時事解説「ディストピア」

ロシア、イラン、中国等の海外ニュースサイトの記事を紹介します。国内政治、メディア批判の記事もあります。

與那覇潤氏の著作について

2014-05-31 22:48:00 | 歴史全般
今日、本屋に立ち寄ってみたところ、
一応、歴史家かもしれない與那覇潤氏の「中国化する日本」が
文春文庫として売られていた。こんな本が文庫化かぁ…さすが文春。



POPに「東大生協でランキング1位」という文字が…気のせいか?


仮にこんな本(大事なので二度言う)がよく読まれるなら
世も末だなぁ・・・もっとも、マクニールの『世界史』が
東大・早稲田・慶応の文庫ランキング1位になるくらいだからなぁ…


與那覇氏の著作の致命的な問題点は、
先行研究を恣意的に歪めて紹介するところにある。


この点は、下記サイトで詳しく書かれているので参照してほしい。

http://watashinim.exblog.jp/18496216


一例だけ挙げると、同化政策の一環として創氏改名を行ったと
主張する水野直樹氏の著作が「同化政策ではなかった」という
全く逆の意見を述べたものとして、引用されている。



以前、「戦友を殺されているのだから報復で中国人を虐殺しても
しかたない」という意味で書かれていたはずの陣中日誌の文章を
「中国人を殺すのもほどほどにしとけよ」という意味だとして説明する本を
読んで、腰が抜けそうになったが、与那覇氏もこの手の類で、
出典先の文章を都合よく解釈し、まったく別の主張を叫び、
「~氏も言っている」「学会の常識」とみなして正当化している。



私は文春だから怪しいと思って手をつけなかったが、
少なくともこの数年で同書を「すげー!」とペラペラめくっている
東大生がそれなりにいるのだろう。凄いな……うん……


ツチノコが存在するのは学会の常識
と生物学者が言っているようなものなのだが……




売名行為がウマイ人だと、簡単に歴史家になれてしまうらしい。
今の大学(少なくともアメリカ研究では)、血が滲むような思いで
良質な論文をいくつも発表しても、なかなか専任講師になれないのだが……



最新の画像もっと見る