時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

もう一つの世界は可能か?

2013-04-03 23:58:52 | 反共左翼
http://members.jcom.home.ne.jp/072286711/Living15.html

加藤哲郎はアントニオ・ネグリが大好きなようで、サイトでも
「もう一つの世界は可能だ!」を紹介しているのですが、
加藤のような男がシンパになってるようじゃ無理でしょう。

というわけで、いつもの加藤語録。

重村智計さん、高世仁さん、萩原遼さんら
言葉の正しい意味でのジャーナリストたちの努力で、
北朝鮮「政治犯収容所」の内実が次々に明るみに出てきました。


言うまでもなく、萩原は朝鮮学校への無償教育の除外という名目で
それによる在日朝鮮人家庭への経済負担による生徒数の減少、
そして朝鮮学校の経営破たんをもくろむ物凄い糞ジジィです。

※無償教育除外は国際人権規約、子どもの権利条約、ならびに
憲法にも抵触するあからさまな人権侵害です。
北朝鮮の人権侵害には文句を言うくせに
自分たちが今堂々とやっている行為には平然としている加藤って一体……

重村は金正日死亡説を堂々と語った恥ずかしい経歴の方だし、
高世だって北朝鮮にルーツを持つ在日朝鮮人の中では、
日本政府に媚びた御用ジャーナリストで有名なのに、
天才政治学者様の加藤哲郎はなぜこうも絶賛できるのでしょう。

北朝鮮に対して中立的な立場で語っている吉田康彦先生の
「北朝鮮」再考のための60章や高文研の編集者である梅田正巳さんの
「北朝鮮の脅威と集団的自衛権」等を読むと、

如何に私たちが普段接する北朝鮮の情報が
民主的に制限されているかがよくわかります。


森達也さんが「臨終メディア」で、
国家による言論統制がされない社会は自由のある社会というわけでは
なく、権力が監視する必要がないほど反対意見を言わないだけにすぎない

と語っていたが、北朝鮮バッシングで賑わっているこの国を
見ると、まさしくその通りだなと実感してしまう。

重村にせよ萩原にせよ、北朝鮮を悪の枢軸に仕立て上げるお手伝いを
した連中であって、決して経済制裁をくらって憤っている国民のために
頑張っているわけではありません。

戦前の日本がそうであったように、独裁者が治める国の国民というのは
案外、忠誠心が高いもので、これはスターリン政権時のソ連もそうでした。

朝鮮戦争以来、ただの一度もよその国に侵略軍を送ったことがない
北朝鮮より、あれやこれやと悪の国家を演出してリビアやシリアの
内部にいるテロ組織を支援し、場合によっては自ら空爆を行うアメリカや
イギリス、韓国のほうがよっぽど野蛮だと思うのは気のせいだろうか。

こういう国家を相手にすれば、こんな奴らに屈してたまるかと思う
人が相当数いるのは容易に想像できるんじゃないでしょうか・・・

そもそも脱北者にしたって経済的理由で逃れる人が大半で、
政治的理由で逃げる人の割合は小さいです。

しかも、中国との国境はわりと楽なようで、中国に出稼ぎに行って
戻ってくるというのは黙認されているわけです。
鉄のカーテンを連想させる報道のどこが正しいジャーナリズムなの?

本当のジャーナリストって、そういう地獄絵図を演出せずとも
北朝鮮の問題を指摘できる人をいうんじゃないでしょうか?
(この件では前述の吉田さんを強く推します)

一般的に見れば極右にあたるだろう報道者を正しいジャーナリストと
称し、バッシングに興じる様は、Willや正論の信者と変わりありません。

っていうか、筆者はてっきり加藤は極右だと勘違いしてましたしね。

自衛隊の海外派遣・有事立法・イラク派兵の流れは、
日本国憲法の枠組みを大きく踏み出し、「帝国」アメリカの同盟軍として、
世界のマルチチュードに対峙する方向に向かっています。


わざわざネグリの用語を使うあたり、かぶれてんなぁと思いますが、
帝国アメリカの片棒を担いでいたのは他ならぬ加藤です。
えー、そりゃーもう、桜井よし子をはじめとする極右と一緒に
北朝鮮を悪の枢軸に仕立てるのに一生懸命じゃないですか。

慰安婦をはじめとした戦前日本の被害者からしてみれば、
それも在日北朝鮮人の被害者からしてみれば、加藤のような男を、
歴史問題に真摯な態度を見せる共産党を悪党よばわりして
櫻井をはじめとする捏造史観の人間を「さん」付けで
仲良くしている男に対して、連帯しようと思うでしょうかねぇ?

まー、歴史問題に対する姿勢から察するにこいつも佐藤優のように、
相手に応じてコロコロ自分の意見や態度を変えて接するようですけど。


要するに加藤は既存の共産主義勢力にアレルギー反応を示して
暴れているだけなんですよね。そこが世界の左派団体と決定的に違う点。

「ソ連の崩壊は資本主義から離脱して社会主義へという
 流れそのものがなくなったということではありません。
 
 ソ連の失敗からも教訓をくみとって、新しい形で社会主義をめざそうという
 流れが、一九九〇年代に中国やベトナムで始まったことは、
 二十一世紀の世界に大きな影響をおよぼす重要な意義をもちます」

という時代錯誤のノスタルジアです(なぜか北朝鮮とキューバは出てきません)


上のコメントなんか、その典型的な例で何とかして社会主義陣営を否定
しようと必死です。これは2003年の不破哲三さんの講演にケチつけてる
文章なのですが、ここで不破さんが言っている新しい形とは市場主義を
取り入れた社会主義のことです。実際、これは連日の報道でも明らかな
ように、政治的には依然社会主義国家なのですから時代錯誤でも何でもない。

北朝鮮やキューバは経済的には元来の社会主義方式を取っているのですから
この話に出てこないのは当然です(ちなみに日本の共産党はキューバとは仲良し)

また、ベネズエラのように選挙を通じて極めて社会主義型の
制度を取り入れた国家も誕生しています。ユーラシア型の
社会主義はいざ知らず、アラブ型や南米型の社会主義は
未だ健在ですし、過去の教訓を学び、新しい国づくりが始まる
可能性は、大いにあるだろうと思います。

さて、このコメントで凄い部分は「なぜか北朝鮮とキューバは出てきません」
という箇所。当時、この国はアメリカに悪の枢軸国よばわりされていた
のですが(キューバは今も)、加藤は帝国とか言いながら、ばっちり
アメリカと同じ見解を取っているんですよね。

原水禁のような反共非核団体にも言えるのですが、
こいつらって口では反米のポーズを取っていますが実際には
イランと北朝鮮をバッシングしているというアメリカにとっては
朋友のようなことをしています
。実は仲良しなんじゃない?

加藤はアメリカが演出したリビア似非革命も絶賛してますし、
もうここまで来るとこいつのヒューマニズムってアメリカの
手のひらでコロコロ転がされているような気がしてなりません。
(共産党は一応、後日の状態も報道して批判してたぞ!)

リビア、イラク、アフガニスタン、キューバ。
いずれも反米陣営でありましたし、アフリカや南米、中東を主に
先進国に抗う動きというのは実は世界規模で見ると多数派です。

数だけ見れば多数派だけれど政治的にも経済的にも少数派なため、
第二次世界大戦後も犠牲を強いられてきた地域です。

こういう人たちが資本主義にあらがうイデオロギーとして
依存したのがマルクス主義であって、当然そういう周辺地域は
政情が安定しないから、血を見ることも多々あることです。

そして、そういう惨劇はフィリピンやインドネシア、インド、
韓国、南アメリカをはじめとした資本主義陣営でも見られたことで、
何も社会主義国にのみ起こりうる現象ではありません。

むしろ、発展途上国に見られる現象として見るべきです。
こういう暴力が絶えない地域で抗う人たちにとって
加藤の言う「永続民主主義論」と格好つけてはいるが、
実際には金持ち国家のインテリ視点の正義感は受け入れられないでしょう。

というか、加藤自身が彼らと手を切ると思います。
実際、長らく軍事独裁政権で苦しんでいたベネズエラが
社会主義国家として復活した際に、加藤は北朝鮮の核を認めたから
こいつらも悪だとバッシングしましたからね。ちなみに
ベネズエラもアメリカの外国資本に長らく自国の富を
収奪されていたので、思いっきり反米国家です(これはキューバも同じ)

要するに、世界規模でみると、
未だに途上国では反米=共産なのです。


じゃあ、こういう地域の市民相手に加藤が仲良くできるのか?

どう考えてもベネズエラの国民と加藤が手を取り合い
平和への道を進むのはありえないでしょう。
(そういえば加藤はアメリカの大学でも働いていたなあ)

こうしてみると、加藤にとっての反米って反共よりは薄いイデオロギーで、
口では対立してみせても実際には支援し、される間柄なのです。

同じ理屈で反保守よりも反共のほうが濃いイデオロギーなので、
場合によっては手を取り合って応援しあう仲になっているのだと思います。

つまり、優先順位→反共>反米、反共>反保守ってわけ。


はっきり言って、加藤は右翼の友達にすぎませんから、
どんなに絶賛しても世界の反米の友達にはなれないでしょうね。

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