にざかな酒店

我が龍神第二話

というわけで、割とアバウトな世界設定の現れる第二話です。
だいたいのイメージ、という感じで。

思わぬ追っ手のせいで、予定がだいぶ変更された。
「東側にはしってしまったから、向こうのワープが使えんな…ミルファーナ側にでるか」
みるふぁーな?とサラが首を傾げる。
ああ、さすがに抱えられてただけだから疲れてないようだな。
さして重い方ではないとはいえ、さすがに大人を抱えるのは俺も腕が痛かったぞ。
走りすぎの足の痛さは割と早く回復したが。
「レメティーナ人とフーリンカ人は存在を隠そうとしてるが、本当はこの大陸はだいたい三国でできているんだ。当然ならわなかっただろうが」
「化学の国…でしょう?」
知ってるのか。なら、こいつはだいぶ上の方だろうか。とまるで心を読んだかのようにサラが弁明した。
「いやいや、友達がミルファーナ人だったんだよ。お母さんがレメティーナ人だったからたまたまレメティーナで学校通ってたみたい。そのときは化学が何かって詳しく聞かなかったんだけど…」
まだレメティーナとフーリンカは魔法を使う国で、自然信仰なんかも根深く残っている。
「化学が何かと言われても説明は難しいがな。まあ、解りやすいのが、人工的な人体改造とかか」
「ええー…」
「まあ、それは特殊な例か。まあ、動物を研究して人体に効く薬を開発したりもしてる、後は科学、字が違うんだが、乗り物を開発したりだな」
「で、なんで存在を隠されてるの?」
「ないことにしたいから、だろう。人間は愚かだからな。隠せばないことにされると思っている。」
肥大した科学の代償の問題だが。
ところで、サラの行き先は当然ミルファーナではなかったろうが、一応聞いてみる。
「お前は行き先はフーリンカだったろう」
「ですよ…」
思った通りの顔色だ。
「ミルファーナを経由しても一応フーリンカには行けるはずだ。俺の知ってる科学者がワープゲート開発者だからな」
「わーぷ…何それ」
ある一定のところから、ある一定のところまで自動で送ってくれる機械だ。と解説した。
「何それ!?そんなのあるの」
「ただし、設置場所にいろいろと条件が加算されて、結局不便なところしか使えない」
「ううん…連れてってっていったの、私だしなあ…」
「悪いな。つかえんで」
「う、うう…この際だからお願いするよ!できればフーリンカ側のがいいってだけで、逃げられれば問題なかったんだから」
そうか、と俺はうなずいた。
…ミルファーナの科学者、たいがい信用できない奴なんだが。黙っていよう。
そして、ミルファーナ側は雨が多くて、あまり気候的によろしくない。消耗度合いのはかられるところだ。そして案の定、夕方は雨のなか進む事になったのだった。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「ネタ、小説」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事