ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

浜大津の「園城寺(三井寺)」詣り。美しい孔雀と甘い香りの菩提樹、名物のお菓子「ひきづり鐘」

2014-06-20 | 寺社仏閣

京都から、電車や車で、約30分で行ける琵琶湖沿いの浜大津。そこにある「園城寺(三井寺)」は、西国三十三所観音霊場としても多くの信仰を集める天台寺門宗の総本山です。
山の斜面に広がる境内を、歩くミモロ。「きっと桜や紅葉の時期は、すごくきれいだろうなぁ~」と、今は、みずみずしい緑の木々が茂る中をトコトコと…。春と秋は、大勢の参拝客が訪れる寺…でも今は、人影もまばら…。「こういう時期が、一番仏像やお寺の雰囲気が楽しめるんですよ」とお寺の方。「そう、この時期に来てよかった~のんびり歩けるもの…」

お寺の中心の「金堂」の参拝を終えて、おみくじも引いた後、境内案内マップに乗っていない、山道へと進むミモロ。
「なんかある…」と、ネコの勘が働きます。山の中に、緑色のネットが張られた場所が…その中には…

「え~こんなところに…」とミモロがビックリしたのは、孔雀です。
「孔雀さんこんにちは~」と挨拶するミモロ。すると孔雀は、大きな羽を広げ始めました。
「わーすごい…きれい~」と感激するミモロ。でも、実は、ミモロのために羽を見せてくれたのではなく、それはメスの気を引くため。
 
「ドヤ~」とばかり、近くのメスに自慢の羽でアピールしています。でも、メスは、どうも気がないそぶり…。
「全然、メスは、見てない…あんなに一生懸命アピールしてるのに、かわいそうなオス…」

美しい孔雀の表、その舞台裏は、こんな感じ…
 
「お尻の周りにフワフワの羽がある…カワイイ…」。瑠璃色が基調の表側と違い、裏側は、グッとシックな色合い。肛門を中心に羽が放射状に伸びています。美しい表の羽を支えるために、茶色の太目な軸の羽で支える構造。そして、茶色の翼をバタバタとさせて音をだして、サウンドでもメスにアピール。時々「キー」と甲高い声でさらにアピール。
4月から7月は、繁殖期。それが終わると羽は、抜け落ち、11月ごろ、再び生えそろうのだとか…。
「落ちた羽どうするんだろ?もらえるのかな?」と、そちらが気になるミモロです。この件は、不明です。
心が通じないオス、がっかりしたように、大きな羽を閉じて、やけ食い?


「でも、なんでお寺に孔雀がいるの?」とミモロ。
孔雀は、古来インドでは、毒蛇を食べるといわれる霊鳥。さまざまな禍を消滅させるパワーがあると信じられています。密教の孔雀明王は、その孔雀の霊力を表現した姿。だから、お寺には、ふさわしい鳥なのです。ここ「園城寺(三井寺)」では、出入りの業者さんが飼っていた孔雀を引き取って飼育しているとか。以前は、たくさんいたようですが、ミモロが見られたのは、オス1羽とメス3羽ほどでした。


思わぬところで、美しい孔雀に出会え、ミモロは大喜び。楽しげに、足取り軽く、次の場所へと進みます。
訪れたのは、毛利輝元が、地元山口にあった禅宗寺院を移築した重要文化財の「一切経蔵」。
 
中には、一切経を納める八角形の輪堂が…。升目のように見える部分に、お経がびっしり納まっています。なんでも天井からは、円空仏が7体発見されたのだそう。極彩色に彩られた経蔵は、創建当時は、さぞや美しかったことでしょう。

「クンクン…」と、突然、ミモロの鼻が動きます。どうしたの…?「なんかいい香りがする…」確かに、ほのかに甘い香りが漂っています。どこから…とお堂のそばを歩くと…「これじゃない?」とミモロが立ち止まった木があります。
  
「菩提樹だって…、これがあの有名な菩提樹なんだ~」

大きく枝を伸ばす木は、葉の下に、黄色い小さな花をいっぱい下げています。そこから芳しい香りが…。「お釈迦様が悟りを開かれたのって、確か菩提樹の下だよね~きっとこの香り、極楽浄土の香りかも…」と、想像するミモロでした。うっとりと甘い香りに浸るミモロ…「う~なんか変な音が聞こえる…」と、今度は耳をピクピク。
あ、熊蜂がいっぱい…。よく見ると、ミモロ同様、甘い香りに誘われた大きな熊蜂が、たくさん花に…その羽音が、ブーンと低音であたりに響いていたのです。
ミモロ大変…静かにそっと木の下から出ましょう…。「うん…」蜂を脅かさないようにね…。

それから、ミモロは、「三重塔」や「唐院」などをめぐり、西国三十三所観音霊場十四番札所の「観音堂」へ。
  
「ふー到着…」
 
ご本尊は、平安時代作と伝えられる如意輪観音。今も、多くの参拝客が訪れる霊場です。
町を望む景色でひと休み…
「わーこれなぁに?コワイけど、面白い…」本堂そばに建つ100体の小さな観音様が納められた「百体堂」の前に。 
「鬼の念仏」という大津絵です。子供のの夜泣き止めや魔除けに伝われた姿です。江戸時代、街道の名物として発達した「大津絵」。どこかユーモラスな雰囲気が特徴だそう。

「なんかお腹空いた~」と、いつもミモロ。では、どこかで…。「もう歩けない…」というので、近くで食事処を探します。
 
門前にある「レストラン風月」で、大好きな親子丼を…。「ミモロスペシャルの七味持って来ればよかった~」と、春の写真展で販売した特製七味の「ミモロスペシャル」は、なんにでも合うピリ辛七味で、もちろんミモロのお気に入り。

「ごちそうさま~。なんかお土産見てゆこう…」とお店の中をウロウロ…「わー試食がある…」と、さっそく…
  
「ひきづり鐘」という焼き菓子です。お店の一角に、それを作る場所が…。毎日、作り立てが…
 
「ひきづり鐘の形してるんだ~中に、あんこが入ってるの…」と、バラでも買えるので、ひとつペロリ。三井寺詣りの人気のお土産です。

「お腹もいっぱい…」さぁ。そろそろ帰りましょ…。ここから、ミモロの住む京都東山まで、車で30分弱。
「また、来ようね…よく見てないところたくさんあるから…」歴史あるお寺だだけに、とても1日では、よくわからない…。
ぜひ、京都に来たら、ちょっと足を伸ばして…。

「京都と大津って、すごく近いよね」とミモロ。東京のお友達は、比叡山も琵琶湖も、すごく遠いところに思っているよう。でも、「山を越えたら、すぐだよ~」と、京都見物になれたお友達には、滋賀の旅は、好評なんです。

*「園城寺(三井寺)」の詳しい情報は、ホームページで


 



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