中国西安で奮闘する大学教師Mの日々

日本人教員として中国の陝西省西安市の大学生・大学院生に対し、「日本文化・社会」や「卒業論文」などを教えています。

万歳! 上海市内のスピーチコンテストで初の受賞!!

2013年11月02日 23時01分32秒 | 中国での外教職に関わること
本日は上海市内で日本語を学ぶ大学生達が参加するスピーチコンテストがありました。
今回の場所は上海理工大学で、上海市内の計18校が参加しました。
各大学から一名選ばれた選手たちが参加し、スピーチを競いました。

なお、今回の大会の名前は、上海市大学生日語演講比賽といいます。
毎年上海で開催されている歴史ある大会で、今回で26回目を数えます。
主催は①上海教育国際協会、②京都外国語大学で、その他協賛として各著名企業が10数社ありました。

御存知の通り、上海や北京は中国でも著名な大学が集まる地域で注目度もレベルも高いのが特徴です。
実際、例年の大会では「日本人と変わらないじゃん」と感じさせる中国人学習者も珍しくありません。

このような大会に私の大学も毎年参加してきましたが、これまで優勝はおろか入賞も一度もありませんでした。
もちろん、毎回その度に先生方と学生が頑張ってきたのはもちろんなのですが…
そんな結果を繰り返す中、知らずの間に先生も学生も「我が校の入賞は難しい」との感情が広がってきていたそうです。
また、大会に向けた準備も大学の協力体制は上手に築けておらず、バラバラ感が否めませんでした。

こうした背景が重なり、我が校ではスピーチ大会には出るものの、いつも不完全燃焼が続いていました。


この大学に来て以来、この状態を何とか変えたいと思い、先生方との協力や学生指導の見直しを可能な限り実施してきました。
しかし、着任初年度・次年度はなかなか成果がでないまま時間だけが過ぎ、毎回悔しい思いをしてきたのが事実です。
「一体、どうしたらこの状況を打開できるのだろう」と本気で悩んだこともありました。


今回はスピーチ大会への出場が決まった後、私は以下のことを徹底することにしました。

①原稿から発音指導、質疑応答まで私が全て責任を持って指導すること(バラバラに指導しない)
②原稿を作る際に学生と何度も相談機会を設け、他の先生の御意見も取り入れ、原稿づくりにこだわる
③一回の指導で沢山指示をせず、一回の指導では一番直したいことを一つ確実に直す(確実に成長させる)
④スピーチがある程度上手になってから、よい厳しい意見を他の先生からもらい、再修正して完璧に(自信をなくさせない為)
⑤学生の良いと思ったところ、成長したところをほめて育てることを重視
⑥最後は学生を信じて、思い切り表現できるような言葉をかける
⑦後輩の学年にも積極的に宣伝し試合に足を運んでもらい、刺激を受けてもらう

この二週間はこの指導が一つの仕事で、頭はこのことである意味占領されていました。
何より指導をした学生は本当によく頑張ったと思います。

そして大会当日、同学年、後輩の学生達は休みにも関わらず足を運んでくれました。
中には3時間ほどかけて参加してくれた学生達もいました。

そして、肝心の指導をした学生のスピーチは準備した内容がきちんと反映された成果が出ていました。
その時点で私は「もし結果が思わしくなくても、これは全力で褒めてあげよう」と考えていました。

最後の結果発表、この学生は大会で二位となり、我が校初の入賞者となりました。
(あとで聞いた話では、今年は三名の選手が最優秀賞で、同時優勝者となっていたそうです。11月1日付)
応援に来ていた学生はもちろん、私も同時に「よっしゃ!!」と、つい大声で叫んでしまいました。



ちょうど前にお座りだった他校の先生も「おめでとうございます。私もあの学生はよく出来たと思いました」と声をかけて下さいました。
また、今回の会場には私のブログの「読者」という先生もいらして、声をかけて下さいました。
前回の済南でもそうでしたが、こうした「読者」の方に声をかけていただけると何だか恐縮します(苦笑)


今回の結果はスピーチをした学生はもちろん、会場に来てくれた後輩にも引き継がれていくと思います。
実際、試合の後、二年生の学生は「先生、良い機会を紹介してくれてありがとうございました。私は優勝を目指します!」とメールをくれ、いい刺激を受けた様子が伝わってきました。

今回はあくまでも二位、次の目標はもちろん優勝です。
私はもっとも重要なのは一度勝つことではなく、それを連続することだと思っています。
そのためにも、また新しい課題を見つけ、次の一歩を皆で踏み出すつもりです。





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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
確かに・・・ (セリーヌ)
2013-11-06 12:14:43
勝つ習慣を体得するって、大事かなと私も思います。
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セリーヌさんへ (M)
2013-11-07 01:33:21
そうですね、続けて結果を出していくことが大切ですね。そのためにはまだまだ課題がありますが、一歩一歩進んでいくつもりです。
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おめでとうございます (クローバー)
2013-11-07 19:24:17
学生を褒めるに当たっては「昨日まではできなかった〇〇が、今日はできるようになりましたね」という積み重ねが大切なのかなと思います。それを実践され、さらに結果もお出しになったM先生の力量には脱帽です。昨年までの教え子さんに「私も今年のようなご指導を頂きたかったです」なんて思われてしまうかもしれませんね。
おめでとうございます。
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おめでとうございます! (ソンキョウ)
2013-11-10 00:06:41
よっしゃ、できた!!!ってゆう楽しさを味わうことができるのも大切な思い出ですよね。
先生から教えてくれたのが、言語だけじゃなくて、「絆」を大切にすることも。。。。
ありがとうございます。
先生、続けて頑張りましょう!(笑)
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クローバーさんへ ()
2013-11-10 17:12:11
コメントありがとうございました。おっしゃる通り、どのように褒めるのかが本当に重要だと感じています。学習の動機づけをいかに行うかはまだ私の課題ですが、色々試行錯誤しているところです。
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ソンキョウさんへ ()
2013-11-10 17:14:46
久しぶり、元気ですか?
阜陽での生活は随分と前に感じますが、当時は未熟ながらも一生懸命やっていた姿勢をきちんと見てくれていたのがかなり嬉しいです。

ところでブログは最近書かないの?
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