私図書館屋が子どもの頃過ごした地域に、M菓子店がありました。
菓子店といっても製造・販売のうち製造が中心だったので菓子工場といっていいかもしれません。
ここには沢山の思い出があります。
1)くじ引き
私図書館屋が4~5歳の頃、父に連れられてM菓子店で開かれた、地域のくじ引き大会に行きました。当時M菓子店はこの辺りで最も大きな家だったのです。お茶と最中を食べながら順番にくじを引くのですが、自分の順番になる頃には私図書館屋はもう眠くなっていました。ボーとなりながらくじを引き役員の人に渡すと、なんと「電気釜」が当たったのです(何等賞かは忘れました・・・)。
その後父は宴会に出席し私図書館屋は父の膝でウトウト・・・・・・・・・・・・・・・って熟睡ですね。くじに当たったかどうかすら夢なのか現実なのか判然とせず、その後しばらく悩んだもんでした(でもよく考えたらその電気釜のご飯食べていたんですがね)。
2)「はたんきょ」採り
小学校低学年のころは、上級生に連れられてM菓子店の隣にある斜面(下の写真で右手側)にはたんきょの木があり、季節になると美味しい実を付けました。それを狙って採りに行くのです。え?盗りにの間違いかって?まあ、子どもですから生えている木の実はみんなのもですからね。そのわりに見つかると追いかけられましたが・・・・。
3)夜逃げ
そんな羽振りのよかったM菓子店に異変がおきたのは私図書館屋が小学校高学年の頃でした。ある日忽然とM菓子店の人たちが消えてしまったのです。のちのちの廃屋探険で判ったのですが、冷蔵庫や布団、衣類はほとんど残っていましたから、着の身着のままで夜逃げしたのでしょう。事情は今も判りません。
4)廃屋探険
夜逃げの後に残るのは、大人だと借金でしょうが、子どもには関係ない。なにせその辺りで一番大きな家が突然空家になったのですから、探険しかない。最初はまだ大きな据付型冷蔵庫や箪笥、布団、衣類などが残っていましたから、探険の材料は沢山あるわけです。と書きながら当時の風景を思い出していたら、1階の奥と2階にあったはずの菓子製造用の機械を見た記憶がありません。それに2階に上がる階段が壊されていました。
きっと債権者たちがお金になるような物品を処分したのでしょう。それとも夜逃げではなく単なる引越しっだたのかしら?????そうだとしたらゴメンナサイ。
写真はそれからさらに時間がたった頃のもの。この建物が工場兼販売窓口で、左側に住居用の建物がありました。
5)ガラス割り
廃屋になってから探険以外の思い出といえばガラス割りです。ある日ひまだったので遊び仲間のM野くんと二人で廃屋に残っていた窓ガラスを石で次々割っていったのです。物を壊す快感!!とでも言うのでしょか。廃屋だから誰も怒らないし。甘かったです。
その日の内に学校に通報され、親ともども呼び出しを食らいました。
それはそれは怒られましたねぇ。当時は理不尽に思いましたが(今でも思ってます。壁を蹴り抜き、家具を2階から投げ、布団や衣類で焚き火したK藤さんたちは何のお咎めもなかったのですから・・・って言い訳かも)。
6)子犬
最後の思い出は子犬です。これもある日廃屋探検していると住居用建物の1階の床下で子犬のきゅんきゅん鳴く声が聞こえます。みんなで覗き込むと、子犬が2匹死んだ親の隣で鳴いているのです。正義感の強い??????私図書館屋は見るに見かねてその2匹を連れて帰りました。しかし、親の返事は「ダメ!」。もう2匹とも病気で弱っていたのでしょう。再びもとの場所に返しましたが、数ヵ月後見に行った時は、白骨化していました。無力な自分がとても悲しかったことを覚えています。
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