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春愁

2011年03月26日 | Weblog
 蕪村の句、「愁いつつ岡に登れば花茨」

 この句の季語「花茨」は夏ですが、私は桜が開花するこの時期、暖かい田野を散策するとき、「春愁(しゅんしゅう)」という語句が脳裏に浮かび、同時に蕪村のこの句が頭に浮かんでしまいます。
 他のブログに「胸に憂いを秘めつつ、この愁いとは何か具体的なものではなく、「恋に恋する」といった漠然とした青春期特有の憧憬であり、哀感であろう)という感想がありましたが、私には、恋とかではなく、多分、蕪村の親しい友人が亡くなって、この友人のことを考えながらその心境を記した、という思いがいたします。
 蕪村は青春の俳人と言われますが、色恋の詩を詩っているでしょうか。蕪村の句は青春の若々しさに満ちてはいますが、もっと人生そのものを見つめているように感じます。

 ついでに、蕪村の好きな俳句をもう一句
「いかのぼりきのうの空のありどころ」
 この句は、いかにもやさしい生活の言葉でだけで、きのうと今日という時間の流れと、きのうと今日の青い青い空という永遠の空間を、生活の雑多な約束事に追われてはいても、これらのすべてを超えたところに現生があるのだ、という感覚を巧みに表現した傑作だと思います。
 
 さて本論「春愁」に入ります。この語は春のけだるい日、空は明るく、暖かく穏やかな日に、なぜか感じる淡い愁いを表しています。
 なぜ愁いを感じるのか。三寒四温という言葉があります。春は暖かい日と寒い日が繰り返し繰り返し交代しながら、桜が咲き、次第に夏に近づいていきます。春愁はこの暖かい日に感じるわけですが、その時、昨日の寒さも自然に思い出します。昨日のような寒い日に親しい人が亡くなった、もう少し生存していれば、今日のような暖かい思いをしたであろうに、本当に残念だ、という思い、それが、愁いとして感じられるのに違いないと思います。

 東北大震災に際し、多くの亡くなられた方々に哀悼の念を表します。  2011/3/26
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