法の支配を尊重してきたことは「他国の模範となる」と強調した。


http://www.sankei.com/world/news/150815/wor1508150006-n1.html
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NSCは名前の通り、アメリカの戦争に深く関わる……というより、
最高決定権を持つ機関であり、悪名高いCIAはNSCの直轄機関だ。




アメリカの外交や戦争を決定する機関から褒められた。
それも、「国際貢献」(安倍が言うところの積極的平和主義)の箇所が歓迎された。

このことが何を意味するかは問うまでもない。



冷静に読み返せば、アメリカの原爆投下や東京大空襲について、
一言も言及していない
ことに気がつくだろう。



安倍談話は、あくまでもアメリカの歴史観を認め、アメリカに対して謝罪し、
今後はアメリカの陣営につき、尽力するという表明だった。




アメリカが第一次世界大戦後に主導して構築した国際秩序を乱し、
愚かな日本が太平洋戦争をしかけてしまいました、すみません、もうしません、
アメリカの戦争は正義の戦争でした、日本は悪い国でした、
これからはアメリカに逆らわずアメリカ側について働きます。


こういうものである。


これだけアメリカの戦争犯罪を無視し、日本が全面的に悪かったと
ひたすらペコペコしている談話は、誇りとやらを気にしているつもりに
なっている者どもにしてみれば、さぞかし屈辱的なものになるはずだ。


ここまでアメリカにナメられて良いのか、安倍しっかりしろとキレてもいいはずである。



ところが、我が誇り高き日本人は、安倍の言うことなら何でもかんでも絶賛である。

「さっと読んだが、予想外に結構いい文章だな。 」
「読んだけどいい文章だった 中身もよいと思う 」
「全文(・∀・)イイネ!! 」
「お、いいこと言ってんじゃん100点! 」
「これ作ったの誰?こんだけのもん作れる官僚がまだ日本に残ってたことに驚愕したわ
 まだまだ捨てたもんじゃないわ」

「先日のアメリカでの講演も今回の談話も日本人として、とても誇らしく感じました。
 この談話に恥じない国民でありたいと思います。 」



どんだけ信者なんだよwwwとツッコミを入れさせて頂こう。




反米を自称する小林よしのりあたりの右翼が
私の期待に応えてくれるものだと思っていたが、微妙な意見を言っている。
安倍談話のわしの評価


私としては「なぜアメリカの戦争犯罪を問わないのだ!ウキー!」と
暴れて欲しかったのだが、所詮は信者が離れてしまった元教祖様といったところか。


他にもネットでたまたま見つけた
「行動保守の最右翼 尊皇攘夷派 『侍蟻 SamuraiAri』」というサイトでも
 安倍談話において、アメリカの歴史観を受忍させられたことについて
 なーんにも文句が言われていない。それでも保守かっつー話だ。



前々から気になっていたのだが、連中にとっての誇りと言うやつは
中国人や韓国人に対して俺のほうが上だと威張りくさるためにだけ存在するもので、
アメリカの言いようにこき使われている現状に対して
怒りを覚えるためのものになっていないんじゃないだろうか?




オバマ大統領が来日したときの歓迎ムードが物凄かった時にも
薄ら寒い何かを感じたが、このままアメリカのペットとして
可愛がられる国家にし続けるのが誇りある日本人の態度というものなのか?


だとしたら、その誇りとやらは
俗に言う奴隷の鎖自慢というものだろう。



米軍ヘリ墜落事故と邦人救出作戦

2015-08-15 00:13:22 | 軍拡
NHKをはじめ、他のメディアでも報道されておきながら、
詳細が明らかにされていない今回の米軍ヘリ墜落事故。



米陸軍参謀総長のオディエルノ大将は12日の記者会見で、
この墜落事故が他国との合同訓練中に起きたと述べている。


とはいえ、その訓練がどのような事態を想定したものなのかは明らかにされていない。


事故にあったヘリは、アメリカ陸軍第160特殊作戦航空連隊、
通称「ナイト・ストーカーズ」に所属するものであることが判明された。


このナイト・ストーカーズは、夜間急襲用の特殊支援部隊で、
一応、要人・米国人救出のために1981年に設立されたということになっているが、
実際には、グレナダ征服作戦をはじめ、イラン・イラク、湾岸、
ユーゴ、アフガン・イラク戦争と
アメリカの戦争に必ず参加している部隊である。



そもそも、彼らの初陣たるグレナダ征服作戦(一般的にはグレナダ侵攻と呼ばれる)は、
宣戦布告なしにアメリカが仕掛けた戦争だった。


当時のグレナダは1975年(!)にイギリスから独立したグレナダが
海外資本と癒着した政府を抵抗勢力が打倒し、革命政権が樹立されるも、
内ゲバ(経済復興に失敗したのが原因)により、内乱が発生していた。


これに対して、民主主義と米国人を守るためというお決まりの台詞
レーガンが先述の通り、宣戦布告なしで約7千の大軍を派兵、占領に成功する。



その後、治安維持の名のもと、
カリブ平和軍(笑)が監視する中、親米政権が樹立された。



一時は、イギリスから独立できたグレナダだが、
現在は、イギリス国王が国家元首になっている。



グレナダの首相は、イギリス国王の代理人であるグレナダ総督によって任命される。
「総督っていつの時代だよ!」という話だが、事実である(汗

与党代表を任命するという慣わしになっているので、
ウィキペディアには、わざわざ「表面的なもの」と書かれているが、
この政治体制は、植民地体制からグレナダが脱却できなかったことの何よりの証左である。



去年、スコットランドの独立運動がニュースになったが、
グレナダもまた、独立に失敗したイギリスの衛星国家になった。


この発端になった戦争に参加したのがナイト・ストーカーズだった。

その後もソマリア内戦でモハメド・アイディド将軍とその側近の捕獲を試みたり、
ハイチの紛争では、攻撃部隊を主要な政府施設に輸送する任務を負っていたり、
ユーゴ紛争では、デルタフォースらによる戦争犯罪者追跡捕獲作戦を支援したり、


パナマ.侵攻直前に現地の刑務所に捕らわれていた米ビジネスマン
(CIA要員だったという説あり)を救出するためにデルタフォースを輸送したり、
その後にマニュエル・ノリエガ将軍の捕獲を試みた作戦を実行したり、


1998年、イラクが 国連の核査察団を拒否した制裁として
米軍が空爆を実施したさいに、撃墜された味方機の捜索救難を担当したり、



思いっきりアメリカの侵略戦争に加担している。



米軍ヘリに同乗していた陸自隊員2名は、いずれも中央即応集団所属の2等陸曹だったらしい。
防衛省は、2人が米陸軍の訓練に「研修」として参加し、訓練を「見学」していたと説明している。

安保法案の一部である自衛隊法改定では、日本人が海外でテロなどに巻き込まれた場合、
自衛隊がその国まで出かけて「救出」活動ができるようになるとあるが、


ナイト・ストーカーズの訓練に参加しているあたり、これは
アメリカが仕掛けた戦争によって混乱した地帯から日本人を救出するための改定
だと見てもさしつかえないのではなかろうか?



少なくとも、安倍がしつっこく主張する日本人救出作戦とやらは、
米英仏侵略トリオが仕掛けた戦争とリンクしたものだと考えて間違いあるまい。


余談だが、ナイト・ストーカーズのアメリカ人救出作戦を見ると、
ノルマントン号事件(英国人だけ救出されて日本人が見殺しにされた海難事故)を思い出す。


大切なのは自国の人間だけ、侵攻を受けるパナマやイラクの民間人は決して助けない。
安倍が述べる「邦人」救出作戦とは、しょせん、この枠内のものだ。


日本人だけさっさと救出して、後はお好きに爆弾を落としてくださいませということ。
米英仏は悪さをしすぎてテロから狙われているが、日本ではまだテロ事件は起きていない。
(地下鉄サリン事件などの例外はあるものの)


しかし、上記のようにアメリカやNATOの侵攻作戦を支援するようになれば、
日本もまた、国内で同様の事件が発生することから逃れられない
だろう。


で、あとは「私はシャルリー」(笑)である。

悪いのはテロリストで、紛争をけしかけている自分たちではないというわけだ。

予言するが、仮に集団的自衛権を行使できるようになり、
その結果、軍や政府に恨みを持つ外国人に国内で事件を起こされた場合、
同権利の容認を主張していた連中は間違いなく自分の責任を問うことなく、
テロに復讐するため、軍を派兵せよと主張するだろう。

本当の美談とは何か (戦前日本の美談は何故こうもしょっぱいのか?)

2015-08-13 22:26:04 | 浅学なる道(コラム)
今夜放送の「奇跡体験!アンビリーバボー」で、
日本人スパイと中国人妻の「感動秘話」とやらが取り上げられていた。


物凄い美談であるかのように語っているのだが、正直、それはどうよと思った。

VTRが語るには、、
この日本人スパイの男性は、表向きは、さる工場の経営者だったが、
裏では偽札を大量に印刷し、それをもって得た軍事物資を日本に横流ししていたらしい。


普通に犯罪だと思うのだが・・・(汗




「お国のために信念を貫き通した!偉い!」みたいに語られているが、
彼が捧げた軍事物資(というより兵器)でアジアの人々が殺されたわけで……



百歩譲って「命令だから仕方なかった」とか「スパイにも人権がある」とか言って、
中国当局の取調べ(映像を見る限りでは拷問)を非難するならまだわかるが、
ヒーローであるかのように美化するのは正直「うわぁ……」と引いてしまった。


まぁ、このスパイについて何も知らないので何とも言えないが、
中国が拷問をしていたとするならば、それはやりすぎであり、訴えもされよう。


とはいえ、偽金づくりと軍事物資の不正売買(というより密輸出?)は
どう考えたって犯罪行為の何物でもなく、美談にするにはちと厳しいと思う。


以前も、戦後右翼の重鎮とも言える瀬島龍三氏をやたらと美化した話を流していたが、
TVタックルの司会であるビートたけし氏の番組だからだろうか?ずいぶんと保守的なことだ。


テレビ東京はテレビ東京で、あの『永遠のゼロ』を再放送していたし、
映画版は先日、日テレが流していた。安倍史観のバーゲンセールである。


安倍とメディアが懇意の仲であることは以前から内外から非難されていたが、
最近のバラエティ番組の質の劣化はちょっと目に余るものがある。


もはや愛国ポルノ!?
空疎な“日本人はスゴい”論連発で大ブームの日本礼賛本トンデモランキング



リテラでも、近年の日本メディアの度を越した自画自賛が批判されている。

そのほうが売れるからと言えばそれまでだが、
単なる商売目的を超えて、売る側のイデオロギーを感じるのは気のせいか?



戦時の日本人の美談と言えば、戦前は中国で反戦活動を行い、
戦後には冤罪でGHQに拘束・拷問を受けた鹿地亘氏を思い出す。


彼が主役のテレビ番組が作られることは絶対にないだろう

本当に勇敢な行為というのは、決して権力層に評価されるものではないのだから。



私としては、本当に偉いのは、
弾圧を受けるのを承知で当時反戦活動を行った人間だと思うのだが、
日本の右翼の中では加地氏は売国奴よばわりされている。



加地氏に限ったことではなく、日本には昔から戦争に反対する人間がいて、
その中には、戦時中にも反戦活動を行い、そのために迫害された人間もいた。


これは国会議事堂の前のデモとはレベルそのものが違う
まさに命がけの反戦運動だった(死亡した人間も多い)。




こうした人たちの多くは共産党党員だったということもあり、
日本の右翼ばかりでなく戦後の主流左翼も半ば自動的に否定的に評価している。


(意外に思われるかも知れないが、戦後の主流左翼に
 神のごとく崇められている丸山眞男などは、その典型だったりする)



これら反戦運動の中には
世界的に有名な人物もメンバーになっているケースもある。


例えば、1932年に開かれたアムステルダム世界反戦大会がそれで、
同大会ではロマン・ロラン、アインシュタイン、宋慶齢、片山潜らが、
日本の中国侵略に反対する極東反戦会議を33年に上海で設けることを提案している。

(宋慶齢=孫文の奥さん
 アインシュタインは翌年、ナチスの迫害から逃れて亡命・渡米する)



片山潜は、当時の日本人の中でもかなり国際的に有名な人物だったが、
この人もやはり共産党党員ということで、大きく取り上げられることは無い。



冷静に考えれば、当時のヨーロッパで最も活躍した文化人の一人である
ロマン・ロランやアルベルト・アインシュタインと協力して満州支配に抵抗した
日本人がいたというのは、相当な美談だと思えるのだが、アカはノーサンキューらしい。



日本の美談に無理がある理由として、
治安維持法で締め付けられていた戦前に、あえて法を破ってまで
反戦運動を行った人間が共産主義者か、それに準じる人しかいなかったというのが大きい。



あるいはクリスチャンか?いずれにせよ売国奴と呼ばれた人物である。
こういう人たちを取り上げると、遠まわしに日本政府の批判をしてしまうことになる。

(というのも、戦後70年、彼ら「売国奴」を逮捕、ひどい場合は
 投獄・拷問、処刑したことに対する賠償を日本政府は行っていないから)


そこで、今日のような微妙なエピソードを美談にするか、
あるいはシベリア抑留やBC級裁判のように日本兵を被害者にできる話にするか、
はたまた戦後まもなく経済を復興させた民間人を取り上げるかのいずれかが選ばれるわけだ。


まぁ、所詮はテレビ番組だから、もはや仕方あるまいで済まされる話でもあるのだけれど、
それならそれで、わざわざバラエティで取り上げたり再放送することもないでしょうという話で、
どうも、作り手側のモラルというか歴史認識も薄れているんじゃないかと心配になってくる次第である。

反核よりも大切なこと

2015-08-10 00:21:35 | 浅学なる道(コラム)
8月9日日曜、長崎で開かれた原爆投下70周年記念式典で、
次の国連総会で核兵器廃絶決議案を提出する意向であることが伝えられた。


恐らく、これは大多数の人間によって好意的に迎えられるニュースになるだろう。

しかし、安倍が言うところの核兵器は北朝鮮や中国の核兵器であり、
決してアメリカやイギリス、フランスの核兵器を意味してはいないだろう。



私は、

日本の反核運動は、これまで「何が悪いか」を問う言及に留まり、
そこから一歩踏み込んだ「誰が悪いか」の追及を控えてきたのではないだろうか?

という意見を先日、述べた。


それは現実ではアメリカや日本、イギリスの指導者層は明らかに、
「世界には良い戦争と悪い戦争、あるいは良い核と悪い核の2種類が存在し、
 自国のそれは前者に値し、敵国のそれは後者に値するのだ」と考えているのに対して、
私たちレフトが単に「核の脅威」や「戦争の残酷さ」を強調し、
一般論のレベルで抗議するだけで終わっていることを危惧しているからである。




長崎の原爆投下に関して言えば、非常に面白い話がある。


広島の原爆がウラニウム爆弾、長崎の原爆がプルトニウム爆弾であることは
ちょっと勉強した人なら誰でも知っていることだろう。


だが「なぜ、わざわざ違うタイプの爆弾が同時期に使われたのか?
ということを知る人はそういないと思う(もしかしたらいるかもしれないけど)。


ネタ晴らしをすると、当時のアメリカは自国が開発した
ウラニウム爆弾とプルトニウム爆弾のどちらが将来の生産対象として
ふさわしいのかを知るために実験も兼ねて二種類の原爆を使用したのである。



長崎の原爆投下作戦を一任されたレスリー・グローヴス将軍は、
開発に4千億ドルもかかった爆縮型爆弾が広島の引き金型爆弾と
同等の効果があることを示したがっていた。


実際の戦闘で新兵器の実験を行うというのは別に特異な発想ではなく、
例えば、一部左翼にも敬愛されている山本五十六も海軍の戦闘機開発の予算を
増やすために、上海空爆を計画・実行し、戦闘機の威力をアピールしたことがある。



今、私はアピールという言葉を書いたが、
まさに近代の科学兵器はアピールと一対のものだった。


哲学者のレイ・チョウは、
「近代科学は表象のテクノロジーだった」と述べている。


非常に大雑把に説明すると、近代の科学は、
小難しい専門知識や理論を知らなくても、
その威力の凄さが大衆に伝わるようにすることが優先されてきた。


コンピュータ・ゲームを例にすれば、わかりやすいと思う。

YouTubeあたりで昔のゲームと今のゲームの映像を比較するだけで、
現在のコンピュータ言語の技術の発展を実感することができるだろう。


同様に、兵器もまた、継続的に生産・使用されるために
その威力が誰にでも伝わるようにすることが求められ、
開発者・軍人たちが特に視覚効果に訴えるよう気にかけるようになった。


ある兵器を実演することで、その兵器の存在意義をアピールするようになった。



ちょっと小難しい話になってしまったが、要するに、
軍がプルトニウム爆弾の威力を証明し、
予算を確保するために長崎にあの原子力爆弾が落とされたのである。



試すだけならまだ良い。長崎の原爆投下は他者に対するアピール、
つまり開発チームの有能さなり兵器の有効さなりを訴えるためのものであった。


プレゼンで報告者がパワーポイントで
いかに自分の主張が正しいのかを説明するあの作業と同じ感覚で
アメリカは日本に原子力爆弾を投下した。



この「誰が悪いか」がハッキリとわかるエピソードを前にして、
キノコ雲の写真や、皮膚がただれた群集の絵をイメージして欲しい。


実験やアピールのために爆弾を都市に落とす、
しかも効果が高いことを期待して落とすという
落とした側の非人間性、人を人とも思わない思想が
あれらの資料からは伝わってこないのである。




それらから伝わってくるのは、「原子爆弾」に対するマイナスイメージであり
「原子爆弾を落とした理由」に対するマイナスイメージではない。



私が、わざわざこのような細かいことを執拗に気にかけるのは、

現在の反核運動に多く見られる傾向が、
原子爆弾を持つこと」に対する反射的な嫌悪感であり、
原子爆弾をなぜ持つのか」に対するものになっていないからである。



以前、ある反核活動家に
「北朝鮮は、米韓の軍事演習の中止を条件に核保有の放棄を提案している。
 逆に言えば、米韓の軍事演習が如何に北朝鮮に軍事的脅威を与えているのかということだ」
と述べたところ、お前は核兵器の保有を正当化するつもりなのかと言われたことがある。


それに対して私は
「アメリカの標的にされる国が核を持つのは自国が侵略される恐れがあるからだ。

 実際、アメリカはベトナム、イラクと嘘の理由で他国の土地を荒らしたにも
 関わらず、非難を受けただけで戦争犯罪で裁かれたことなど一度足りともない。

 このようにアメリカやNATOが野放しになっている状況を変え、
 北朝鮮が核兵器を持たなくても済むようにすることこそが、
 核兵器廃絶のために最も近く、効果が見込まれる手段であるはずだ
」と答えた。


「それは政府がすべきことだ!」という謎の回答で否定されたわけだが、
 ある国が核兵器を持つには、それなりの理由があること、
 その理由に正当性がある場合、持たざるを得なかった原因を解消すること、
 つまり、NATOの中東・アフリカ・アジアに対する軍事干渉に抵抗することが
 核の廃絶につながるという認識を持つことが大事なのだという意見は今も変わらない。
 

「誰が悪いのか」に深く言及しない反核は、結局のところ、
 冒頭で安倍が述べたような軍拡を許す反核、
 北朝鮮や中国、ロシアへの敵視を助長させる反核になってしまうだろう。



少なくとも、核を持った→許されない悪だ!という単純な認識は
核に反対した→この人は正義だ!という単純な認識と表裏一体のものである。


あのキッシンジャーやオバマが反核を唱えただけで好意的に評価されたことは、
反核というものが非常に使い勝手のいいアクセサリーであることを証明したものだと言えよう。


核廃絶を主張するオバマと核の使用準備を表明したプーチンとを対置すれば、
いかにアメリカがロシアに対して意地の悪い攻撃をしていようと、
いかにアメリカがウクライナを事実上の植民地にしていようと、
問答無用で前者が正義で後者が悪ということになってしまう。



実際、全体を見ずに核に対する発言だけを見て、
どちらが悪者かを決める反核・反戦団体は少なくない。


嘘だと思えば、「北朝鮮 反核」あるいは「プーチン 反核」とでも検索をかけると良い。



このような原理主義とでも言うべき人間や団体が、
いかに特定の国に対する軍事的・経済的干渉の正当化に貢献しているかを知るといい。


長々と書いたが、私たちは「核を持つことは悪いことだ」という単純なテーゼではなく、
「なぜこの国は核を持たなければならなかったのか」という疑問を持つべきだ。


それすら、今の日本の言論状況では
「それはロシアが悪だからじゃ!北朝鮮が独裁国家だからじゃ!」といった理解しか
 されないようが気がするが、単純な正義ほど力強い軍拡へのエールはない。


知らず知らずのうちに右翼(というか安倍やオバマ)に都合が良い
アクションをとらないようにするために変わることが今、必要とされている。
そのことに変わりはあるまい。


イギリス、日本の軍拡を支持

2015-08-09 00:47:34 | 軍拡
日本の岸田外相と英国のハモンド外相が8日、東京で対談を行った。

岸田外相は共同記者会見で、国際社会の前に立ちはだかる挑戦を排除するために、
日本は英国と緊密に協力する意向であると発表した。


一方で、ハモンド外相は、米国との同盟関係強化のために
日本の集団的自衛権容認・行使を支持する考えを表した。


つまり、今、話題になっている戦争法案が
日英の平和・安定維持のために必要だと述べたわけである。




他にも、両外相は、来年開催予定の外務・防衛閣僚会議で、
化学、生物兵器に対する防護服などの防衛装備品の共同研究を
促進するための方法について話し合うことも決定した。


加えて、すでに日本はイギリスと
戦闘機用の空対地ミサイル技術の研究プログラムを立ち上げている。



こうしてみると、日英同盟の再現でもしているんじゃないかと思えてくる。


現在、中東・中央アジアで米英仏侵略トリオが
民主化のためだとかテロを倒すためだとか都合をつけて暴れているが、
将来的に、このサークルの中に日本が入るのは十分考えられるだろう。


南シナ海や朝鮮半島における武力衝突(つまり戦争)に、
日本がNATOの一員として参加するのも想像に難くない。


いずれにせよ、アフガン・イラク戦争のプレイヤーであった
イギリスとアメリカが日本の軍拡を望んでいるということが
一体、何を意味しているのかを考えることは決して無益ではあるまい。

ドイツの政界がよくわかっていない伊藤隆氏

2015-08-08 23:23:35 | マスコミ批判
新しい歴史教科書をつくる会の元理事であり、
育鵬社の歴史教科書(笑)の編集会議座長を務める伊藤隆東大名誉教授。


右翼の歴史学者といえば、秦郁彦氏が連想されるが、
秦氏が頻繁に左翼から攻撃される一方で、伊藤氏は特に名指しで批判されない。


というより、あんまり目立っていない(汗



これは、秦氏が一応、研究書(笑)で学問的に論争を仕掛けている一方で、
伊藤氏の場合、右翼雑誌でギャーギャー騒ぐだけだからなのかもしれない。


この方は、気に入らないヤツを何でもかんでも共産主義者にすることが特徴で、
例えば「ドイツと中国が仲が良いのはメルケルが首相だからに違いない、
メルケルは東ドイツ出身だから共産主義者なんだろう」といったことを
今月の『歴史通』で語っているのだが、メルケルはドイツキリスト教民主同盟の党首である。


同政党は西ドイツの政党であり、
6人いた西ドイツ首相のうち、4人はこの政党から輩出されている。

要するに日本で言うところの自民党だ。


反原発に転向したせいでメルケル=左翼と思われがちだが、
彼女は思いっきり保守派の政治家なのである(ギリシャやロシアに対する態度を見よ)


しかも、東ドイツにいたころは共産党の党員ではなかった。
これは、ちょっと調べればすぐにわかることだ。


思うに、あまり言いたくはないが、
メルケル→東ドイツ出身→共産主義者と連想したのではないか?
あるいは東ドイツ国民=共産主義者と安直に捉えたのではないか?


いずれにせよ、とんだ言いがかりである。




ちなみに、つくる会が勝手に仲間割れして勝手に分裂した後に
彼は相棒だったはずの藤岡信勝氏(元東大教授。専門は教育学)を

「藤岡氏というのは、ついこの間までは共産党の人でしたから、
 手法が全く共産党的で、彼にとっては、「新しい歴史教科書」
 の推進運動は闘争の場なのです。」と知ったような口で非難している。


つい最近まで戦友だった人をここまでこき下ろすような人間性を持つ人物に
日本人の誇りとやらを教わってもあんまりピンとこないのは私だけだろうか?




この人のおかしなところは、
南京事件の存在が当時から上層部に知られていたことを証明する日記を発掘した
にも関わらず、南京事件などないと言い張っていたり、史料が大事、事実が大事と
言っておきながら、思いっきり史料によって実証された日本の戦争犯罪を否定したりすることだ。



伊藤氏の理屈では、左翼の歴史学者は理屈重視で史実を無視・軽視するらしいのだが、
近代史に関して言えば、同氏のほうがよっぽど現実を見ていない。



東大には、高橋哲哉氏や小森陽一氏のような左の学者も多くいる一方で、
右の学者も存在していて、それはよく言えばバランスが良いということだが、
比ゆ的に表現すればロマネコンティとヒ素入りワインを売っているようなものだ



仮に酒屋や料理店で、このような真似をすれば即刻営業停止になるが、
大学という教育機関の場合、そのようなお咎めは一切発生しない。


それどころか、伊藤氏は弟子の加藤陽子氏(現東大教授)に
最大限、好意的に自分の功績を評価されていたりと、大目に見てもらっているのだ。


こういうのを見る限り、終戦前後に生まれた左派系学者は、大体、
学生運動を肯定的に評価しているわけだが、私はどうも違うと思えてならない。


その時、学生と対立していた当時の助教授が後の時代でも順調に出世し、
極右のプロパガンダの陣頭に立つことを思えば、とてもじゃないが成功したとは言えないだろう。

被爆70年、今後の課題

2015-08-06 23:55:14 | 浅学なる道(コラム)
赤十字社の報告書によると、2014年の一年間だけで、
広島・長崎の赤十字病院でそれぞれ4657人、6030人の原爆症患者が治療を受けたらしい。


まるでアメリカの罪を忘れていないかのように人体から消えず患者を苛む放射能。

原爆に限らず、ベトナムの枯葉剤、イラクの劣化ウラン弾と、
人体に長期間の障害を負わせる残虐兵器が今も使われ続けている。


韓国の基地内で無断で細菌兵器の実験が行われたことが先日、ニュースになった。
その後の調査によると、少なくとも2年前から黙認されていたそうだ。


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在韓米軍が生物兵器への対応の一環として、生きている炭疽菌だけでなく、
地球上で最も強力な毒素とされるボツリヌスも韓国に事前通知なく持ち込んで
実験したとする疑惑が持ち上がっている。

先月27日、「韓国で初めて炭疽菌の実験を行った」
という在韓米軍の釈明に対する不信も一層増幅されている。


ハンギョレが3日、米国の防衛産業の業界団体ホームページと
米国の軍事メディアなどを通じて確認したところによると、在韓米軍は、
2013年6月から、北朝鮮による生物兵器攻撃に対する防御を目的とし、
ソウル・龍山(ヨンサン)や京畿道・烏山(オサン)など
国内3カ所の米軍基地内の研究室で生物戦への対応実験を行う
「ジュピター(JUPITR、連合在韓米軍のポータルと統合脅威認識)プログラム」
を進めてきたことが明らかになった。

先月27日に問題になった烏山空軍基地内の炭疽菌のサンプルの実験も、
このジュピタープログラムの一環であった。


http://japan.hani.co.kr/arti/politics/20890.html
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こうしてみると、戦後70年とは、アメリカの
大量虐殺兵器の使用が70年間黙認され続けてきた歴史だとも言える。




スプートニクの世論調査によると、
原爆投下についてアメリカが謝罪すべきだと考えている日本人が
全体の6割を占めるようなのだが、この6割の声に日米両政府は応えていない。

(なお、同調査では「わからない」が3割、「謝る必要は無い」が1割を占めている)


それどころか、歴史的に見れば、アメリカ・日本両政府は
被爆者の陳情を無視、運動を妨害し続けてきたのである。原爆投下直後から。



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現時点での日本被団協の課題は何だとお考えか。
この問いに、木戸氏は次のように答えている。

「広島・長崎から70年なんですが、被団協ができたのは1956年です。
1945年から11年後に出来たということになりますね。


その11年間、何をしてたんだ、ということがひとつ、あるわけですが、
それは、GHQが原爆に関する報道を禁止していたんです。



国際赤十字のジュノー博士をはじめとして、
救援のための食糧・医薬品を送って欲しいというお願いが
マッカーサーになされたんですが、拒否されました。


原爆に関する報道が一切禁止され、被爆者の救援も一切行われないようにしました。


たとえば、放射能の被害についても、一切知らされなかった。

だから私たちは爆心地に畑をつくって、
オイモつくったりカボチャつくったりして、それを一杯食べていたんです。


私の言葉で言えば、被爆者は10年間を見捨てられた、遺棄された。
それが被爆者の最初の10年でした。



しかし1954年にビキニ事件が起き、日本で原水爆禁止の波が大きく盛り上がります。
そういう中で「被爆者の話を聞こう」ということになり、
被爆者も原水爆禁止のために、話し始める。
それまで全く見捨てられていた被爆者が、話し始める。

すると、聞く方も涙、語る方も涙。なんと惨たらしい、
原爆というものは何と非人間的なものであるかということで、大変な反響を呼ぶわけです。


そういう中で1956年の8月10日に、
長崎で日本原水爆被害者団体協議会、日本被団が結成されます。
そこで「世界への挨拶」という設立宣言を採択し、世界の人々に訴えました。

「世界に訴えるべきは訴え、国に求めるべきは求める。
そして私たち自らを救うとともに、私たちの体験を通して、人類の危機を救おう」
という呼びかけをしたんです。

本当に、もし再び核戦争が起こったら、人類は滅亡してしまいます。
「再び被爆者をつくるな」というのが、私たちの願いなのです。


今年で被団協結成59年ですが、この間、運動をずっと続けてきました。
広島・長崎に次ぐ第3の核戦争は、どうにか阻止されてきました。

しかし、核兵器はいっぱい残っていますし、国家補償についても、
日本政府はずっと拒否し続けてきた。そういう状況です。」

続きを読む http://jp.sputniknews.com/japan/20150806/706531.html#ixzz3i359teel

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私は原爆投下のみならず、1945年~1956年の期間に日米政府が行った
被爆者への仕打ちに対しても何らかの責任を取るべきだと考える。



被害者を苦しめたのは、原爆症だけでなく、
政府の「忘れろ」という圧力もあったのだ。




こういう状況のなか、現在、アメリカやイギリス、フランスが
テロ対策、民主化など色々と都合をつけて、中東や中央アジアで
民間人を殺害し続けている。彼らに経済制裁など一切ない。ペナルティはゼロだ。



世界平和を思えば、
アメリカのほうがよっぽど脅威である。

(そのお仲間のイギリスやフランスもしかり)



結局、戦後70年(被爆70年)の歴史とは、70年間
アメリカが負うべき責任から逃げ続けてきた歴史だった。



それはアメリカの戦争犯罪を黙認してきた歴史だとも言える。


これまで私たち日本人は、あまりにも寛容だった。
何が悪いかを問いかけ、誰が悪いかを問うのは控えてきた。


これから必要になってくるのは、
アメリカ(英米仏侵略トリオ)の暴走を止める運動だと思う。


単に「戦争反対」、「核反対」と叫ぶだけの運動から脱皮して
より具体的にアメリカの戦争犯罪の責任を追及する運動へと変わらなければならない。


少なくとも私はそう感じる。

感想「櫻井翔くん&池上彰さんの教科書で学べない戦争」

2015-08-04 23:31:36 | マスコミ批判
池上彰氏にしては、よく出来た番組だったと思う。
嵐の櫻井くんが出演してくれたおかげか?


とおどけても何なので真面目に感想を述べると、
今のテレビ局で出来る最大限の反戦番組といった印象を受けた。


前半は、軍歌や映画などの戦時のプロパガンダを取り上げ、
後半はラパウル海戦などの南太平洋での海戦を中心に戦争を振り返っていた。


その際、大日本帝国の核開発計画に触れるなど、かなり意欲的な企画も盛り込んでいた。
恐らく、本番組を担当した斉山嘉伸プロデューサーの貢献によるものだと思われる。



この番組を見ても、特に右翼的見解になることはないだろうし、
むしろ、旧日本軍上層部の無謀……というより無能な一面を強調したVTRを見て、
もうあんな戦争は起こさせんぞ!集団的自衛権なんてまっぴらじゃ!と思う人が増えたはず。


櫻井君が出演していることもあり、視聴率はかなりあったのではないだろうか?
総じて、右翼が泣いて悔しがるクォリティだった。斉山Pに感謝。





さて、ここからは文句を書くが、上記のように評価される点もあった一方で、
全体的には、永遠の0・池上バージョンと言う出来だった。


映画『永遠の0』のどのあたりが問題なのかは、リテラが詳しく説明している。
何度でも言おう 『永遠の0』は反戦作品じゃない、平和ボケの戦争賛美ファンタジーだ!


簡単に説明すると、この映画の致命的な弱点は日本兵だけがクローズアップされ、
彼らに占領され、抵抗したために惨殺されたアジア人の姿が全く映っていない点にある。


さすがに今日の番組は『永遠の0』よりはマシだったが、
それでも、インドネシアに取材に行ったわりには、現地で実施された
強制労働(「ロームシャ」という言葉がインドネシア語になっている)や
慰安婦(東南アジアの住民にも慰安婦にされた人間が多々存在する)については完全無視だ。


他にも、戦争末期では、旧日本軍の退却と平行して、
現地のスパイ&ゲリラ狩りが実行されたのだが、これは文字通りの皆殺しだった。

フィリピンを例にすれば、ロスバニオスなどにおいて、
現地住民を教会に連行し、閉じ込め、焼き殺しているのだが、この時の加害兵には
本日の番組でも若干ふれたガダルカナル島の戦いで生き残った人間もいたりする。


こういう兵士が行った惨殺には全く触れないまま、
無能な上官に消耗品として利用されたゼロ戦パイロットを悼んでいたわけである。



もちろん、動員された兵士を悼むことも大事なことなのだが、
池上の他の番組の説明(東京裁判や慰安婦、靖国等の解説)とあわせてこの番組を見ると、
兵士を被害者として悲劇的に演出することで、
彼らの加害者としての側面を描かせまいとする池上史観
が現れてくる。


軍人=被害者だから、戦後に開かれたA級・BC級裁判は勝者の裁きになり、
靖国神社は兵士を追悼する神聖なる神社になり、
日本の意図を「理解」してもらうのが日本外交の課題になるのである。




あくまで被害者は日本人だけ……という意識がそこに存在する。
当然、東南アジアにも日本の戦争犯罪の被害者たちを追悼する施設があるのだが、
そこにいって黙祷を捧げたシーンは残念ながらコンマ1秒すらなかった。


とはいえ、日本人の遺骨問題も解決されるべき問題で、
わざわざニューギニアまで飛んで暑い中、穴を掘って骨を探した櫻井君の姿には
感動したし、彼の誠意までギャーギャーけちをつけてはいけないだろう。


そもそも、櫻井くんに番組内容に干渉する権利はないはずだし。
斉山Pも視聴者がキレないギリギリのレベルでこの番組を作ったのだと思う。

海外取材を行った製作スタッフにも労いの言葉をかけたい。


問題は、ある番組では左翼的な発言をしてプロデューサーにすりより、
また別の番組では思いっきり右翼的な解説をさも中立意見のように語る某人だけだ。



こういう輩を巷では佐藤優現象と呼ぶらしいのだが、
私は今日から、これをイケガミズムと呼ぶことにしたい。



なお、某人の右翼的番組に対するツッコミは、ここで少しだけ読める。

なぜ? リベラルの星・池上彰が韓国特番でネトウヨ、嫌韓本そのままのヘイトデマ解説