京都の町を東西に走る五条通は、今や京都の大動脈と言われる大通り。かつてこの一帯には、多くの京焼の窯元があり、登り窯などで、多数の陶器を生産していた地域です。町の発展と共に、登り窯などの煙が問題となり、窯元の多くは、山科の清水焼団地に移転し、現在は、そこで生産が行われています。
そんなエリアに、今も昔の窯元の様子を伝えるのが、「河井寛次郎記念館」です。記念館がある通りは、町家が連なり、昔の町の風情が味わえるところ。記念館から歩いてすぐの渋谷通の角に、11月11日に「市川屋珈琲」が開店しました。
このお店の建物も、江戸時代の文化年間にできたもので、すでに200年以上たっているものだそう。
店の中に入ると、高い吹き抜けの天井…光をいれる高窓など…当時のままの姿がそこに…
「変な位置にドアがある…何で?」
これは、女中さんのお部屋のドア。夜になるとハシゴを外し、下に降りられないようにすると同時に、だれも入れないようにするため、昔は、こういう部屋の造りだったのです。
ここは、その昔は、窯元だった家とか。店には、井戸が残ります。
「この井戸のお水でコーヒー淹れるんですか?」とミモロ。「いいえ、残念ながら、この井戸は、一度枯れて、今は、水がありますが、飲料水にすることはできないんです」とお店の関係者。
さて、その井戸のそばに、聳えるようにあるのが、コーヒー豆の焙煎機です。
「うわ~大きな焙煎機…」見上げるほどの大きさにビックリ。ここでは、毎朝、豆を焙煎するのだそう。
この焙煎機で作られたコーヒーは、購入も可能です。
築200年の家は、その趣を残しながら、現代の人々に愛される空間に生まれ変わりました。
ミモロ、お店の中の見学ばかりしてないで、コーヒーいただきましょ…。
店内には、テーブル席とカウンター席があります。
「あ、中庭がある…」
町家らしく建物の中心部には、趣ある庭が…。
ミモロは、庭に一番近い席に…。カウンターの中の様子もよく見える席です。
このお店のマスターの市川さん。
長い間、あの有名なコーヒー店「イノダコーヒー」にお勤めなさっていたそう。この建物は、もともとおじい様が住まわれ、お父様も若い頃住んでいらした家。改装には、ずいぶん時間がかかったのだとか。
また、京焼の町だけに、ご親族には、陶芸作家さんがいらして、ここで使う器の多くも、その作品なのだそう。
店には、作品が展示されているスペースも…。
「あの~ブレンドコーヒーお願いします」とミモロ。店の自信作とメニューにあるコーヒーです。
「はい、ちょっとお待ちください…」まず、他のお客様のサンドイッチづくりから…ミモロのコーヒーはその後に…
「ここでは、ランチも食べられるの…」と改めてメニューをチェック。
サンドイッチやオムライスなどの軽食も楽しめます。
ミモロは、お友達が注文したデミオムライスを「一口頂戴…」といただきます。「デミグラスソースが美味しい…もう一口いい?」となかなかお皿からはなれないミモロです。
「はい、コーヒーどうぞ…」
ミモロの前に香り高いコーヒーが…。
「あ、そっちのカップも素敵…」
器の美しさと美味しいコーヒーの両方が楽しめるお店です。
「なんかすごく落ち着くお店だね~」とミモロ。近所に住むお友達も、「このお店ができてうれしい…」と。
「おしゃれな椅子…このお店の雰囲気にピッタリ…」
清水寺などの帰りに、ぜひ…。
京都にまた、美味しいコーヒー店ができました。
*「市川屋珈琲」 京都市東山区渋谷通東大路西入ル鐘鋳町396-2 075-748-1354 9:00~18:00 火曜休み
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