ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

鬼が登場!吉田神社の節分前夜の「追儺式(ついなしき)」。平安時代の鬼やらいの神事。

2012-02-04 | 歴史・史跡

2月2日の夜、ミモロは、京都大学近くの「吉田神社」に出かけました。


平安京の鎮守の神をお祀りする吉田神社は、厄払詣の発祥の神社でもあるそう。

神社の祭事の中でも、2月2日から4日に行われる節分祭は、室町時代に行われて以来、京都の年越しの祭事として、毎年多くの参拝客が訪れています。


東大路通から吉田神社に至る東一条通の両脇には、お好み焼きやたこ焼きなどの屋台が、軒を連ね、多くの人で賑わっています。
「すごい屋台の数…いろんなもの売ってるねぇー」と、神社へ続く人の波に流されながら、ミモロはチラチラと屋台を覗ている様子。後で、ゆっくりね。さぁ先へ進みましょ。

2月2日は、節分の前夜祭で、夜の6時から本宮で、追儺式が行われます。
追儺式(ついなしき)というのは、平安時代の宮中の行事を受け継ぐ神事で、「鬼やらい」と呼ばれるもの。
鬼を追い払い、禍のない平穏な暮らしを願う神事です。


すでに境内は、人で埋め尽くされていて、神事が行われる舞殿は、はるかかなた。とても見るのは無理。
「えーせっかく来たのに見られないのー」と、残念そうなミモロ。でもあまりの人に身動きすらできません。

「しょうがないね。他のことしようー」と神事の見物を諦めて、お札所などを見て回ることに。
切り替えの早いミモロです。

いろいろな厄払いのお札と共に、お多福の付いた熊手や、福豆を入れる桝などが。

近くで厄払いの福豆も売られています。ここの福豆は、豪華賞品が当たる抽選券付。
「え、豪華賞品が当たるの!」とミモロもさっそく1つ。

境内の一角には、ずらりと豪華賞品が並んでいます。

「1等は、車か、台湾旅行ね。あ、自転車があるー、控えめに、あれでいいや…」とミモロ。
それって、控えめ?!
実は、今、ミモロは自転車が欲しくて…。当たるといいわね…。
(抽選は、4日に。その結果は、8日の京都新聞に掲載されます。新聞に掲載されるほど、たくさんの人が、福豆を求めるということ。京都の行事のひとつだということがわかります)

追儺式が、行われている境内は、時折、歓声が聞こえます。でも、全く何も見えません。

そこで、神社がある吉田山の山頂にある「大元宮」という全国の神々をお祀りする社へと行くことに。
いつもは、門が閉ざされて、中に入れないのですが、節分の時期に限り、特別参拝できます。

そこに続く坂道の参道の脇にも、屋台がずらり。
途中見つけたのは、「河道屋」の年越しそばのお店。
「え、年越しそば?大晦日に食べたじゃない…」と不思議そうなミモロ。

実は、京都の年越しは、節分。だからその時に食べるのが本当の「年越しそば」なんだとか。

以前、年の暮れにアップしたブログで訪れた「河道屋養老」の店先には、確かに「晦日そば」とあります。12月31日のそばは、年越しそばじゃなかったんです。
気が付きませんでした。

中に入ると、緋毛氈の縁台がズラリ。そこで頂いたのは、ワサビがのった「かけ蕎麦」です。

「一杯のかけ蕎麦だー。体が温まるねぇー」としみじみ。
雪のちらつく凍てつく寒さに、ミモロの体も冷えてしまったよう。
だしのきいた美味しいお汁も残さず飲み干したミモロです。

蕎麦で温まったミモロは、さらに先を目指します。
「あ、恵方巻き売ってる」。


最近、関東にも進出している大阪の節分のイベント「恵方巻き」。
太巻き寿司を、その年の吉方位を向いて、黙っていっきにかぶりつくというもの。
丸かじりで、商売も丸儲けとか?

恵方巻き発祥は諸説あり、大坂の商人が花街で始めた節分の遊びなど、いろいろ。
近年、売り上げの落ち込む1月末から2月のイベントとして、コンビニやスーパーを中心に、全国的に宣伝し、次第に広まっています。太巻きには、七福神にちなみ7種類の具を入れるとか。


ミモロも一本購入しました。


ようやく山頂の「大元宮」へ到着。
そこも、すでに参拝客が列を作っています。
ミモロも並んで、参拝を。
八角形の社の正面には、厄塚という縄がまかれた柱が立ち、そこから注連縄が社殿の中へと続いています。
「それに触ると、神様につながり、1年の健康を祈願できますよ」と、そばにいた神職の方。
お祈りをしながら、その柱に、ヒッシと抱きつくミモロです。
「これで、もう1年、健康だね。たくさん美味しいものが食べられるねー」と嬉しそう。

参拝を終えて、「大元宮」を出ると、そこになんと鬼の姿が。

「あ、黄色い鬼がいる、あ、赤や青の鬼さんがいるよー」と、ミモロは興奮気味に。

そもそもこの「追儺式」は、怒りや苦悩を表す鬼たちを、厄病を退散させるパワーをもつ「方相氏(ほうそうし)」が、矛と盾で鬼を追い詰め、最後を殿上人が矢を放ち追い払い、1年の厄を祓い、福も招くというものです。


下で見られなかった神事が、ラッキーにもミモロの前で始まりました。

コワイ鬼の姿に、泣き出す子供も。ミモロもちょっと後ずさり。

でも、神事が見られて、嬉しそう。

家に戻ったミモロ、「お腹空いちゃったー1日早くてもいいって、お店の人が言ってたよ」と、1日早く「恵方巻き」を食べることに。
「えーっと今年は、北北西を向くんだって…」と磁石で方位を確認。

はい、どうぞ…
「キャー大きいー」と、あまりの大きさに目が点に。

恵方巻きに押しつぶされそうになりながらも、それでも「縁起もんだから」と、かぶりつくミモロでした。

*「吉田神社」の詳しい情報は、ホームページからどうぞ。


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