mimi-fuku通信

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【束の間の雑談】:ポリーニ×アルゲリッチ×内田光子をBSで。

2012-04-16 00:05:55 | クラシック・吹奏楽

見たい番組と見たい番組の間の、
私にとっての束の間の時間。

今夜(15日)見るべき番組は、
『ポリーニ&ティーレマン:ブラームスの1番』
クラシック・ファン土曜深夜のお楽しみだった、
BSプレミアム・シアターが4月から、
「誰が見るのよ?」
の日曜深夜(月曜未明)に時間変更。

随分と前から気付いていたのだけど、
2012年4月のプレミアム・シアターは、
現代を代表する3大ピアニストの特集。

プレミアム・シアターのHPを少し転載すると、
4月23日の未明になる2時17分ごろからは、
『クラシック・アーカイブス:1977年のアルゲリッチ』
<曲 目>
ピアノ協奏曲 第1番変ロ短調0p23(チャイコフスキー作曲)
<ピアノ>
マルタ・アルゲリッチ
<管弦楽>
ロイヤル・リバプール・フィルハーモニー管弦楽団
<指 揮>
チャールズ・グローヴズ
収 録:1977年2月6日
ギルド・ホール(イギリス・プレストン)

*****

<曲 目>
ピアノ協奏曲 第3番ハ長調0p26(プロコフィエフ作曲)
<ピアノ>
マルタ・アルゲリッチ
<管弦楽>
ロンドン交響楽団
<指 揮>
アンドレ・プレヴィン
収 録:1977年5月3日
フェアフィールド・ホール(イギリス・クロイドン)
は、
クラシック・ファンなら乱舞しそうな嬉しい選曲。


さらに、
4月30日午前1時からは、
『内田光子・イン・ザルツブルク2011』

<曲 目>
1. 三重奏曲 「ノットゥルノ」変ホ長調 D.897(シューベルト)
2. 歌曲集「詩人の恋」(シューマン)
3. 「月につかれたピエロ」(シェーンベルク)
<出 演>
内田 光子  (ピアノ/1~3曲目)
イアン・ボストリッジ (テノール/2曲目)
マリーナ・ピッチニーニ (Fl, Picc/3曲目)
アンソニー・マックギル (Cl,BCl/3曲目)
マーク・スタインバーグ (Vl/1,3曲目、Va/3曲目)
クレメンス・ハーゲン (Vc/1,3曲目)
バルバラ・スコヴァ (シュプレヒシュティンメ/3曲目)
収 録:2011年8月10日
モーツァルト劇場(ザルツブルク)

*****

『内田光子&ヤンソンスのバイエルン放送交響楽団演奏会』
<曲 目>

ピアノ協奏曲 第3番 ハ短調 作品37(ベートーベン)
<ピアノ>
内田 光子
<管弦楽>
バイエルン放送交響楽団
<指 揮>
マリス・ヤンソンス
収 録:2011年3月17,18日
フィルハーモニー・ガスタイク(ミュンヘン)
が放送される。

<独り言>

ピアニストとコンピューター。

ふとそんな言葉が頭をよぎった。
コンピューターのように
と文字にすれば、
それは“完璧な”を意味すると認識。

完璧なテクニックと言えば、
その最右翼に位置するのが、
若き日のマウリツィオ・ポリーニ。
特に、
70~80年代の録音は大理石と形容される、
豪華絢爛でありながらミスのない強烈な音の運びは、
その時代の多くのピアニストを落胆させた。

誰であったか定かでないが、
日本の女流ピアニストの言葉で、
「ポリーニさんの演奏を聴きながら、
なんで自分程度の人間が、
ピアニストをやってるんだろう?
と失望感を感じる。
でも、
フランソア(サムソン)のピアノを聴いて、
自分にも〝できること〟はあるはずだ
と希望を持てる。」
のニュアンスが、
強く印象に残っている。

“完璧がどれほどのものか?”

もし世界中の研究者が束になって、
コンピューターにベートーヴェンの難曲中の難曲である、
29番のソナタをプログラムして音に変換・録音したとして、
必ずしも誰もが感動するとは限らない。
それどころか、
プログラムする人間に“音楽のセンス”がなければ、
楽譜に忠実な完璧なだけの演奏は、
抑揚のないつまらない音の集合体に聴こえるだろう。
*ポリーニの完璧は決してコンピューターの完璧とは異なる。

それこそ(データに忠実で完璧な答え)が、
コンピューターが人間を超えることができない壁なのだ。
*正しいデータが入力されない限り誤った答えを出し続ける。
ただし自然や感情と言った正しいデータが不鮮明な場合は、
どんなに優秀なコンピューターでもデータの入力は不可能に近く、
データがなければ解答を出すことができない事実も認識すべき。

落語家には高座に上がるまで演目を決めない名人がいる。
客席の空気を読み解きその場にあった演目を演じる。
一流を呼ばれる多くの演者は落語家に限らず、
“場を読む能力”に長けた人達であり、
マニュアルにはない独自のデータを持っている。

コンピューターが人間(仮にピアニスト)を超えることができない、
もうひとつの壁は〝楽譜にない音〟を巧みに使い分ける能力。

超一流と呼ばれる多くのピアニストは、
1音1音の長さや強弱を巧みに使い分け、
音の粒立ち、フレーズの揺らぎ、等、
楽譜には書き込まれていない、
独自の感情(答え)を表現する。
*それは書(しょ)と同じで100人100様。

ピアニストにおける感情表現は、
時に作曲者の心情を推測したり、
時に過剰な自己表現を演出したり、
時に無表情を決め込み、
楽譜を忠実に再現したり。

とここで時間だ。
既に、
『悲劇的序曲』
が始まっている。

 【追記:4月16日・夜】

なんと言ってもお薦めは1977年のアルゲリッチ。
ポリーニと並ぶ両巨頭として20世紀後半を牽引。
男性のポリーニ×女性のアルゲリッチ。
欧州のポリーニ×南米のアルゲリッチ。
当時は技術面ではポリーニに一歩譲るものの、
ノッテルときのアルゲリッチの熱は当代最強。
ポリーニのようなキラキラとした粒立ちはないもの、
音のキレは一歩も引かず生きた音の表現者。

高性能の自動車に例えれば、
ポリーニが精密機械のポルシェなら、
アルゲリッチはじゃじゃ馬のフェラーリ。

この例え話に興味を持たれたら、
ご自分の耳で確認してください。

お薦めです!

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
mimifuku (まりりんさんへ。)
2012-04-17 06:26:17
コメントありがとうございます。
番組録画に関するお願いは過去にも総ての例でお断りしています。
申し訳ありません。
また、
記載されていたメールアドレス保護のため17日の朝6時17分にコメントを削除させていただきました。
*****
お願い (まりりん)
2012-04-16 23:21:42
はじめまして。mimi-fukuさん。
突然コメントするご無礼お許しください。
実はポリーニ(BS)とても楽しみにしていたのですが、
仕事で忙しくしていて気づいたら放送が終わってしまっていて。
ものすごくショックを引きずっておrます。

もしDVD録画されているようでお貸しいただけるようでしたらお知らせいただけないでしょうか?
本当にぶしつけなお願いをして申し訳ありません。
どうしても聴きたくて。
周囲にはクラシックファンがおらず頼める人がおりません。
どうかお力をお貸しくだされば有難いです。
お礼は致します。
どうかお願いいたします。
お手数おかけしますが×××××までご連絡くだされば有難いです。
ご迷惑おかけしますが、
その後こちらのコメントは削除していただけると有難いです(メールアドレス保護のため)。
どうぞよろしくお願いいたします。
*****
以前にはBSハイビジョンの放送後にBS2で再放送があったのですが現在はありません。
しかし過去の例から再放送が必ずしもないわけではないので、
再放送が確認できたら当欄で紹介します。
希望にそえなくて御免なさい。
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