時事解説「ディストピア」

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都知事選、何がいけなかったのか

2016-08-01 00:32:17 | 日本政治
私は2週間ほど前の記事にこう書きました。

「まぁ、増田はいまいちカリスマというか「こいつ誰?」感が凄いので、
 都民の多くが有名人に投票しようとするならば話は別だが、そこまで馬鹿だとも思えない。」


まぁ・・・・・・まぁね。

なんなんでしょうね。
こういう「有名だから」「女性だから」といった安易な理由で投票してしまうのって。


そこまで女性の都知事というのが凄いことなのでしょうか?

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イギリス人の大多数が、核兵器の使用を支持



新たな世論調査の結果、イギリスでは国民の大半が、
核兵器の使用という同国のメイ新首相の提案を支持していることが明らかになりました。

IRIB通信によりますと、イギリスの世論調査会社YouGovによる最近の調査で、回答者の59%が、
自分が首相だったとしてもこの決定を下しただろうとし、66%がこの決定を支持するとしています。

メイ首相は最近、同国議会において、
「多数の人々が殺害されるとしても、核兵器の発射ボタンを押す用意がある」と述べ、
同国の国会議員にも、核兵器システム・トライデントの改良を支持するよう求めました。

トライデントは、1980年代のサッチャー首相時代に、
イギリスの国家安全に対する最も危険な脅威を制御し、人々を救う目的で、
また他の兵器では実施できない防衛を行うために設置されました。


メイ首相は、好戦主義者であり
戦争を支持する立場をとっていることで知られています。


メイ首相は、保守党の党首だった2003年に、
アメリカとイギリスによるイラク攻撃に賛成票を投じています。


http://parstoday.com/ja/news/world-i13639
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メイ首相に限らず、ヒラリーに朴槿恵、はたまたサラ・ペイリンにメルケル、そしてサッチャーと
有名な女性の政治家に限ってやたらと血なまぐさいというか好戦的で、ちっともリベラルではない。

それは小池ゆり子にしてもそうなのですが、
まぁ、結局、無党派層(政治に無知な層)に対して
中立派のクリーンな政治家だという偽のイメージを刷り込んで勝ったということなのでしょうね。
(実際はネオナチや在特会と結びつきの有る超々極右のレイシストなのですが・・・)


ただ、今回、小池が選ばれたのは小池自身のプロモ活動が上手くいったことに加えて、
究極的な所では鳥越俊太郎という倒しやすい雑魚キャラが対抗軸だったからだと思います。

保守からは小池と増田が出馬し、革新からは鳥越が出たわけですが、
あまりにも抵抗勢力として力が足りなかった。宇都宮健児氏なら勝てていたと思います。
(まぁ、都民のあのノリを見る限り、石田純一氏でも勝てていたかもしれないけど)

※追記

 こう安易に宇都宮氏なら勝てたと書きましたが、それでも負けていたかもしれません。
 
 というのも、都民は都議会選挙や衆・参院選において、それなりに野党候補者を選んでいますし、
 実際、先の衆院選にせよ参院選にせよ全国で最も共産党員を当選させたのは都民なのですが、
 都において複数の人間を選ぶこれらの選挙と比べて都知事選挙は1人しか選ばれないわけです。

 1人しか選ばれないとするならば、数の上で保守派のほうが勝っているわけですから
 まぁ、保守的な人物が選ばれるのも無理がないかなと。それでも小池はありえないですけどね。

 また、中立や反腐敗を気取っている無党派層は自分たちの選択に責任を感じてほしいですね。
 右でもなく左でもなくと賢しらな態度を取りながら、最も右の人間を選んでしまったわけですから。

※追記終わり


では、なぜ宇都宮氏が出馬できなかったのか?

前回の知事選では宇都宮氏が共産と社民の推薦で立候補していたこと、
そして今回、民進・共産・社民の推薦で氏が断念し代わりに鳥越が出馬したことを素直に読み取れば、
もともと左右混合政党であった民主党と改憲派であり軍拡派である極右政党の維新の党が合流して出来た
民進党が宇都宮氏や石田純一氏のような典型的な左派系運動家を推すのに躊躇したからでしょう。


ですから、本来なら鳥越よりも勝てる可能性のあった人物二人を出馬すらさせず、
民進党でも納得できるレベルの反自民党の人間を送り出した。結果はご覧の通りです。


去年頃からオール沖縄を皮切りに、野党連合がもてはやされていますが、それは裏返せば
民進党のような極右政治家が混じっている党でも許せるレベルの人間しか送り出せないことを意味する。


鳥越俊太郎のような左のようなそうでないような微妙な思想の持主しか出場を許されないわけですから、
戦う前から非常に倒しやすい敵を用意してやるようなもの。プレゼント以外の何物でもありません。


何十年も前から「前衛」という言葉が否定されていますが、
やはり私は野党が連合するさいには力の強い政党に乗っ取られないように
比較的小さな政党が手綱を握っていかなければならないと思います。



そういう意味で現在、共産党が熱中している連合戦術は必ず壁に当たりますし、
実際、先の参院選にせよ、今回の都知事選にせよ、思った以上に上手くいっていないわけです。
(もちろん、たった2回の結果をもとに断言はできませんが、
 少なくとも野党連合の危険性については、もっと慎重に論じあうべきだと私は思います。)

また数年後には知事選があるわけですが、
その時は今度こそ宇都宮氏を全面的に応援してもらいたいですね。